レニィさんと夜の灯り。
幼い頃、豆電球の灯りがなければ寝られない子どもだった。
暗闇にはおばけが潜み、光の届かない場所には
いつの間かおばけが来ていて、
布団から足を出したら、そこから引っ張られて
異界へ連れて行かれると思っていた。
中学の修学旅行の時に、
暗闇でも眠れるとわかった。
怖いものなどなくて、眠れると。
それからずっと経った大人は
また灯りがなければ眠れないと言う。
ある意味、癖になってしまったのだと思う。
弱りきったお犬様の様子を見るために、
ずっと灯りを手元に置いて寝ていたから、
だから、
まだ消せない。
読書灯の意味もあるけど、
あまり読書は捗らない。
少し明るいライトの中、
動画配信サイトから一つ選び
眠りにつく。
灯りは結局明け方までしっかりついている。