人生に香りはつきもの。
昔はあまーい香りがとても好きだった。
高校生の頃から社会人になってしばらくまで
香水はずっとDiorのヒプノティックプワゾン。
高校生が買うにはそれなりにいいお値段の物を買っていたな。
誰かとかぶる事が全くなかった。
私がその場にいたという事が周りの人にわかるぐらい
「私の香り」だった。
社会人になってからも甘い香りは好きで
香水だったり、柔軟剤、ディフューザー、ボディークリーム
どんどん甘い香りが集まっていった。
「いい香りがする」は私にとってすごく嬉しい褒め言葉。
変化があったのは1人目の妊娠中。
ひどいつわりのせいもあって、あんなに好きだった「甘い香り」が
とても苦手になった。
甘い香りだけじゃなく、香りがきついものは苦手になった。
出産してからも赤ちゃんを抱っこするから香水をつける事はなくなり
ボディクリームを塗っている時間もなく
いい香りがするものを買う事がなくなっり
なんだか女性らしさを捨ててしまったような気分だった。
「香害」という言葉の意味を
この頃ちゃんと理解した気がした。
(柔軟剤の香りが無理!となるほどではないけれど)
電車の中や街中で香ってくる香水が辛くて辛くてたまらなかった。
昔の私はとにかく香らせたかったからとんだ香害ヤロウだっただろうな。
やっと香り物が受け入れられるようになったのは
産後2年ぐらい経ってから。
でも、かつての「甘い香り」好きの私はいなくて
ウッディな香りやさっぱりした香りが好きになった。
久しぶりに買った香水にテンションが上がり、そこから徐々に
ルームフレグランスやハンドクリーム
好きな香り集めがまた始まった。どちらかといえば自分に纏う香りより
空間を香らせる事が好きになった。
妊娠・出産がきっかけで
好きな香りの幅がすごく狭くなったし
科学的な香りは今でも受け付けなくなった
(ドラッグストアとかに置いてある消臭剤や芳香剤の香りは苦手なものが多い)
買うなら少し値段が高くても、こだわって作られているもの、香りが強くないものを選ぶようになった。
香りってさ過去を思い出さない??
私にもかつて、思い出の香りや忘れられない香りがあった。
過去の好きな人がつけていた香水の香りなんかは
街中で香るとふと思い出す事がよくあった。
はずなのに、今となってはどんな香りだったか思い出せない。
それにどうでもいい笑
あんなにも「忘れられない」って思っていたのに
すっかり気持ちよく忘れてしまっている。
あーしっかり「過去」になったんだなって思った。
ちゃんと私はあの頃から前に進んでいるし
幸せな毎日を過ごしてる。
ふと思う。
子供達が思う「ママの香り」はあるんだろうか?
この香りを嗅いだらママを思い出す。そんな香りがあったらいいな。
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