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闇オークションフェスタ 前期ピックアップ
進捗いかがでしょうか。
「闇オークション」テーマはむずかしいという声がチラホラ聞こえてきますが、まったくそのとおりだと思う今日この頃です。
「闇オークション」には行為と場所が含まれているため自由度がやや低く、構成次第では「これは闇オークションがメインの話だろうか」という壁にぶち当たるため、かなり難易度が高いことに企画スタートしてから気づきました。
そんな中、11/27 19時の時点で8作品のご参加いただき、ありがとうございます。
どの作品も非常におもしろいですが「闇オークションがメインの話をどのように書いたら分からない」という方向けに、文字数別に参考にすると良いと思った作品を独断と偏見でピックアップしました。では早速まいります。なお敬称略です。
汝の骨 きょうじゅ 5000字以内
闇オークションを舞台にした場合、誰が主催なのか、どれくらいの規模なのか、どのような品が集まるのか、ターゲットの客層はどこか、何を目的としたオークションなのか、あたりの設定をつめていくとすぐに数千字が埋まっていくと思います。
今作品は、4000字ほどの短編ながらきっちりその辺をふまえ、なおかつ綺麗な締めまでやってのけてしまうところが凄まじい。物語の始まりから終わりまで、これ以上ないお手本のような物語です。
故人を偲び一堂に会する場という意味では弔いの闇オークションかもしれません。けれど骨を拾えるのはただ一人。誰がその立場になれるのか?
どこか清廉さや静けさを感じる、まさに骨のような美しさを持つ短編です。
贋物蒐集家セオドア・マーゴットの事件簿 紫陽_凛 10000字以上
せっかく闇オークションを書くなら設定をモリモリ盛りたい!となると10000字をドンと超えてきそうです。10000字を超えてくると、情報をどう小出ししていくかが重要になってくると思います。
今作品は刑事が行方不明になることから始まる現代闇オークション物語。闇オークションだけでも設定が多くなりそうなところにミステリーも加わってきた!けれど、謎や情報の提示のさせ方がすごいため情報を理解しやすい上に、読むにつれて深まる疑問が終盤、伏線としてどんどん回収されていく鮮やかさ。
出品される商品の正体は?
誰が為の闇オークションなのか? 主催の真意は?
セオドアとシーザーのバディに古き良き香りもあり、ブロマンス何も分からん勢にもおすすめの作品です。
それは雛鳥の如く 小紫-こむらさきー 20000字以上
出会いの場が闇オークションだった場合、その後に闇オークション描写がないと、物語の闇オークション度(?)は低くなる印象があります。ですが、初めから終わりまで闇オークションが舞台の話を書かなければいけないかと言われると、必ずしもそうではないと思います。
今作品は出会いの場としての闇オークションと、一つの集大成としての二の矢の闇オークションがあり、「うおーこういう構成にすればいいのかー!」となりました。上限三万文字目指すぜ!という方にはぜひ読んで欲しい物語です。
闇オークションで買われた真っ黒な石から現れた吸血鬼。彼との出会いをきっかけに力に目覚める主人公コルウス。それぞれの目的のために契約を交わした二人の目指す先にあるものは? コルウスの呪いの原因は?
呪いと報いと祝福に満ちた雛鳥の旅立ちの物語。師弟ものは何度食べてもうめぇ。
以上、ピックアップ三作品でした。
他の作品の闇オークションも唯一無二性の個性があり、読み比べると非常に楽しいのでぜひのぞいてみてください。
闇オークションがテーマの物語とはなにか?
試されているのは企画者の方だと震えていますので何卒、お手柔らかにお願いします。
期間は残り二十日!みなさまのご参加お待ちしていますー!