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ひまだったので、タクシーを止めてから蹴って逃げる遊びをしてたら、くしゃみが止まらなくなった。
花粉症ではないはずなんだが、と思い鼻をほじりまくってたら、後ろから急に腕を掴まれた。
驚いて振り返ったら、なんかきちゃないきなこ色のジャージを着た若禿の男がいた。
男はくそ焦った様子で、
「すいません!ぼくとポッキーゲームしてくださいな?!」
と言った。
まず顔にかなり唾が飛んで来たことに腹が立ったので、こいつをでっけえおろし金でゴリゴリ削ったら…っていう妄想をしてから、一回しゃがんで勢いをつけて両手でアゴめがけてアッパーをした。
若禿は、ヘン!と言いながらぶっ倒れたけど、すぐに立ち上がって、また同じことを言った。
ふつうに男とポッキーゲームしたくないし、意味わかんなすぎたので、説明を求めたら、
「30分以内にポッキーゲームしないところさらるんでしゅう」
「殺される?」
「こらされるんでしゅう~!」
「こらされる?」
「こらされますぅ」
「殺されるんじゃなくて?」
「こらされるんですぅ!プンプン💢💢💨」
「プンプンて言うタイプかいよこいつきも」
「とにかくポッキーゲームしないとなんで、すいません、ポッキー今持ってましゅかあ?」
おれそこで完全にぷっつんですわ。
お前がポッキーゲームしたいんだったら、ふつにお前がポッキーを自分で準備しとけや。
ふつうにありえないだろ。
なんか事情知らないけど、おまえのそういう所が今回のピンチを招いたんじゃないの?
くされプリンがよ。
おれは一息に若禿に言ってやった。
すると若禿はちょっと後ろに下がってから、
「工面!」
と言ってその場で跳ね上がってトリプルアクセルしてから、血を一滴も流さずに上半身と下半身が真っ二つになって消え去った。
はは~ん。これがこらされるって事なのね。
勉強になったのでタクシー呼んで今回はちゃんと乗って、帰宅したらはがたけが寝てて安心した。
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