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朝日記2
小学生の頃の私は引っ込み思案すぎて苦労した。
友だちになりたい子に声をかけられなくて悲しかった。
誘ってくれる子にはついて行くのだが、そういう積極的な子とは性格が合わない。結局家で妹と遊ぶか、一人で遊ぶ。
自分を押し殺してまで人に合わせようとしなかったのは今思えばよかったと思う。
だからあまり良い思い出はないが、一つだけ記憶に残っていることがある。転校してまもなく家に呼んでくれた子が、棒針編みを教えてくれた。あれは嬉しかったなぁ。
引っ越しが多くて友達ができにくかったのもある。小学校で1回、中学で2回転校した。転勤族でもないのになぜ引っ越すのか意味がわからなくて、しばらく親を恨んでいた。かなり長い間。
あれから数十年経ち、私も子育てを経て考え方は変わった。
親だって普通の人間なのだ。
子どもにしてみると親ならやってくれるはず、親とはこうあるべきと期待する。親は自分なりに一生懸命頑張る。
でも出来ないことがいっぱいあって、失敗もするし、悩むし、いつだってこれでいいのかと迷いながら生きているのだ。