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Cutouts / The Smile

どうも、レモン岩塩ですー。最近は寒暖差が激しくなってきて体調崩しやすい時期となっておりますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか〜。僕は今までとさほど変わらないのです、大学行ってバイト行ってといった感じですね。そして、それ以外はひたすらニートみたいに家で音楽聞いてといった感じでしょうか。皆さんに教えてもらったソフトロックのアルバムを聴いたり新譜をチェックしたりXをダラダラ見たりと、完全にニートみたいですよね。そして、思ったより前回書いたフレーミングリップスのnoteが僕にしては読んでもらえてるぽいので嬉しかったです。まだ読んでない方はぜひ。中々に面白いと思いますよ、我ながら。更新頻度も上げたいと思ってまして、今回試しに新譜一枚について書いてみようかなと。まだ色々手探りでnote書いてる段階なので、色々感想とか教えて貰うと嬉しいです〜。

突然ですけど、僕はこれだけ音楽オタクとか音楽大好きとか言ってるのに、『Stop Making Sense』を見たことが無いのですよ。まぁ、Talking Headsの映画らしいですけど見た事ないんです。Talking Heads自体はかなり好きで、よく聞いてきた方なんですけどね。でも、今回はTalking Headsの話でなくて、。彼らが1986年に発表した、『True Stories』に入ってる1曲からバンド名を取ったバンドのお話と関係あります。そう、そのバンドこそ『Radiohead』なのだ。と言っても、Radiohead自体の話をする訳でも無いのだが。The Smileについて話します。まぁ、今回はThe Smileの新譜が凄い良いというお話なんです。回りくどくてすいませんね笑。それでは、前置き長くなりましたが行ってみようー。

The Smileとは?

まぁ僕はnote書く時、一応アーティストの紹介をするようにしてるんです。皆さん知ってると思いますけど、一応です。メンバーは、Thom York、Jonny Greenwood、そしてTom Skinnerですね。Radioheadの柱とも言える2人とジャズドラマーのトムスキナーのスリーピースバンドです。Radioheadの枠から外れることによる自由になった彼らに、トムの流れるようなドラミングが面白いバンドだと思ってます。筆者は。

感想

まず前提として、これは今作に限った話ではないが、The Smileになってリズムが流動的になったと個人的に思っている。これはトムスキナーが加わることによる、大きな転換点だと思っている。(フィルが悪いとかトムが良いとかという話では決して無い。) そう、僕が思うThe Smile最大の特徴は「メロディーとリズムの流動性」だと思ってる。そんなに大技しないのだが、メロディーもリズムも絶えず揺らぐように動きながら進んでいるのだ。これが大前提としてあると個人的には思っている。これについては後に詳しく書いてます。

そして、今作の最大の特徴とも言えるのが楽曲ごとのテンションの対比である。一曲目の「Foreign Spies」では、どこか悲壮感を孕んでいるような弦とシンセのアレンジとトムのボーカルをメインに展開されていく曲で始まる。アンビエントだったりブリストルサウンドといった影響を感じる曲だ。すると3曲目の「Zero  Sum」では、細かいパーカッションとドラムにジョニーの切り刻んだようなマスロック的なギターリフ、トムのリズミカルなボーカルという冒頭とは一転してリズムを全面に出したアプローチをしている。そして、その後も所々でそれらが交差するようにアルバムが展開されている。それは、まさしくタイトルが言うように「Cutout」である。切って貼り付けてを繰り返して作られたような、切り絵のようなアルバムだなと思った。逆に2つの静と動という大きなモチーフを出したり引いたりすることで、互いに引き立ってあってるとも言えるだろう。だが、このアルバムには統一感が生まれている。不思議だと思う、一曲目のような曲と三曲目のような曲が共存できていること。その際たる原因はサウンドフォルムだと思った。全体的に軽やかに感じた人が多いのではないのだろうか?少なくとも、筆者はそう感じた。音楽的には複雑なことをしていても、軽い気持ちでも聞けるのだ。言い方はあれだが、耳触りとしては地味に聞こえるという方もいるかもしれない。そして、先程の話とつなぎ合わせる。自分は先程、The Smileの本質は「リズムとメロディーの流動性」と言った。聞き流すことも出来るのだが、ずっと揺らいでるかのように動いているから追っかけてしまうのだ。それはまさに、かつてブライアン・イーノが提唱した「アンビエント」なのである。まとめると、このアルバムはいわゆるアンビエント的な音像を使わずロックの範疇でアンビエントを成立させたアルバムなのだ。そして、ここでもう一枚のアルバムを。

それはMk.geeの『Two Star & The Dream Police』である。こちらは別にThe Smileとは音楽性は全然違うのだが、このアルバムもアンビエンスな雰囲気を感じるところが多々ある。ひしゃげたギターとミニマルなビートの組み合わせが、どこか退廃的な空気感を生み出す。だが非常に美しい音が終始アルバムの中に漂っており、どこかアンビエンスなのだ。だがしかし、ギターやボーカルなど各々を聞くような隅々聞くような聞き方をしてもかなり楽しめるのだ。このアルバムこそが筆者は「2024年の''音''」だと思っている。

そして最後に繋げるのは、2016年の傑作Frank Oceanの『Blonde』である。皆さんも知ってる通りこのアルバムは、巷でもアンビエントR&Bと言われるくらいアンビエントな空気感が随所に漂っている。このアルバムは音楽の3大要素と言われるリズム・メロディー・ハーモニーと言う要素をギリギリ削っていると思うのだ。ビートがしっかりしている曲もあるのだが、逆にビートが抜かれている曲もある。そして、彼の気だるそうなフロー。ギリギリ、ポップミュージックでいられる境界線の上に成立しているアルバムなのだ。(そもそもヒップホップが音楽と非音楽の境界的な位置にいるみたいなところもあるが。) そうだから、それ故にBlondeというのは非常に取っ掛りにくいアルバムと呼ばれているわけだ。

まとめます。何が言いたいのかと言うと、よりアンビエントなサウンドというのが2024年現時点のポップミュージックが求めるサウンドフォルムだと思ったのだ。ストーリミングサービスやSNSの発達によりあらゆる音楽がアンビエント化してるとも言える現代において、『一聴して流し聞きできるが、深く聞いても面白い。』というスタンスが求められているのかもしれない。かつてエリック・サティが「家具の音楽」という概念を定義してから、ブライアン・イーノ、フランク・オーシャンと受け継がれ、The SmileやNewJeansといった今日のアーティストまで繋がっているのだ。それぞれアプローチこそ変えながら、根底の考えというのは受け継がれてるのである。

というのが今回、僕が『Cutout』を聞いて思った感想です。

最後に

いやー、面白かったですかね?笑
今回はいつも少しテイストを変えて色々僕の考えを中心に固めの文章で書いてみました。文字書くことが好きなので、今度もnoteは書いていきたいと思ってますね。まぁでも、相変わらず凄いアーティストですね The Smile。

付け加えですけど、「Wall of Eyes」の方がより統一感のあるアンビエントの質感のアルバムだと思いますね〜。個人的には今回のアルバムより、Wall Of Eyesの方が好きですね。あとはRadioheadの活動も見たいですよ、個人的には。まだ彼ら、Abbey Roadを作ってないと思うので。ここまで偉大なバンドなんで、ちゃんと畳むと思ってますよ。BeatlesやDavid Bowieのように。RadioheadについてはXで沢山話してるので、ぜひフォローしてください。

それでは今回はこんなとこで👋




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