勝率を予測!ピタゴラス勝率
檸檬と申します。
野球好きな皆さんは「ピタゴラス勝率」というものをご存じでしょうか?
とりあえず詳しい話は後にしてこれがどんなものか見てみましょうか。
Lahman's Baseball Databaseを利用させて頂きました。
1.ピタゴラス勝率とは……?
$${Wpct=R^2/R^2+RA^2}$$
というような式で勝率を予測するものでして、名前は式がピタゴラス定理(直角三角形で使う$${c^2=a^2+b^2}$$のやつ)に似ているところから名付けられました。
例として2019年のロサンゼルス・エンゼルスの勝率を計算してみましょう。
これを計算すると、0.43974でした、という感じ。
そして、ピタゴラス勝率によって算出される値がどれ程実際の勝率に近いのか、同じく2019年のMLB全チームで見てみましょう。
一番大きい誤差でMILの-0.04743、小さいものでSEAの-0.000978629で、全球団の平均が0.018045でした。この誤差がどの位の大きさなのかって言うと、162試合で1勝増えると勝率が0.00617増えるのでMILで約-7.7勝、SEAで約-0.2勝、全球団平均で約2.9勝の誤差があったようです。
それからもう一つ、何点得点するor失点を防ぐことで一勝を稼ぐことが出来るかっていうと、2019年シーズン通しての全球団平均得点が782.233点で、当たり前ですが失点も782.233点となりまして、この値をピタゴラス勝率に当てはめると勝率5割になるわけですよ。
これから10得点して792得点と782失点すると0.506353となり162試合換算すると82.029186勝になります。失点10の場合は0.506435で82.04247勝という感じで大体10点くらい頑張れば1勝多く勝てるのです。
補足
10点で1勝というのはMLBでは結構有名な話で、WARの算出でもこの法則が使われていたりするんです。
2.ピタゴラス勝率の使い道
有名なのはすぐ上にもありますがWAR(Wins Above Replacement)の算出です。
じゃあどうやって使うの?って話ですが、「最後に10で割る」です。
WARってざっくり言うと選手の打撃、守備、投球のデータからベンチウォーマーくらいの選手に比べてシーズンで何点稼いだand防いだかっていうのを算出して、それを何勝したのかっていうのに「10点頑張ったら1勝分でしょ?」って言う感じに10で割っちゃったものなんです。
だからぶっちゃけ「お前いる?」ってくらいの役割でしか無いんですけどね……。
後は野球のみならずバスケットボールやアメリカンフットボールでも使われています。
詳しいことは野球じゃないんでよく知らないのですが、1勝増えると勝率が0.00617増える訳でもないし、10点で1勝というのも野球以外には使えないということは多分あってます、多分。
色々詳しくは下のリンクから。
3.まとめ
今回紹介したピタゴラス勝率を使ってWARなんかを見ながら応援するチームの勝率を予測したり、「どんな選手が必要なんだ?」と考えてみるのはいかがでしょうか?
某二刀流の化け物野球選手はシーズンで100点以上稼いだという……
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