UoPeople Emotional Intelligenceの単位を取得しました

仕事が思いがけず忙しくなり、2つ受講するはずだったコースのうちの片方を諦めなければならず・・・それによって、今期はCGPAが1.96となってしまい、一つのコースしか受けられないという事態が発生したものの、気持ちを切り替えてやっていこう、と思っている最近。この機会に、college algebraとかをsophiaとかで受けられないかと画策中です。

そんな中、Emotional Intelligenceという授業の単位は、無事に取得できました。貴重な単位です・・・!

この授業はComputer Scienceでないので、半ば仕方なく受けたものの、結果としては大当たりでした。特に社会人として働く上で、もやもやしていたことに学問のフレームワークを与えてもらったような、そんな授業でした。

自分のFBTIから得意なこと・苦手なことを知る、自分と対極のFBTIをもつ人の特徴を知る、非暴力コミュニケーション(NVC)のフレームワークを当てはめてみる。取り組むことは簡単に見えるけれど、きちんと時間をかけてやってきたものではなかったことなので、かつ職場とかの人間関係のあれこれで悩んでいた所ですごくよい頭の体操になった授業だったと。

特にNVCでは、ひとがなぜ怒りを感じるのかということを紐解いていて、裏側のニーズが満たされていないということを気づく、その上で建設的に伝えるということの重要性を学んだ。例えば、職場で言われて腹が立ったこととかを振り返ってみると、あの時の自分は、自分の地位が脅かされていると感じたから、これまで積み上げてきたものをないがしろにされている気がして怒っていたんだ、というように冷静に分析することができる。

そして、授業のDiscussion Assignmentの中にどんなリーダーでありたいかという問いがあった。私はメンバーのひとりひとりが自分の得意を活かして、のびのび楽しく仕事ができる、かつその上で仕事を成功に導くためのリーダーシップを発揮したい、という内容の意見を書いて提出した。

そこでインストラクターの先生からコメントがあり、Social Influence Processモデル(Du Bois)と、Powerfull Leaderモデル(マキャベリ提唱)を想起させるような課題であったとのこと。そして、なぜ実社会では今もなおPowerfull Leaderモデルが支持されるんだろうね、とのオープンクエスチョンつきで、私はここから色々と考え始めた。

自分自身がどちらを志向しているかと言われると、紛れもなくSocial Influence モデルに近いのだけれど、これまで社会で出会ってきた人の中にはマキャベリ的な思想に近いひともいた感触はある。私は、この現代において「個」を尊重せず、リーダー自身にパワーを集中させるやり方は、マーケットで個として評価される環境の中でひとのためにならないし、搾取的で時間どろぼう的だと思うんだけれど、それでも一定このやり方を志向する人はいるのだろう。いや、直近そういう傾向のある人とも働いていたように思う。

じゃあ、どうすればいいんだろうと、とりあえずマキャベリの君主論を気になった章だけ読んでみた。結論、わたしはこういう生き方をしていく気はない、どうすればそうでないやり方を、こういう強硬派なスタイルのひともいる中で強化していくのかに知恵をさくべきだと思った。

この本を読んでいて衝撃をうけたのは、その昔、ヴァレンティーノ公という人がロマーニャ地方を征服した際、この地方の領主に問題があることに気づき、ラミーロという人物に権限を握らせて、地方の統治をまかせ、それが上手く進んだことで名声を博した。しかし、ヴァレンティーノ公は改革によって民衆の反感が発生すること、彼一人に権力が集中することを危惧し、ラミーロを処刑することで市民の怒りの噴出を避けようとしたという・・・

映画だったら、黒づくめの悪い軍隊で何とも描かれそうなリーダーシップスタイルだけど、現代でもそういうことをする人はいなくはなさそうとも思えるような。出る杭を打つのもこういうのと同じ損得勘定からくるものなのかもしれない。権力が集中しない仕組みづくりと、集中しそうな時に自ら第三者を含めることがマキャベリスティックなひとの怒りを避ける方法なのかもしれないと思ったり。

ただ、自分自身としては、「避ける」よりも「作り出す」ことに重きを置きたい。なので、このテーマとどうすればそれをできるのかを考え続けていきたい。


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