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極私的に最高だとおもう古着 | 60s US ARMY M65 FIELD JACKET 2nd SMALL SHORT | ヴィンテージ アメリカ軍 M-65 フィールド ジャケット S-S

前の記事と同じく1960年代のUS古着、アメリカ軍のM65ジャケットです。
古着の王道も王道、云わずもがなの名作であるM65ですが、こちらはとくに絶大な支持を集める2ndモデルになります。

アルミジップ、エポレットあり、三角マチありといった60年代後半の仕様で、なによりもアメリカンニューシネマの名作 ”TAXI DRIVER” (1976) においてロバート・デ・ニーロ演じるトラヴィスが着たことでサブカルチャーのアイコンの一つともなったモデルです。

名作映画のなかの名作ジャケットであり、文化史的な側面からも、わたしもどうしても2ndこそが至高という偏った思考に陥りがちです。みんなちがってみんなよいとはおもいつつ特別視してしまいます。

アルミジップはどちらも CONMAR 製

ところでわたしはミリタリーのウェアに付いているパッチが基本的に好きではありません。実際に着てスタイリングすることを考えるとシンプルでプレーンなものが好きで、M65やジャングルファティーグなどでもこれまではデッドストックに近いノンパッチのものばかりを集めてきました。そのなかでこちらはパッチにはじめて惹かれたM65です。

もっとも大きな他との違いは文字色です。
右胸に ”FISHER”、左胸に “U.S. ARMY” の刺繡パッチが付けられていますが、グリーンの地にグリーンの字で縫われています。スカジャンで云うスケルトンの仕様であり、これがとてつもなく気に入りました。

ボディも含めてグリーンで統一されているので主張が少なく、しかしながら主張はあるというめずらしい個体です。きちんと意識したことはないもののこのようなスケルトンパッチはおそらく他にみたことがなく、とてもよいものだなとおもいました。左肩の “SPEARHEAD” (=前衛、先鋒) とのバランスもよくて全体として非常に魅力的です。

と云うように大変に気に入って仕入れた一着でありながら、現実には望むような価格を設定するのは難しい気がしてすこし思案しつつストックしている状況です。

さほどコンディションがよいわけではなく、たとえばグレーライナーのようにわかりやすく稀少な仕様でもないので、わたしはこんなに気に入っていても一般にはノーマルパッチとほぼ変わらない価値しか認められないかもしれないなと危惧しています。そうであるならばいっそコレクションとして私物にしてしまおうかともおもいますが、悩ましいところです。

パッチの話題に終始しましたが実はサイズも非常によく、なかなか出てこない東洋人のゴールデンサイズである「SMALL SHORT」だったりします。極私的には最高とおもえるM65です。

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