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SとRの間

行動主義のワトソンは、自分に子供を預けて

くれたら、医者でも弁護士でも泥棒にでも

何にでも成らせてやるといったかどうかは

わかりませんが、少なくとも、その人の内的

な要素を認めず、人の行動は、すべて

刺激と反応とからなることは主張しました。

SR理論とよばれます。

ところがトールマンは迷路の中にネズミを入

れておくとエサを与えたわけでもないのに

空間を少しずつ把握しながら道を覚えて

ネズミがいつのまに地図を作ることに成功してしまうことを証明しました。

つまり周りを解釈して認知地図をつくる学

習をネズミはやってのけるのです。

人ももちろん認知地図を作ってそこから

行動を決めています。当たり前ですが、

内的に、頭の中に、地図や設計図をつくって

行動していますが、それは刺激Sと反応Rの間

のOrganism有機体を認めるもので、

トールマンらは新行動主義とよばれ

SーOーR理論を提唱しました。

そもそも外的な行動だけを相手にスッキリし

ていた行動主義が、ネズミが地図を作ってい

るというまた内的な認知プロセスを抱え込ん

でいくプロセスは

のちの認知行動療法へつながる

個人的には感慨深いところです。

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