ありのままで?
『アナと雪の女王』の大ヒットとともに流行語になった言葉、『ありのままで』。この言葉を聞くともやっとします。
それまで人目を気にして頑張ったり、自分の想いを表現できなかったりした人が、この言葉を聞いて勇気づけられたという話はよく聞きます。
だけど、このありのままって何を指すのかがわたしにはよく分からないのです。
そもそも、今、わたしがわたしだと思っているもの、これ自体わたしなのかが分かりません。禅問答のようになってしまいますが、今のわたしは様々なものの影響を受けて出来上がっています。遺伝子的には父母、その後は養育者の思考や振る舞い、そして周囲から求められる役割や読んだ本・聞いた歌なども受け取って、今の自分が成り立っています。
いったい、どの時点での自分のことだろう?ありのままの自分という言葉に、たくさんのクエスチョンマークが飛び交います。
またここで問いを立てます。
『ありのままのわたしって?』
『ありのままのわたしを受け入れるって?』
『どうしてありのままが良いの?』
この問いはとても難しく、時間をかけてゆっくり答えを探していく必要がありそうです。
なぜなら、この世の理として、光があれば影がある。ありのままという概念があるなら、隠された姿もあるからです。
さて、今、こうして文章を書いているわたしは、表なのか裏なのか?それすらも判然としないのです。