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EPL第30節アーセナルVSブライトン~ビルドアップとプレスの修正合戦~

ーーーブライトンはホームでアーセナルと対戦。アーセナルは後半ペペのゴールで先制したが、ブライトンはダンクのゴールで追いつき、終了間際にモペイが決勝ゴールを決め、劇的な形でブライトンが勝利した。両チームともボールを保持するスタイルだが、特にアーセナルの運ぶ形が特徴的だった。アーセナルのビルドアップの形と、それに対するブライトンの対応を中心に分析した。ぜひ最後までご覧ください。ーーー

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試合後の舌戦面白いのでぜひ検索してみてください。

両チームのメンバー

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両チームとも初期配置は4-4-2。ただ、両チームが揃ってこの形になるのはほとんどなかった。特にアーセナルは、左サイドにオーバメヤンが入りサカがIHの4-1-4-1のシステムになることも多かった。

ブライトンの攻撃の形<前半>

ブライトンはGKのライアンも含めてビルドアップをする。2CB+GKorダブルボランチで3バック化することが多かった。その分、SBが高い位置を取り、ムーイ、グロスのSHは内側に入ってプレーする。ムーイ、グロスは中に入るスタイルだが、モペイ、トロサールのツートップはサイドに流れるプレーも多く、前線はかなり流動的だった。シンプルに人とボールを前に送り込んで、素早く敵陣に入り込んでいたのが印象に残る。

アーセナルは、上がったSBにペペと、サカ戻れるときはオーバメヤンが付いて行くことが多かった。中をコンパクトに閉め、そこまで激しくプレスに行くことは無かった。また、SBが相手SHや、見方が戻れなかった時の相手SBに対して出て行ってしまうと、モペイやトロサールにそのスペースを使われることがあった。

アーセナルの攻撃の形<前半>

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アーセナルはビルドアップの時に3バック化した。左SBのコラシナツがDFラインのボール回しに参加し、ベジェリンは内に絞る。グエンドゥジが3バックの前にいて、セバージョスは相手の中盤の近くでプレーしていた。右のペペはほぼずっと張っていて、左はサカとオーバメヤンが流動的に入れ替わっていた。片方がサイドに張って、もう片方はラカゼットの近くや、左のハーフスペースにいることが多かった。

ブライトンは2トップ+グロスでDFラインにプレスをかけ、グエンドゥジには基本マークを付けず、4対3の状況だった。グエンドゥジに前を向かれた場合、ビスマやプレパーが勇気を振り絞り出ていった。また、面白かったのがブライトンの右サイドの守備で、マンツーマンではなかったものの、状況に合わせて外に張る選手にビスマが出ていき、スケロットがCB脇のスペースを埋めたり、普通にスケロットが外に出ていきウェブスターがスライドしたり。右サイドの守備は選手のアドリブが中心のようだった。

ベジェリンの立ち位置が曖昧で、ムーイが出ていくのか迷っているように見えた。その一方ベジェリンにボールが出ることはあまり多くなく、ペペにボールが入っても、前を向いて仕掛ける状況でないことが多かったので、右サイドの攻撃はそれほど機能しなかった。その一方、ペペが前を向いて仕掛ける状況になると、対峙するのは長身のバーンでスピードでぶち抜かれることも多く、ここの1対1はブライトンからすると極力減らしたかったはず。

前半はアーセナルが変則的なビルドアップをしていて、ボールもかなり握っていた。それでもブライトンはしっかりと前からプレスをかけるときはかけ、相手に思うように侵入させなかった。プレスをかけ、ボールを奪うことができればショートカウンターを仕掛け、敵陣に攻め込まれたら4-4-2のブロックを敷く。相手にスペースを与えずクロスを放り込ませ、空中戦の強いDFラインがはじき返す。決して押し込んだわけではないが、アーセナルに思うように攻撃させなかった。それでもアーセナルのクオリティは高く、何度かチャンスを作られたが、GKのライアンを中心として体を張って守り、試合通して1点に抑えた。

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両監督の修正合戦<後半>

前半はアーセナルのビルドアップに対してブライトンがしっかりとプレスをかけ無失点に抑えた。しかし、ペペとバーンの1対1に持ち込まれると危険であることや、ムーイが中に入るためバーンに長い距離をオーバーラップさせる必要があり、左サイドの攻撃が活性化されていなかったので、3バックに変更。

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これにより、サイドの幅を取るタイミングが良くなり攻撃が活性化。前からプレスに行く強度は下がったものの、5バックの形で守り、DFラインにスペースが生まれにくくなる。しかし、その分簡単に敵陣に押し込まれることも増え、ペペの個人技で先制点を許す。また、ベジェリンが前半に比べてかなり外側にいてペペが内側に入ることも増えた。先制点も、前半の役割ではペペのゴールはなかったはずだ。

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アーセナルが4バックの形(ベジェリン上がり目)で攻撃してきたので、ブライトンは再び4バックに変更。これで再びプレスがはまるようになった。しかし、攻撃時は、

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このような形になる。右肩上がりの3バックになって、左のトロサールはサイドに張って、右のマーチは中に入ってモントーヤの上がるスペースを作る。バーンがシェフィールドのオコネルのように上がることも多かった。

トロサールがベジェリンをひきつけ、空いたベジェリンとムスタフィの間のスペース(ニアゾーン)を2トップの1角や中盤のプレパーが使うことが多かった。

アーセナルは常にブライトンが嫌がるビルドアップをしていたが、ブライトンもすぐに修正して相手のビルドアップに対応していた。今回はビルドアップに重点を置いて分析したが、ビルドアップだけでもこれほどの修正合戦があったので、試合全体を見ればさらにさまざまな修正があったはずだ。両監督の手腕が見えた試合だった。

アーセナルは敗れはしたものの、決して悪い戦いではなかったので、ここから調子は上がると思う。ブライトンもしっかりと前からプレスをかける形を作り、ビルドアップも整理されており、残留できると思う。これからもこの2チームはプレミアリーグをより楽しませてくれると思うので、注目していきたい。

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