見出し画像

本当に「いい写真は誰でも撮れる」のか?/ワークショップ体験記1


<はじめに>

写真を漫然と撮っていると飽きがきます。
「飽き」をなんとかするために新しいレンズを買ったり、カメラを買い替えたりします。でも、根本的には「撮ること」に刺激が欲しいですよね。
というわけで、何となく刺激を得たくて、そして何となくうまくなりたくてワークショップに参加してみることにしました。
そもそも、ワークショップでうまくなれるのか?
そもそも、ワークショップって何ですか?
気になる方はWikipediaの↑リンクからどうぞ…。

さて、やっと本題ですが、そういったボンヤリした思考から昨年思いついてワークショップにいくつか参加しました。
これから参加したワークショップについて書いていきます。
もちろんですが、この体験記の目的はワークショップのネタバラシでは無いです。こんなことが学べるよとか、こういう人に向いてるのでは?という主観的な感想ですので。
というわけで、初めて参加したのは、写真家・幡野広志さんが主催するワークショップ「いい写真は誰でも撮れる その2」です。(「その3」もあって内容が違うのでご注意ください。)

募集ページにはこんなことが。

午前は「いい写真ってどんなもの?」について考える座学のお話。続いて、皆様が撮影をする機会の多い食べ物などの被写体との距離の取り方、室内で撮影をする際の実践的な方法をiPhoneとカメラを使ってお教えします。お昼ごはんを挟んで午後は、Lightroom classicを使った写真のセレクトと現像についてのレクチャーと、参加者のみなさまに実際に現像をしていただく時間となります。
幡野さんからは「撮影の距離とレンズの選択と光についてやります。とはいえ初心者向けなので、砂糖 しょうゆ 酒 みりんの黄金比を教えるような感じです。撮影の距離、機材の選択、撮影する時の光についても誤解をしている人が多いので、技術を誤解しないためのワークショップになります。とはいえ、1日しか教えられないから、初心者向けです。ストロボもレフ板も使いません。カメラひとつ自然光で撮影します。会場の広さに制限があるので、果物ぐらいの小さいものを撮りながら概念を教えます。距離と機材と光の概念がわかれば、人物だろうが建築だろうが景色だろうが、たいていの撮影に反映させられます(スタジオの物撮りの人が強いのはこれなんだよね)」とのこと。
日常を写した写真を現像をしていると、何気なくシャッターを切った写真の中から自分の好きなものが見えてきます。同時に誰かの宝物になるかもしれない写真を撮る楽しみも生まれます。カメラを持ち歩く機会が増えることで、忘れてしまいがちな小さな感情を思い出すことができる、そんな時間が増えます。

『いい写真は誰でも撮れる その2』ワークショップ募集ページより

ということで、色々惑っていた僕はとりあえず参加してみようと申し込みました。
この本など幡野広志さんの本を読んで共感していたので、何か面白いことを教われそうだなと。
結論から言うと、それは大正解でした。

Amazonへのリンクです。PRです。

そこから言うと、このワークショップは、特にカメラ初心者が学べる実践的な内容が充実していると思います。初心者じゃない…けど、最近迷い気味、どういうことを今後やっていけばうまくなるんだろうという中級者未満な方にも向いていると思います。技術だけでなく、写真に対する考え方や姿勢も学べる気がします。
特に上記の本を読んで「良いな!」となっていた人向きです。

<当日>

さて、当日。
都内某所でワークショップが行われます。
集合時間少し前に開催場所のビルの下に着いたんですが、案内の方が待っていてくれて安心しました。
人数は10名くらいだったような?遅れたり欠席の方もいたので、もう少し多いかも?
カメラはみなさん雑多ですが、ライカ系が2〜3人もいて珍しいとおっしゃってました。
どんなカメラでも大丈夫そうですが、設定がズレづらい、ズレても自分でわかりやすいのが良さそうです。
また初心者の方でもメニューの弄り方は知っておいた方がよさそう。
ちなみに、幡野さんのやり方を想定すると「AFカメラの方が向いている」とのことでした。当日のワークショップにはあまり関係ないですが。
ワークショップの雰囲気は人数少ないので幡野さんの空気に染まる感じです。
質問する機会をちゃんと設けてくれるんですが、なかなか自分から手を挙げられないという人は少し大変かも。
今回、前半は手を挙げる人が少なく…。もったいないので、自分はバンバン手を挙げて質問してました。

<座学>

まずは理論というか、幡野さんの考え方を教わります。
内容も独特ですが、幡野さんの毒舌が冴え渡りめちゃくちゃ楽しいです。
そして、RAWの扱い方や露出、構図の話など。
話の中で、僕のLeica M11の弱点?もわかりました。
ただ、それに留まらず写真の意味や、撮るときの気持ち・姿勢などもガッツリと教えてもらいます。
幡野さんの本に書いてあることも多いですが、それが実感を伴って迫ってくるので脳への入り方が違う気がします。
そして、写真の練習方法なども。

りんごを撮るのだ

その後、お昼ごはんに。
その場で作っていただいたもので、すごく美味しかったです!

<撮影編>

次は先ほどの練習方法を実践する形で、会場で写真を撮りまくります。
りんごや他の果物、グラスなどを撮るのですが、思った以上に楽しかったです。
幡野先生からのアドバイスも入ったりして、しっかり教えてもらえます。
光を読むということの具体性が少しわかりました。

ひたすらりんごを撮る

<現像編>

と、バシバシ撮った写真をパソコンに入れて、実際にRAW現像をしていきます。
ちなみに、ここでの「パソコンも機材だよ、いいカメラより最新のパソコンを買おう!」という幡野さんのメッセージは強烈でした。
RAW現像にあたっては、ある種の鉄板を教えてもらえました。難しく考えずにこれで良いのでは?と納得。

ずっとりんごを現像していたい

あ、もちろん現像までのワークフローもすごくためになりました。

<講評編>

希望者は現像した写真を講評してもらえます。これ、早いもの勝ちなので是非!
僕は少しだけ褒めてもらえた(気がする)のでうれしかった。そして、ホワイトバランス調整の癖なども指摘されて良かったです。

<終わりに>

この文章を書くためにメモを見返したんですが、かなりミッチリ教えてもらっていました。
写真の基礎という意味で、もっと早く行ってみたら面白かったな、などと。
ともあれ、幡野さんファンなら絶対行くべきですし、そうじゃなくても中級者くらいまでは参考になることが多そうです。

まとめ

幡野さんの本を読んでも感じたのですが、「いい写真が撮れる素人」になるのがいいんじゃない?という意志が伝わってきます。
正直プロになれるわけでもなく、インスタ映えを追求したいわけでもない、そんな素人が何を目指すべきなのか?
その答えを教えられた気がします。
もちろん細かな技術なども大事だけど、それよりどんな写真を誰に向けて撮りたいのか、それを考えて撮る方がいいよと。
このワークショップに行って、気が楽になったというと変ですが「好きに撮ろう」と思えるようになりました。

あ、でもほんとに技術的にも非常にしっかり教えてもらえるので、シンプルに技術向上にも役立つと思いますよ!


なんか間違って有料に設定して、戻せなくなったのでとりあえずここから先は何も無いとだけ書いておきます。

ここから先は

0字

¥ 300

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?