見出し画像

超重武者マドルチェの備忘録【マスターデュエル新規実装に向けて】

はじめに

はじめまして、レピと申します。

OCGでの展開を鑑みて、マスターデュエルにてマドルチェ新規の実装が近いと予想されます。新規実装に向けて、マドルチェというテーマへの理解を一度整理しようと思いました。

本記事ではこれまでマスターデュエルで【マドルチェ】を使用してきた経験を徒然と書いていきます。



 本記事ではカード名などの略称を用いています。
 例)《マドルチェ・プディンセス》→プディン

また、カード単体の効果解説は一部省略しております。

【マドルチェ】というデッキについて

【マドルチェ】の強み

1.安定性
【マドルチェ】というデッキは、現在のマスターデュエルでは「豊富な1枚初動から安定して展開し、リソースを構える」デッキです。先攻であればエンジェリー・マジョ・スールが1枚初動であり、春化精採用ならば苗と霞や丘と芽吹も初動になるため、手札事故とは無縁と言えます。

2.展開力
1枚初動ながら非常に高い展開力を持っています。ショコの効果を複数回使用することで展開系と言っても差し支えない程盤面を伸ばせます。

3.盤面の強固さ
純【マドルチェ】では基本的に、プロムによる無効・シスタルトの破壊耐性・グラスフレによるモンスター効果耐性付与の盤面を作ります。展開次第では戦闘破壊耐性を付与したホーットや任意のランク4が加わり、シャトーとサロンも考慮すれば相手にとって1ターンで全てを捲るのは意外と難しいです。

1枚初動の基本盤面
展開・構築次第では戦闘破壊耐性付与やチケット/ナイツの設置も可能

4.質の高い除去
おそらく【マドルチェ】の一番の強みであるティアラミスによるデッキバウンスにより、展開が通れば容易に8000ライフを削りきれます。対象に取らないデッキバウンスで2~4枚の除去をギミック内で安定して行えるため、展開が通れば勝ちというゲームも多いです。

5.持久力
マドルチェの各種効果やシャトーにより、盤面を維持している限りマドルチェカードは墓地とデッキ・手札で循環します。初動札は手札に回収し、引きたくないカードはデッキ・EXデッキに戻すといった器用な動きができ、トップクラスの持久力を持つと言えるでしょう。グラスフレの効果で、マドルチェ以外でもモンスターであれば自分・相手ターンでそれぞれ手札に回収でき、各種手札誘発を使いまわせる点も強力です。

【マドルチェ】の弱み

1.展開の細さ
現代遊戯王における強い1枚初動デッキは、豊富な初動による安定感に加えて、初動の重ね引きが妨害への貫通手段になっています。しかし【マドルチェ】では通常召喚とスールに初動を依存しており、基本的に初動の重ね引きは貫通手段にならず、展開の上振れも特に無いため手札で腐らせることとなります。スール・エンジェリー・ショコといった急所となる妨害の撃たれどころも多く存在し、大体の場合1妨害撃たれるだけで展開が止まってしまう脆弱性を持っています。無効系やうらら以外にも、うさぎ・わらし・クロウ・アトラクター・ドロール・ニビル等あらゆる誘発が致命的で、スール効果に増殖するGを撃たれると止まりどころもありません。強いて言えばビーステッドとスカルマイスターに強いです。

2.デッキスロット
デッキ内に引きたくないカードや引いても意味のないカードを多く入れる必要があります。展開札のプディン・シャトーは引き損でメッセンに至っては引くと展開が弱くなってしまう場合もあります。サロン・プロム・ナイツ等のサーチ先を先に引いた場合は誘発受けにはなりますが基本的には損です。EXデッキは節約すれば5~7枠程度に収まるため、EXを主軸にするギミックとの混合は可能です。

3.先攻盤面
初動の細さ、多数の引き損カードという展開系デッキにありがちな弱点を有する【マドルチェ】ですが、それを乗り越えて展開を完遂したとて出来上がる盤面の妨害が貧弱です。最低1妨害、多く見積もって2~3妨害な上、相手ターンでの除去を持っていません。稼いだリソースを妨害に変換できないからです。盤面の硬さと持久力はあるため、【マドルチェ】は展開系デッキのような繊細さを持ったミッドレンジデッキといったイメージでしょうか。

このリソースからできる盤面が無効1回+墓地バウンス1回

4.手札誘発との微妙な相性
手札誘発モンスターを使いまわせるという点では、【マドルチェ】は手札誘発と相性がいいと言えます。しかし、墓地にモンスターが存在するとスールの効果が発動できず、スールとマジョが初動として機能しなくなります。その場合ホーットが初動の代わりとなりますが、先攻だとGを空打ちして除外するといった手順が必要になり、エンジェリー以外は完全な初動ではありません。誘発を強く使えるため沢山投入したいが、純構築だと展開の邪魔になるというジレンマを抱えています。

5.特殊召喚制限
スールは【マドルチェ】展開の要ですが、発動後マドルチェしか特殊召喚できなくなります。混合構築が難しいのも稼いだリソースの変換先が貧弱なのも、だいたいはスールによる制約のためです。

【超重マドルチェ】にする意図

【マドルチェ】の初動の細さを解決しつつ、先攻でも妨害数を盛れるギミックと混合することが望ましいです。除去はマドルチェに任せればよく、息切れしてもマドルチェで闘えるためそのような性質を持つ混合先と相性が良いでしょう。

【マドルチェ】から見た【超重武者】

超重武者ギミックは、召喚権を使用しつつもPスケールを貼ってバロネス+αまでのものを採用します。誘発1枚で止まってしまう【マドルチェ】の露払いとして超重武者ギミックから展開し、無効系1枚程度なら貫通してしまえる上、天敵となるニビルを受けてもスケールが残るためマドルチェ展開を行えます。
マドルチェに必要な手数をPスケールで補いながら、脆弱な妨害耐性をバロネスでサポートするという形で相性が良いと考えます。
【超重武者】から見れば、ワカU4へのGに指名者を投げても展開が繋がったり、相手ターンでグラスフレ効果で墓地を整理することで返しのターンでも超重武者の効果を発動できたりと、魔法カードを採用してもあまりパワーが落ちないという利点もあります。
頑張ればダランベルシアンからもう1手春化精で手数を増やしたり、マドルチェ初動が無いときは初動を持ってきたりと器用な相性補完があります。

【超重武者】混合によってできること

超重武者1初動からバロネス+レベル4二体+Pスケールが基本の盤面です。マドルチェ初動を持っていない場合、マドルチェ盤面+バロネス+マスカレーナとなり、これが最低保証の先攻盤面です。持久力の高い【マドルチェ】とマスカレーナが好相性で、純構築ではできなかった制圧力を実現します。
超重武者を重ね引きした場合は妨害の貫通に、余った場合は余剰のサーチをレベル2のバイQにすることでスプリンドからG回収まで行えます。【マドルチェ】はエクシーズテーマであるため残ったスプリンドがそのまま妨害になるのもおいしいです。
マドルチェ初動と合わせて引いた場合はリンクで盤面を伸ばしてから展開できます。マドルチェフル展開には盤面に4枠必要ですが、バロネスでスプリンドを破壊することで展開が可能になります。春化精まで引いている場合は上振れで、展開を省略して3枠で済むため、マドルチェ盤面+バロネス+マスカレーナ+スプリンド+増殖するGの先攻盤面となります。
バロネスが非常に使い勝手が良く、先述した盤面を空ける役割のほか、シスタルトを破壊して肩代わりすることでサロンを起動でき、グラスフレの回収を2枚とも誘発に充てることが可能で、相手のGを弾いたうららとスプリンドで落としたGを回収するといった動きもできます。

【超重マドルチェ】の戦い方

サンプルレシピ

強引に40枚にしていますが引きたくないカードがあまりにも多く、超重武者初動や春化精を増やす、抹殺用の誘発を増やすといった形も検討できます。

【マドルチェ】ギミック

Gの回収をかなり優先度高く設定してあるため、メッセンは2枚です。超重武者初動とマドルチェ初動両引きしたときが最もパワーが高いためマドルチェ初動も多めにしています。マドルチェだけで動くときは超重武者初動に妨害を撃たれて召喚権が余った場合が多く、エンジェリーとホーットでしか動けないためホーット3枚採用です。スールを素引きしてしまうとマスカレーナ+スプリンドを作るのに春化精が必要になってしまうため複数採用でもいいかもしれません。

【超重武者】ギミック

超重武者ギミックはコンパクトにしています。ワカU4に強く依存しているため、ベンKは1枚だと不安定でしょう。ダイ8は誘発1枚で止まる上に召喚権を使用するため不採用にしました。ダランベルシアンのためにガイアは必須です。

【超重武者】展開

基本盤面 ワカU4orバイQorイワトオシ+コスト1枚

超重武者ギミックの基本盤面がこれです。ガイアを特殊召喚して3素材ダランベルシアンに繋ぎ、エンジェリーからマドルチェ展開をします。超重武者を重ね引きしている場合は余剰でバイQサーチからP召喚でスプリンドにします。誘発でもなんでもP召喚できるならマスカレーナをリンク召喚し、最後にグラスフレで回収できます。
リンクで伸びた場合、普段のマドルチェ展開とは異なり、1回目のグラスフレの効果は使わずにホーットとメッセンでシスタルトをリンク召喚してバロネスで破壊することでショコとサロンを起動し、マスカレーナ効果のリンク素材を増やしながら墓地から2枚回収できます。リンクマーカーの関係でダランが場に残るとできません。

超重武者初動+モンスター2枚から2枚回収

超重武者を重ね引きした場合スプリンドからほぼ同じ展開にできますが、リンクマーカーに注意しましょう。

【超重武者】+【マドルチェ】展開

基本盤面からマスカレーナをリンク召喚し、その後P召喚でマドルチェ展開を行う【超重マドルチェ】の本線です。イワトオシからバイQをサーチできるため、モンスター1体を追加できるならマスカレスプリンドも可能です。
イワトオシを春化精で蘇生することでリンク値自体は簡単に伸びます。
エンジェリー、ホーット、スール、苗と霞、丘と芽吹きのいずれかから展開可能ですが、春化精を使うとその後バロネスとスプリンドの効果が使えないためアドリブ展開が非常に難しいです。
マスカレ+スプリンドを残すにはショコ経由のマドルチェ展開ではなく、春化精でメッセンを蘇生する必要があります。

超重武者+マドルチェ+春化精の一例 6~8妨害
わらしまで欲張れるが手札コストがやばい

超重武者に妨害を撃たれた場合、スケールを優先してマドルチェ展開を通しましょう。召喚権を潰された場合ガイア採用によってワカU4+ガイアでシンクロすればスケールを貼れます。
ワカU4の特殊召喚効果さえ発動できれば墓地に魔法があってもなんとかなるため、ここにGを撃たれたら指名者で弾きます。その場合はチュウサイとイワトオシとテンBNだけ使用して展開します。スケールが用意できるならイワトオシ召喚からチュウサイ→テンBNでダランベルシアン、マドルチェを用意できるなら8シンクロしてバイQサーチ後P召喚で強引にバロネスを作れます。バイQ経由して墓地に既にあるなら基本展開とほぼ変わりません。

採用意図・その他採用候補カード

・わらし、朱光
Gを既に持っているときのサーチ先として採用候補です。

・森と目覚め
春化精ルートでGにいけるように。引いてもそれなりに役に立ちますが、事故要因にもなるため抜くのも視野。

・サルトB
相手がバグースカで返してきたときに、バロネスのところをサルトBにすれば戦闘破壊して同じ展開ができます。頑張ればリトルナイトでも除去できますが、ワカU4がシンクロ素材にならないため要求値が高く、あると便利です。永続罠の対策としてはあまり機能せず、マギストスのヴァフラムとかの方が使いやすいです。

・カカC2枚目
ガイアがあるためチュウサイ1枚からバロネスまで行けるように。役立つ場面は多くないです。

・レギュラス+ゲニウス
春化精を絡めるなら、バロネスが使えなくなるためニビル受けのために本来は必須。しかし相手が【マドルチェ】を知らないならバロネスの前にニビルを撃つことが多く、知っているなら春化精の前にレギュラスが出ることも知っているため結局バロネス前に撃たれます。強いことに変わりはないため、枠があれば採用候補です。

・素スタダ
アクスタに撃たれるニビルに対抗できるようになります。正直非常に採用したいですが、枠が足りないのとニビルが廃れてきているので抜けました。Pスケールは残るので結局マドルチェ展開はできますし、相手が素スタダ警戒でアクスタにチェーンするならそのままリンクもできて盤面強度としては妥協できます。流行ってきたら入れ得だと思います。

・アポロウーサ
春化精でリンクを伸ばした場合スプリンドが意味ないため選択肢に入ります。先ウーサができないため優先度は低め。


新規実装後の【マドルチェ】

なんと執筆中にマスターデュエルにマドルチェ新規が実装されました。大変喜ばしいです。
【マドルチェ】に足りなかった先攻盤面の妨害の質が大幅に向上し、対象に取る無効・対象に取るバウンス・対象に取らないバウンス・対象に取る墓地バウンス(ワンテンポ遅いのが辛い)でかなり純でもやれそうです。
マドルチェ展開を通すとなるとこれまでのものに加えてティアラ1フレース1ニャカロン1が最低でも必要となり、EXが流石に足りません。
【超重武者】の混合は厳しそうなのでEXをあまり使用しない【鉄獣戦線】が生き残るかと思われますが、先ウーサがしづらいのとリンク素材の縛りでなかなか厳しそうです。
ニャカロンが基本ルートに入る以上、先に何を出してケアしようがメイン終了時のニビルで更地となるため、デセールの種をグラスフレ効果で守れればなんとかプロム+デセールで2妨害残せるでしょうか。
インヴォーカーが帰ってきているので9期【マドルチェ】のようなベイゴマ初動でニャカロンとトーテムバード(今だとゴシップシャドーでしょうか)を両方見れるギミックが良いかもしれません。ゴブリンライダーなんか面白そうですね。
リンク2+マドルチェモンスターが初動になるため、手数が増えたと言えば増えたのでしょうか。引きたくないカードがまた増えたためプディン不採用展開とかを模索したいところです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。展開を詳しく書くというよりは、取れる選択肢を忘れないようにたくさん書き連ねてみました。
備忘録とある通り、元々はドキュメントにメモ代わりに書いていたものだったのですが、せっかく筆が乗ったので公開してみようと思い至ってnoteを執筆しました。
【マドルチェ】を使ってみようという方の一助になれば幸いです。


いいなと思ったら応援しよう!