新加坡マスオさん

シンガポールのFinTech系スタートアップで働くソフトウェアエンジニアです。シンガポールでの生活・仕事・東南アジアのスタートアップ事情などを中心とした動向を書きたいと思います。

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マガジン

  • シンガポールでの子育て

  • シンガポールでの就職・転職・ビザ/PR取得

    シンガポールで就職・転職・ビザ/PR取得関係の情報について紹介します。

  • 東南アジアFinTechニュース

    著者はシンガポールのFinTechスタートアップで働くソフトウェアエンジニアです。個人的に興味を持ったり、会社内で話題になったFinTech関係のニュース(主に東南アジア)を紹介します。

最近の記事

シンガポール政府の行政系アプリやサービスの先進性・ユーザ体験がすごい

この記事の背景筆者は、2018年10月にシンガポールに引っ越して、大体3年くらいシンガポールに住み、現地企業で働いてきました。その間に、何度かビザ申請を自分でやったり、シンガポール人の妻の出産に2度立ち会い、子育てを通じて、おそらくは日本人駐在家族よりは深くシンガポールの行政サービスや社会保障制度に接してきました。 この3年間の体験を通じて感じたことは、日本の制度や行政サービスに比べてシンガポールの方がより合理的に制度設計され、格段にサービス・アプリが充実しているように見え

    • シンガポールでの出生届の提出について

      本記事では、シンガポールの公立病院(KKHなど)で生まれたお子さんの出生届をシンガポール政府に申請する手順について紹介します。 (注)我が家は母親がシンガポール人であり、子供も誕生と同時にシンガポール国籍を取得します。海外で出産したお子さんの出生届をシンガポールで出す場合、お子さんが外国人の場合は、多少、手順が変わる可能性があります。 出生届の提出方法市民権・PR、パスポートなどを管理するICAによると、出生届の提出方法として以下があります。 ・Online regi

      • 日本人移住者のためのシンガポール徴兵制度 National Service 入門

        本記事では、日本人移住者が将来的に PR (永住権)などを取得する場合に知っておくべき徴兵制(National Service; 以下 NS)について、主に事前登録からフルタイムの入隊までの概要について紹介します。 なお、私自身はシンガポールのNational Serviceに参加した経験はありません。 必ずシンガポール政府のWebサイトを参照し、あくまでも本記事は参考程度にご利用ください。 シンガポールの徴兵制(National Service)とはNSはシンガポール国

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        • デジタルバンクの勃興を支える Banking as a Service スタートアップの潮流

          本記事について本記事では、主に日本とシンガポールのデジタルバンクの動向およびビジネスを支える新しい技術の潮流としての Banking as a Service (BaaS) をエンジニア目線で紹介します。 本記事執筆のきっかけ昨年、コロナ不況でレイオフされ、InsureTech (保険テック)スタートアップに転職した旨を以前記事として公開しました。 自社では、貯蓄・保険・投資といった金融商品を消費者に提供していますが、銀行に似た機能のある貯蓄口座の仕組み(決済含む)は自前

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        • シンガポールでの子育て
          2本
        • シンガポールでの就職・転職・ビザ/PR取得
          12本
        • 東南アジアFinTechニュース
          5本

        記事

          Axion Podcast で InsureTech 業界について話した

          Axion Podcast では以前、コロナ禍でのレイオフと転職、また GovTech Singapore の行政 DX などについて話させていただきました。今回は、今の会社に転職してそろそろ 1 年を記念して InsureTech (保険テック) 業界について話させていただきました。 お話させていただく中で印象に残ったのは、(1) デジタル新興企業にとっての顧客獲得コストの高さについて、(2) 営業組織の強い伝統企業とデジタルに強い新興企業の補完関係についてです。 スマ

          Axion Podcast で InsureTech 業界について話した

          なぜ海外移住用のビザ取得についてネットで質問すべきではないか

          過去にシンガポールでのビザ取得についてnoteを書いたところ、Twitterやnoteで質問をいただく機会がありました。書いた動機は、これからシンガポールで勉強する、仕事する人の励みになるかなと思ったからです。 https://note.com/legoboku/n/nae2d6fd63d9b https://note.com/legoboku/n/naa393d708f6a https://note.com/legoboku/n/n7d3106ec880b そこで私

          なぜ海外移住用のビザ取得についてネットで質問すべきではないか

          The rise of InsureTech - テクノロジースタートアップが保険ビジネスを変える

          はじめに(この記事執筆の背景)2020 年にコロナ不況でレイオフされた旨は先日記事に書きましたが、その際に同年 6 月に何とかオファーをいただいたのが InsureTech(保険業界版のテクノロジー企業)でした。 それまで保険どころか金融業界全般の経験はありませんでしたが、某大手クラウドベンダー出身の CTO から「ゼロベースでデータ分析基盤を構築したいので、業界経験なくても良いので基盤構築をリードできる経験豊富なシニアレベルの人を採用したい」と言われました。 保険といえ

          The rise of InsureTech - テクノロジースタートアップが保険ビジネスを変える

          アジアのイノベーションハブを目指すシンガポールに欧米・中国のテック大手が次々と開発拠点を開設

          Reutersで米中のテック大手がシンガポールに開発拠点を開設、またローカルのテック大手が技術系職種の採用を拡大しているというニュースがありましたので、概要を紹介します。 シンガポールで、ソフトウェアエンジニアやデータサイエンティストなど技術系の職種で働きたい人には、仕事が見つけやすくなるチャンス到来です。後半に現実的に仕事を見つける方法を紹介します。 Singapore faces talent crunch as tech giants scale up (シンガポール

          アジアのイノベーションハブを目指すシンガポールに欧米・中国のテック大手が次々と開発拠点を開設

          Axion Podcastでシンガポール政府のDX組織 Gov Tech Singaporeについて話した

          経済メディア Axion Podcast でシンガポール政府のDX組織 Gov Tech Singaporeについて話をしてきました。前回のコロナ転職に続き、今回で2回目です。 収録にあたって事前に用意したメモも公開します。テキストで読みたい方はぜひご覧ください。 シンガポールの電子政府の記事を書いたきっかけは?日本で4月末から支給されたコロナ給付金です。この制度は、外国人含め、住民登録がある人全てに10万円を支給するという制度です。これと似た制度がシンガポールでもありま

          Axion Podcastでシンガポール政府のDX組織 Gov Tech Singaporeについて話した

          シンガポール政府のエンジニア組織 Gov Tech が推進する高度な DX

          (表題画像は Gov Tech Singapore Webサイトより引用) 本記事の概要* 本記事では、筆者が住んでいるシンガポールにおける電子政府の現状と日本の現状を比較し、シンガポールの方が優れている仕組みなどをいくつか紹介します。 * また、シンガポール政府が日本政府より優れた電子政府のサービスを提供できている組織的な仕組みである、Gov Techについて紹介します。 本記事執筆の背景この記事を書いている2020年12月現在では、日本で、何年かぶりに行政改革、電子政

          シンガポール政府のエンジニア組織 Gov Tech が推進する高度な DX

          Axion Podcastでコロナ禍のシンガポールでの転職についてお話した

          デジタル経済メディア Axion Podcast の収録に参加して、以前、ブログで公開したコロナ禍でのレイオフや転職活動の話についてお話してきました。 今回は、Axion 編集長が Podcast 収録への参加者を募集しているツイートを見たので、いいねをつけたところ、実際にお声がかかり、収録にのぞみました。Axion は、普段、ビジネス寄りの話題を扱っているようでしたが、私自身は技術系の仕事ばかりしててあまりネタがなかったので、私の体験の中で、世間の関心が高そうな海外就職や

          Axion Podcastでコロナ禍のシンガポールでの転職についてお話した

          コロナ禍のシンガポールでレイオフを経験した

          昨今のコロナ禍の景気悪化により、欧米での大規模なレイオフ(雇用主都合の解雇)や失業者急増のニュースがメディアを騒がせています。シンガポールでは、政府によるサーキットブレーカ(商業や私的活動の制限)が発動されたものの、平和に自宅勤務を経験していた私ですが、なんと4月中旬に突然、勤務先のスタートアップをレイオフされてしまいました。 30代後半で、もはや中年に差し掛かり、日本でも再就職が徐々に厳しくなるお年ごろで、しかも英語が大してうまい訳でもないのに海外で大ピンチを迎えました。

          コロナ禍のシンガポールでレイオフを経験した

          シンガポールの年金システムCPFについて

          海外で働くことのデメリットの一つが、日本の年金システム(公のもの、NISAやiDeco含む)で資産運用ができず、滞在国でも外国人のため年金システムに加入できないことだと思います。各国の年金システムは基本的に非課税で長期的な資産運用に適した制度になっているので、どこの国の年金システムに入れないと節税や資産運用の観点で非常に不利になります。 ただし、シンガポールではPR(永住権)を取ると基本的に選挙権以外は市民権と同等の扱いなので、シンガポールの年金システムであるCPF(Cen

          シンガポールの年金システムCPFについて

          シンガポールでの永住権取得について

          本記事では、シンガポールで経済基盤・生活基盤を築いており、今後もシンガポールで生活していくことを決意している日本人が最も必要としているであろう永住権の概要や、日本人から見たメリットや注意点などを紹介します。 永住権とはシンガポールでの永住権(Permanent Residency; 以後、PRと省略)とは、一部を除き、シンガポール市民と同等の権利や恩恵を受けられる権利です(ただし、後述の義務も発生する)。 詳細は後述しますが、日本人にとって一番分かりやすいメリットは、Wo

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          シンガポールでの永住権取得について

          シンガポールでの就労ビザ(Employment Pass)の申請手順 2019年版

          海外で合法的に働くには、その国の就労ビザが必要になります。また、携帯の契約や銀行口座の開設など生活のあらゆる場所で身分証明書が必要になるため、生活の基盤にもなります。 この記事では、私が2019年10月にシンガポールで就労ビザを申請した際の手順について紹介します。 (注)ビザ申請の手続きは、シンガポール国内の法律改定や、申請者の状況によって変わります。実際のビザ申請方法は、人事やエージェントに確認してください。 就労ビザの種類就労ビザの種類はMOM(Ministry o

          シンガポールでの就労ビザ(Employment Pass)の申請手順 2019年版

          シンガポールでのコーヒーの注文方法が難しい

          シンガポールは、元々はマレー連邦の都市であり、実は国語がマレー語というお国柄のせいか、マレー系のカフェ(コーヒーと麺類など軽食あり)が多いです。 メニューがマレー語あるいは中国語とマレー語のmixで書かれていることが多く、そもそも何を書いてるのか困ります。 一般的にはメニューには、kopi、kopi o、kopi cがあるので、どれがブラックコーヒーなのか分からず一個ずつ試しましたが、どれも甘いやんけとなり、中華系マレーシア人の同僚に聞いたら、 Kopi  コーヒー+コ

          シンガポールでのコーヒーの注文方法が難しい