勇気のある一言。そして……

僕が当時〇〇へ入学するときSNSでは、今年○○学校へ入学します!等が流行っていた。

僕もそれに便乗するように多くの同級生たちと交流を持とうと声をかけていた。

男子にはもちろん、女子にも声をかけていた。
皆交流を持とうと、仲良く接してくれていた。

だが僕には誰にも話せない性癖を隠していた。

僕は昔から女子に踏まれたかった。
なぜか知らないがそんなことばかりを考えていた。

そこで僕は未来にどんなことになるかも想像が出来ず、愚かにも特に仲の良かった女子にそれをカミングアウトした。

「お願いがあるんだけど……」
「どうしたの?」
「あのさ…僕って変なことを考えてしまうんだ…」
「変なこと…?」
「あのさ…Yには踏んでもらいたいんだ」
「え?」

いきなりSNSで告白する。
「だめ……かな…?」
それからYから連絡が来ることがなかった。

そこで焦りがやってきた。
僕がこんなことをしてると他の人にもバレてしまうのではないかと…
学校に行けなくなってしまうのではないのか…

それだけが頭の中をぐるぐると周り、思考が止まりそうになる。
それから僕はSNSをすることを控えるようになった。

数日後、僕のスマホに一つの通知が、

「やっほ、久しぶり。前に話していたこと覚えているかな…?」

僕は心臓が飛び出そうになった。
もう完全に終わったと思っていた女子から連絡が来たのだ。

「お、覚えているけど……ごめんね!いきなりあんなこと言っちゃって…もう忘れてほしい!ほんとにごめんなさい」

その頭で考えられる謝罪の文を送る。
もう僕が許されるのはそれしかない。
どれだけ罵られようと僕には謝罪することしかできないのだから。

「あ、別にいいよ~びっくりしちゃったけど」
「ほんとにごめんなさい」
「大丈夫だよ、それでなんだけど、それのことで聞きたいことがあるんだ」
「ん?何かあった?」
「今さ、ちょうど○○に遊びに来てるんだけど、来れたりする?」

僕はこの文章の意味がわからなかった。
今僕はデートに誘われてるのか。
心臓が持ちそうになかった。
手を震わせながらやり取りをする。

「いけるよ!一人なの??」
「うん、さっきまで友達と遊んでたんだけど、帰っちゃって」
「わかった。すぐ行くよ!」
「ゆっくりでいいからね~」
「ありがとう!」

僕はやり取りを終えるとすぐに支度をして外に出かけた。

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