Mrs.GREEN APPLE [The White Lounge]感想・考察①

圧倒された。まるで凝縮された人生体験ような、起承転結の「転」のみを見ているかのような。
完成されているわけでもない、紆余曲折する「人」を俯瞰してみているかのようだった。

大森元貴の過去がそうであったというよりかは、「誰しもどこかに弱さがある」様をMrs.GREEN APPLEが代表して、アーティスト(表現)したのではないだろうか。
あるいは、しまいがちであった日常のわだかまりやちょっとした嬉しさを表現する方法を伝えてくれたのではないだろうか。

人はここまで出来るものなのだとも感じた。歌いながら踊りながら、感情を露わにしながら想いを伝える。伝えるというよりかは”ぶつける”。
これも一つの才能だと感じる。

嫌なこと苦しいことがあった時に目を背けたり、何かで紛らわすことは皆あることだと思うが、それらに真正面からぶつかりにいくこと。これは非常に勇気がいることで、何より耐え難いことだろう。しかし、彼らはそれらに向き合い続ける。
だからこそ、きれいなものがきれいなものだと繊細な表現によって私たちの心にスッと入ってゆくのではないだろうか。

今日、お昼頃に初めて鑑賞し、圧倒され、午後にもう一度鑑賞した。もちろん、初回を見るまでは1日に同じ映画を2階も見るなんて思わなかったが、気づけば2回目のチケットを購入していた。

涙あり、時に笑いありの人間味のある劇(ドラマ)だった。ぜひ、ミセスを知らない人も見に行って欲しい。気づきが多く、見ごたえのある作品だった。


ここから映画ネタバレあり。


ダンスホールを4番目に持ってくるのは意外だが大いに納得だ。
爽やかな歌としてではなく、悲しみの中で笑う日本人らしさがでで表現されているようで、私が初めて聞いて感じた感情が表されていたと感じた。

有名になったダンスホールがあるテレビで取り上げられていた時に、「爽やかな、楽しい、賑やかな」という表現がされていた。
私は納得しなかった。楽しく感じられるようにするポップな曲調を可能とするのは、歌詞のような背景があるからだ。
その歌詞に詰まった想いが前面に出ているようで非常に心に刺さった。

言うまでもなく、「ツキマシテハ」は脳裏に焼き付く表現だった。予告編から楽しみであったが、予想を大いに上回る表現とストーリー性に涙した。

これは個人的な考察だが、春愁でダンサーが持っていた黒い傘が通常の8本であったのに対し、その後のJust a Friend(間違っていたらごめんなさい)で出る白い傘の骨組みの本数の方が多いように受け取れた。
春愁のこれからの成長に必要な負の形成を経て、プラスとなったからこそ軸となる骨組みが増えたのではないか。
こうやって、人は強くなっていくのではないだろうか。

その後のAttitudeにて一輪の花を女性に渡すが、この花がポピーに見受けられた。
白いポピーの花言葉は「眠り、忘却、推測、我が毒」だそうだ。
次のパートである「7.虚構と虚無」のように、夢のような現実の儚さ、何より、歌詞中の「キャッチーなメロディーに隠れるは そう、偶像」というように一刻のほろ酔いから覚めた後に見えてします現実…などまだまだ考察しがいがありそうだと感じた。

また考察をして投稿しようと思う。

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