キャンサー杯におけるオープンリーグ用B育成指針
どうも、れがと申します。
キャンサー杯オープンリーグの仕様が無事判明しましたので、オープンリーグ用の育成指針を書いていきたいと思います。
1:基本方針
まずはレース条件ですが、
東京レース場 芝 1600m 左 晴れ 稍重
となります。
安田記念を微妙にアレンジしたレース条件となっています。
コース特性としては中盤に丘があって、スパート区間が「ほぼ」直線、スパートの加速途中から登り坂が出てきます。
このスパート区間が「ほぼ」直線というのがネックで、スパート区間に最終コーナー部分が8mほど含まれているせいでセイウンスカイの固有スキルが猛威を奮います。
そして、ステータスはスパート区間の短いマイルであるという事と、稍重のバ場、コース特性を鑑みるにパワーがかなり重要となります。
また、東京1600mはスタミナと根性のステータスを参照してスピード値にボーナスがかかるので、スタミナは601以上、根性は301以上を目安にステータスを割り振るといいでしょう。
ちなみにスピードの補正量は、ステータスが1〜300で5%、301〜600で10%、601〜900で15%、901以上で20%となります。
参照するステータスはレース条件によって変わってくるので、気になる方はルームマッチのコース別攻略メモ(短距離・マイル編) や(中距離編)を参照してください。
それに伴い、パワーを補う加速スキルの優先度がかなり高いです。
特に逃げにおける地固めと差し追込みの豪脚は必須と言っていいでしょう。
一方で回復スキルの優先度はかなり低くなります。
上述した通り、スタミナ根性をある程度確保する必要があるため、体力消費量の多い先行エース以外は回復スキルを採用する必要はほぼありません。
先行エースの場合も基本的には不用と考えていいです。
チーム編成はセイウンスカイを所有しているかしていないかで大きく変わります。
セイウンスカイを所有している場合は逃げエースを主軸に据えて、豪脚エース2人もしくは先行エース+豪脚エース、先行エース+デバフ要員の形に落ち着くと思われます。
セイウンスカイを所有していない場合は相手のセイウンスカイを潰すための蓋役の逃げを採用し、それに加えて先行エースと豪脚エースを採用するのが無難です。
デバフについては今回は優先度が低いと考えています。
スタミナデバフの効果は最大体力上限値に依存しているため、マイルレースだと威力が低くなるのと、スタミナと根性を確保するためスタミナデバフに対して最初からある程度耐性が付いているためです。
あと、セイウンスカイにはおそらく八方にらみが届きません。
デバフを採用するなら威力が1番高い駆け引き系、ブロックされやすくなる視野系、単純にスパート速度を落とす速度系で攻めていくのがいいかもしれません
基本的にチーム採用基準は、「セイウンスカイ」「セイウンスカイと戦える」「セイウンスカイを潰せる」の3軸で考えるといいでしょう。
次の項目から各脚質毎の育成方針を書いていきます。
2:逃げエース育成方針
最初に行っておくと、この項目はセイウンスカイ育成方針と言い換えても過言ではないです。
他の逃げウマも弱いわけではないのですが、圧倒的にセイウンスカイが大正義すぎて採用する理由がほぼ存在しないです。
どうしても使用したい場合は必ずセイウンスカイの継承固有スキルを採用しましょう。
次の項目の育成方針とも被るのですが、逃げエースはなんとしても先頭を維持する必要があります。
先頭を維持できないと固有スキルが不発に終わり、他脚質エースに100%負けてしまうからです。
なので、先頭を維持する為にそれ用のアプローチをかけていくわけですが、そのために大事になってくるのが、
・地固めの採用
・スピードは多少犠牲にしてもいいからパワーは盛れるだけ盛る
・賢さはある程度確保
の3点です。
・地固めの採用
地固めは序盤区間でスキルを3つ以上発動した際に誘発して発動する加速スキルです。
緑スキルは条件を満たした場合にレーススタートと同時に発動するため、緑スキルを3つ以上採用する事で地固めをスタート直後に誘発させてスタートダッシュを大幅に強化します。
地固めを採用しているウマは採用していないウマによっぽどのステータスの格差がない限りは先頭を取り続けるので、地固めは必須となります。
地固めを誘発させるための緑スキルのおすすめは、
夏ウマ娘、左回り、道悪、逃げのコツ
です。
スタミナ根性はスピードボーナスを獲得できる分だけ盛れていれば体力的には十分なので、根幹距離や東京レース場、晴れの日の優先度は低くなります。
なお、似た効果で金スキルの先手必勝がありますが、スタート直後には発動しないため、総合性能では地固めの方が勝ります。
ちなみに地固め育成はデバフネイチャ育成に勝るとも劣らない苦行なので心を強く持って育成しましょう。
善行を積んで徳を高める事でヒント獲得を狙うのもいいかもしれません。
・スピードは多少犠牲にしてもいいからパワーは盛れるだけ盛る
読んで字の如くです。
オープンリーグではスキルの採用に実質的な制限が存在する為、同じ地固め採用ウマ同士で競り合わせた場合にはほぼ確実にパワーの高いウマが先頭を取ります。
道中では賢さ依存のランダム速度補正がかかるのですが、そのランダムな速度バフのポテンシャルを高加速度で引き出しきるためだと推測されます。
同条件で同じ量の速度バフがかかった場合にはパワー由来の加速度で勝る分だけわずかに前に行くはずなので、その積み重ねで先頭を維持していく感じでしょうか。
・賢さはある程度確保
概ね400〜500程度盛った方はいいでしょう。
しかし600以上盛る必要性はそこまで無いと自分は考えています。
この判断基準については下の「4:逃げにおける賢さの必要性について」の項目で詳しく考察しているのでここでは割愛します。
逃げエースの目標ステータスですが、
スピードB+〜A、スタミナB、パワーA+〜S、根性D、賢さC
となります。
育成例はこのような形です。
スタミナがもったいないですが、かなりいい感じに調整できました。
春天突破が難しかったので晴れの日を◎にしていますが、ここは夏ウマ娘を緑◎にできていればよかったなって。
3:逃げ蓋育成方針
セイウンスカイを持っていない人は相手のセイウンスカイを潰すために蓋役を作成する必要があります。
中盤段階で先頭を蓋役がキープしていればセイウンスカイの固有発動を阻止する事ができるからです。
蓋役に求められるステータスはパワーと賢さです。
逃げエースの項目で説明した通り、パワーが高ければその分前をキープしやすくなるので可能な限り盛ります。
賢さは下の「4:逃げにおける賢さの必要性について」の項目で詳しく考察しているので詳細は省きますが、逃げエースと異なりレースに勝つ必要は無いので可能な限り盛るといいでしょう。
また、中盤速度スキルもあった方が先頭をキープしやすくなると思われます。
まだ詳しく考察できていないですが、コーナー系スキルを重ね取りするか中盤速度金スキルの確保も視野に入れる必要があります。
逃げ蓋役のおすすめは、
スマートファルコンとサクラバクシンオー
です。
中盤で固有スキルが発動するため1位をキープしやすくなります。
目標ステータスは、
スピードC〜C+、スタミナD〜C、パワーS〜S+、根性E〜E+、賢さA+〜S
です。
これに地固めセットと必要に応じて中盤速度スキルを採用します。
育成例は省略します。
セイウンスカイの厳選もあるので、確実にキャンサー杯で採用しないウマのためにリソースを割く余裕が無いためです。
4:逃げにおける賢さの必要性について
逃げエースと逃げ蓋役における賢さの必要性については考察すると長くなるため、別に項目を設けました。
・賢さ依存乱数によるレース速度補正
・下り坂加速モードの成功確率
・ポジションキープの移行判定成功確率
の3つを考察します。
いずれも中盤までのレース展開に影響を及ぼす要素です。
・賢さ依存乱数によるレース速度補正
まず、前提条件として、序盤から中盤にかけてはレース速度は脚質毎の基準速度+賢さ依存乱数による速度補正+ポジションキープ要素で設定されます。
1600mの逃げにおける基準速度ですが、
序盤:20.6m/s
中盤:20.188m/s
となり、序盤速度に0.98を掛けると中盤速度になります。
まず、1つ目の要素である賢さ依存乱数ですが、
下限 = 上限 - 0.65 [%]
上限 = (賢さ値 / 5500) × log10(賢さ値 × 0.1) [%]
で求められます。
「実際のレース中の基準速度=基準速度+(基準速度×賢さ依存乱数)」となります。
以下の表は各賢さ値毎の乱数の振れ幅と実際の基準速度の補正量です。
賢さ 乱数振れ幅 1600mでの序盤基準速度補正量(m/s)
300 0.081〜-0.569 1.67〜-11.72
350 0.098〜-0.552 2.02〜-11.37
400 0.117〜-0.533 2.41〜-10.98
450 0.135〜-0.515 2.78〜-10.61
500 0.154〜-0.496 3.17〜-10.22
550 0.174〜-0.476 3.58〜-9.81
600 0.194〜-0.456 4.00〜-9.39
700 0.235〜-0.415 4.84〜-8.55
800 0.277〜-0.373 5.71〜-7.68
900 0.320〜-0.330 6.59〜-6.80
1000 0.364〜-0.286 7.50〜-5.89
1100 0.408〜-0.242 8.40〜-4.99
1200 0.454〜-0.196 9.35〜-4.04
コースの1/24(キャンサー杯条件では66.7m)毎に上の範囲で乱数による速度補正が入ります。
補正量は概ね賢さが100上がる事に目標速度で0.8〜0.9m/s程度差が広がっています。
そして最大値と最小値の差は13.39m/sです。
ここで考える必要があるのは、判定の被り範囲です。
判定の被り範囲が大きければ、同ステータスのウマと競り合わせた時と似たような判定結果になるケースが多くなる事が予想されるため、大きな差が生まれにくくなるはずです。
オープンリーグにおいてはエース格の性能を落とさずに盛れる現実的な賢さ数値はおそらく800前後となるはずです。
賢さ400と賢さ800の場合は2.41〜-7.68m/sの範囲の判定が被ります(約75%)。
つまり、4回中3回の抽選は結果が同じ賢さのウマと競り合わせた時と似たような範囲内に収まると思われます。
スパート中の判定は無視するとして序盤〜中盤までの16回の賢さ判定で賢さの差による大きな速度差が生まれ得る判定は4回前後になると考えられます。
そのため、賢さ判定の観点で見る限りはオープンリーグの逃げエースで賢さを上げすぎる必要性はそこまでないと判断します。
・下り坂加速モードの成功確率
一方で賢さの差が大きくレース結果に影響を及ぼすのは下り坂での下り坂加速モードの移行判定です。
下り坂を走る際には、1秒毎に「賢さ×0.04[%]」の確率で下り坂加速モードの移行判定及び終了判定が行われ、成功すると下り坂加速モードの補正分目標速度が上昇します。
下り坂加速モードは20%の確率で終了します。
具体的な速度補正値については信頼できそうな数式が発見できなかったため記載はしません。
ただ、実際にレースの挙動を見ている限り、一気に前に出ている所は確認できているので、しっかりハマれば少なくとも弱めの速度金スキル程度の威力は出ているものと思われます。
賢さ 下り坂加速モード判定成功確率(%)
300 12
400 16
500 20
600 24
800 32
1000 40
1200 48
上は各賢さ値による下り坂加速モードの判定成功確率です。
賢さ400と800では成功確率に2倍の差が生じます。
そのため4回に1回程度は賢さ800のウマが抜け出せる可能性が生まれます。
・ポジションキープの移行判定成功確率
レース区間は24のセクションに分解されており、そのうち最初の10のセクションではポジションキープによる速度補正がかかります。
逃げの脚質では、ポジションキープなし、スピードアップモード、追い抜きモードの3つのモードが存在しており、
ポジションキープなし:1.0倍
スピードアップモード:1.04倍
追い抜きモード:1.05倍
の速度補正がそれぞれかかります。
スピードアップモードと追い抜きモードの移行確率は
20×log10(賢さ値 × 0.1) [%]
となっており、この移行判定に成功するか、掛かり状態になるとスピードアップモードまたは追い抜きモードに移行します。
移行判定が起きる条件ですが、
1位で後ろとの差が4.5m以内に収まっている場合はスピードアップモード
2位以下の場合は追い抜きモード
とそれぞれなっています。
賢さ 移行判定成功確率(%)
300 29.5
350 30.9
400 32.0
450 33.1
500 34.0
600 35.6
700 36.9
800 38.1
900 39.1
1000 40
1100 40.8
1200 41.6
上の表は各賢さ値による移行判定の成功確率です。
差はあるにはあるのですが、賢さが低いと同時に掛かってしまう確率も増大するのでポジションキープ要素はそこまで重要視する必要はないと思われます。
以上賢さ値が関係する3つの要素について考察しました。
この差をどう見るかは各人の判断にお任せします。
逃げエースに割り振れる賢さ値はせいぜい800程度なためそこまで劇的な結果は生まれない事から、自分は総合的なレース性能を犠牲にしてまで逃げエースに過剰な賢さを盛る必要は無いと判断しました。
グレードリーグの方で賢さ育成が話題になったのは、通常育成の賢さ400前後なウマに対して賢さ1100前後のウマをぶつけた為、
・速度補正においては2回に1回程度の判定で大きく差の開く判定結果になる
・下り坂加速モードの成功判定においては37%の確率で賢さの高いウマが単独で下り坂加速モードに入る事ができる
・ポジションキープ要素は数%ほど速度補正がかかりやすくなる
・単純にスキル発動率が高い
などの要素が働いたためだと考えられます。
逃げ蓋役については賢さに配分可能な評価点リソースが多くあるため、上の恩恵を最大限獲得するため賢さは多めに割り振る必要があります。
5:先行エース育成方針
現状セイウンスカイに対して安定して戦えるのは先行エースとなります。
スパート開始時点での先頭との差がそこまで大きくならないため、比較的捲りやすい環境が整っているためです。
先行エースでおすすめはエルコンドルパサー(旧)です。
固有スキルで速度と加速度が上がるため、セイウンスカイのロケットスタートにも対応可能です。
また、育成時の目標がファン数を稼ぎにくいので、固有レベルを低く抑えやすいのも加点ポイントです。
先行エースは基本的にはスキルは緑スキルと回復スキル以外は取る必要はありません。
要求スタミナが多いのと、比較的スタミナデバフが当たりやすい位置なので、スタミナ根性を盛れなかった場合は回復スキルの採用もありです。
環境推移次第では位置取りを良くするためにコーナー速度スキルを獲得してもいいでしょう。
先行エースの目標ステータスですが、
スピードA+〜S、スタミナB〜B+、パワーA+〜S、根性D、賢さD+〜C
となります。
育成例はこのような形です。
ステータスを上限まで叩ききれなかったのですが、芝マイルともにSがついたので採用しました。
実質スピードは1200オーバークラスです。
地味にスタミナお化けなのでスタミナデバフはほぼ効かないと見ていいのも加点ポイントです。
6:差し、追込エース育成方針
安定してるのはセイウンスカイと先行エースですが、理論値最強は差し追込エースです。
マイル最強クラスのスキルである豪脚を使える上、他にもスパート時の加速スキルを採用できるからです。
豪脚をはじめとした加速金スキルは加速度を0.4m/s²上昇させます。
パワー900の時の加速度が0.4m/s²なため、加速金スキルが発動したら2倍の加速力でロケットスタートを決めます。
ロマンを追い求めるなら加速金スキルを複数採用するのもいいでしょう。
本来なら10秒弱時間をかけて最大速度まで加速するところを3秒と少しで最大速度まで持っていくので3倍の加速力はワープと言っても過言ではないです。
まさにロマン砲と言ってもいいでしょう。
ただ、安定性はかなり低いです。
スキルが発動しなければ評価点リソースを加速スキルに振っている分スパート性能は低くなりがちですし、さらには発動位置もなるべくスパートの序盤の方で発動しなければ性能を十二分に発揮できません。
さらにさらに後ろから追い上げる都合上、ブロックもされやすくなります。
なので、差し追込エースを採用する時はワンチャン気持ちよくなれればいいや程度のスタンスでサブエースにするか、複数採用してどれかしっくりハマる事を祈るといいでしょう。
差し追込エースのおすすめは、
差し:グラスワンダー、オグリキャップ、シンボリルドルフ
追込:ゴールドシップ、ナリタタイシン
です。
差し追込エースの目標ステータスですが、
スピードA〜A+、スタミナB、パワーA+〜S、根性D、賢さD+〜C
となります。
育成例はこのような形です。
ロマン砲です。
芝Sと金加速2つの爆発力はほんと気持ちいいです。
7:終わりに
ここまで読んでくださりありがとうございます。
今回のレース条件は稍重ということもあり、パワーの重要度が非常に高いものとなっています。
みなさんの育成の一助になれば幸いです。
質問等ありましたらコメントかTwitterにて問い合わせいただけたらと思います。
キャンサー杯頑張っていきましょう!
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