理論で学ぶウマ娘〜エミュと表計算ソフトで分析・考察してみよう!東京ダート1600m編(上級者向け)
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どうも、れがと申します。
この前書いたアクエリオープン攻略ですが、「2-2:脚質特性について」がちょっと中身がダブルソフト並みにふわふわしてるなって自分でも感じたのでしっかりとくろがね堅パン並みの密度を目指して分析と考察を進めてみようかなと思ったのです。
ちょうど有志の方々が作ってくれた各種ツール類も揃ってきてて、それの紹介や具体的な活用法の一例にもなるのかなって。
各種ツール類は考察や分析を進める上でめちゃくちゃ便利なんですけど、いかんせん尖りまくっていて「なんかすごいのはわかるんだけどこれってなんの役に立つの???」って思ってる人がほとんどだと思うのです。
ちなみに前提としてある程度ウマ娘のレースや各種数値の仕様は理解しているものとして進めていくので、もしそのあたりの基礎知識に不安がある方は、
ここらへんを一通り抑えておくと理解しやすくなるかとは思います。
ウマ娘スクールはかなりわかりやすく基礎知識をまとめてくれているので超おすすめだったりします。
ぶっちゃけ自分が辿ってきたルート(断片的な知識を自力でひたすら繋いできた)よりずっとずっと楽に知識が身につくと思います。
なお、サンプルとなるウマによって結果はある程度変わってくるため、もし自分の愛バがどれだけのポテンシャルを秘めているのか知りたければここに書いてあるやり方をそのまま当てはめていただければと思います。
1:アウトライン
今回はアクエリアス杯条件である東京ダート1600m戦における各脚質のポテンシャルをエミュをメインに使って数値として明確化していきたいと思います。
また、各脚質が勝ちに行くにはスパート開始時にどのようなポジションにつけていればいいのかとかも考えていけたらな、と。
エミュの数値を実際のレースに近づけるための各種補正の設定とその簡単な解説
各脚質のサンプルウマを用意
エミュ結果を見ての単純比較
各脚質の理想スパートの威力算定
各脚質がスパート開始までにつけておきたいポジション
みたいな流れで進めていきます。
これを踏まえてどのようにチーム戦術を構築していくかまではやりませんが、チーム戦術を考えるための参考にはかなりなるはず?
2:エミュと実際のレースの違いとそれを埋めるための各種補正について
みんな大好きで日々活用してるレースエミュレーターですが、実は実際のレース結果とは地味に乖離しています。
エミュはあくまでウマ娘が1人で走ったシミュレーションなので、複数のウマ娘が走る実際のレースで適用される要素は実装されていないからです。
ポジションキープの各種補正
走行レーンの内外による外回り距離ロス
他のウマを追い抜いたりすり抜けたりした時などに出るレーン移動スキルの影響
逃げ脚質の位置取り争い
各脚質のスパート時に出る追い比べ
などがあたります。
各種要素について今回の考察に関わる部分を次から書いていきます。
2-1:ポジションキープの影響
詳しくはウマ娘スクールを参照してください。
今回の考察に関わってくる部分としては、
逃げ脚質の特殊モードで得られる利益
それ以外の脚質の特殊モードで得られる減益
になります。
逃げ脚質の特殊モードで得られる利益についてはこれを使います。
これは自分が頑張って作った逃げなどがポジキで得られるであろうざっくりとした利益を計算するツールです。
確率が絡んでくるので実際のレースで得られる利益は当然ながら変動していきますが、これを使うことである程度可視化することができます。
今回の条件で得られる利益はこんな感じになります。
色々と項目はありますが、今回の考察をする上では「逃げと先行との期待値での概算想定差」の「先頭の景色を譲らなかったパターン」の「タイム差」の項目だけチェックしていれば問題ないです。
得られる利益の最低値を抑えておけばだいたいの脚質間の相性は判断できるからです。
そして逃げ以外の脚質の特殊モードで得られる減益についてはこれを使います。
これはSCPとまとさんが作成したウマのレースにおける序盤のスキルやポジキ、スタート遅延などの影響を可視化できる超絶便利ツールです。
後述する条件における各脚質の基本的な序盤の速度変化はこのようになります。
このように最序盤は先行以下の脚質は強制的にペースダウンモード(PD)に入るためエミュの結果と乖離してきます。
この影響を可視化していきます。
あとは②と③のタイム差を計算することで求めたい脚質の序盤PDがレースタイムに与える影響を可視化することができます。
ちなみに今回は、
となります。
この2つの影響に加え、逃げの位置取り争いの効果量を加えたものが最近ちょこちょこ出してるエミュ補正値になるのです。
ざっくりとした考察ならこのエミュ補正値をエミュ結果に加減算した補正タイムを求めて比較すれば必要十分だと思います。
実際この補正タイムを出すことで大まかな脚質間の力関係はすぐに判別することが可能です。
2-2:走行レーンの内外による外回り距離ロスの影響
この影響を調べるにはこれを使います。
バ身表でおなじみなほぺさんが作ったツールです。
これを使うことでコーナーで外レーンを走った際の弧の膨らみによる追加走行距離の影響を出すことができます。
こんな感じで今回条件だと1レーンあたり0.5バ身、1.25m程度の距離の損失があります。
厳密に考察する場合は先行なら3〜5レーン、後方脚質なら3〜9レーンを走ることを想定して進めると精度がより上がるはずです。
今回は逃げは最内を走り続けたパターン(損失0)とやや膨らんだパターン
先行はやや内よりパターンと真ん中パターン
差し追込は真ん中パターンとやや外パターンと大外パターン
でそれぞれ考えていきます。
タイム損失については以下の通りとなります。
全て中盤、ランダム補正平均値のみを考慮したタイムです。
2-3:他のウマを追い抜いたりすり抜けたりした時などに出るレーン移動スキルの影響
この影響を調べるのにもほぺさんの作ったツールを使います。
これを使うことでエミュだと可視化できない危険回避ポジセンパッケージの効果を可視化することができます。
だいたいこんな感じになります。
危険回避ポジセンを使うことで、今回条件で効果的に機能すれば2.1mの距離アド、0.102sのタイム短縮が見込めます。
2-4:逃げ脚質の位置取り争いと各脚質のスパート時に出る追い比べの影響
基本的な情報はウマ娘スクールを参照してください。
この影響を求めるにはこのツールを使います。
このツールは八朔さんが作成したもので、ステータスが関わるレースへの影響を可視化できるものです。
こんな感じで各項目でステータスの与える影響を比較できます。
今回条件での位置取り争いのタイム短縮は約0.073sとなります。
追い比べについては確実に出るものでもなく、効果時間もだいぶ変わるので一概に効果を出せるものでもないですが、今回条件で4s程度効果が持続した場合、
がそれぞれ見込めます。
3:今回考察に使用したサンプルウマについて
今回の考察に使うウマはステータスはこのようになっています。
ちなみに適性は距離適性のみS、他はAです。
これをエミュにかけて(やる気普通、スキル発動など乱数ランダム、試行回数200回)、出てきた結果に上で書いた各種補正を適用していきます。
ここまでが分析と考察を進めていくにあたっての準備となります。
まぁ、めっちゃめんどくさそうに感じるかもですが、ぶっちゃけ補正タイムさえ出しちゃえば考察の材料としては概ね信頼できるので普段はサクッと終わらせてます。
今回はかなり真面目に進めてるので色々やってます。
4:補正込みエミュ結果の比較
ここからが、本格的な分析と考察となってきます。
4-1:エミュ結果
各脚質のエミュ結果はこのようになりました。
普段はこの結果を見てウマの性能比較をしてるかと思いますが、見ての通り違う脚質での比較となると正直タイムが違いすぎて判断できないかと思います。
なので、上で求めた各種補正値を最大スパート時の平均タイムと最速タイムに当てはめていって実際のレースの展開に近づけていくことで脚質間での性能比較ができるようにしていきます。
4-2:各種補正値適用後の補正タイム
逃げ脚質
逃げ脚質に適用していく補正値は、
・特殊モードの相対利益:-0.256s
・危険回避ポジセンの効果量:-0.102s
・位置取り争いの効果量:-0.073s
の計-0.431sとなります。
これを当てはめると、
エル固有
平均タイム:1:15.095s
最速タイム:1:14.797s
ファル子固有
平均タイム:1:15.227s
最速タイム:1:14.814s
となります。
外回り分を影響に入れると、
やや膨らんだパターンで、
エル固有
平均タイム:1:15.155s
最速タイム:1:14.857s
ファル子固有
平均タイム:1:15.287s
最速タイム:1:14.874s
となります。
また、危険回避ポジセンパッケージがうまく働かなかったり不発したりする場合も考慮に入れると平均タイムで見た場合は、概ねエル固有の最内で1:15.150前後、やや膨らんで1:15.200s前後、ファル子固有の最内で1:15.280s前後、やや膨らんで1:15.330s前後になると思われます。
先行脚質
先行脚質に適用していく補正値は、
・特殊モードの減益:+0.133s
となります。
これを当てはめると、
平均タイム:1:15.283s
最速タイム:1:15.018s
となります。
外回り分を影響に入れると、
やや内よりパターンで、
平均タイム:1:15.445s
最速タイム:1:15.180s
真ん中パターンで
平均タイム:1:15.494s
最速タイム:1:15.229s
となります。
また、4sの追い比べが発生すると、
平均タイムは、
最内:1:15.219s
内より:1:15.381s
真ん中:1:15.430s
最速タイムは、
最内:1:14.954s
内より:1:15.016s
真ん中:1:15.165s
とそれぞれなります。
差し脚質
差し脚質に適用していく補正値は、
・特殊モードの減益:+0.200s
となります。
これを当てはめると、
平均タイム:1:15.154s
最速タイム:1:14.890s
となります。
外回り分を影響に入れると、
真ん中パターンで
平均タイム:1:15.364s
最速タイム:1:15.100s
やや外パターンで
平均タイム:1:15.426s
最速タイム:1:15.162s
大外パターンで
平均タイム:1:15.476s
最速タイム:1:15.212s
となります。
また、4sの追い比べが発生すると、
平均タイムは、
最内:1:15.091s
真ん中:1:15.301s
やや外:1:15. 363s
大外:1:15.413s
最速タイムは、
最内:1:14.827s
真ん中:1:15.037s
やや外:1:15.099s
大外:1:15.149s
とそれぞれなります。
追込脚質
追込脚質に適用していく補正値は、
・特殊モードの減益:+0.200s
となります。
これを当てはめると、
平均タイム:1:15.061s
最速タイム:1:14.844s
となります。
外回り分を影響に入れると、
真ん中パターンで
平均タイム:1:15.271s
最速タイム:1:15.054s
やや外パターンで
平均タイム:1:15.333s
最速タイム:1:15.116s
大外パターンで
平均タイム:1:15.383s
最速タイム:1:15.216s
となります。
また、4sの追い比べが発生すると、
平均タイムは、
最内:1:14.999s
真ん中:1:15.109s
やや外:1:15. 271s
大外:1:15.321s
最速タイムは、
最内:1:14.782s
真ん中:1:14.992s
やや外:1:15.054s
大外:1:15.154s
とそれぞれなります。
4-3:補正タイムを踏まえての脚質比較の考察
以上の数値を踏まえて脚質間のパワーバランスの比較をしていきます。
まず、平均タイムベースで見た場合ですが、
追い比べなしだと
追込最内>逃げエル最内≧差し最内>逃げエル膨らみ>追込真ん中≧逃げファル子最内≧先行最内>逃げファル子膨らみ>追込やや外≧差し真ん中≧追込大外≧差しやや外≧先行やや内≧差し大外≧先行真ん中
のようになります。
そして先行以下の追い比べの影響も加えて見ると以下の表のようになります。
平均タイムベースで見た場合、安定したポテンシャルを発揮できるのは逃げと追込になってきます。
現実問題として追込がひたすらイン突きをするのはほぼ不可能なので、ほぼ除外して良いと考えると逃げエルと追込はほぼ同性能であると考えられます。
ただ、逃げ脚質が追込と互角に戦えるのは通常エルのような自前の終盤加速があるウマの時のみという点は注意です。
単純にハナの取りやすさはもちろんファル子の方が上ですが、追込に対しては明確に不利よりになってしまいます。
そして差しは扱いがやや難しい脚質となります。
単純なポテンシャルは追込より一段劣ってしまうのですが、差しと追込を走らせた場合、序盤速度差とポジキの特殊モードの入りやすさの兼ね合いで後方脚質の先頭を走りやすくなります。
なのでメタゲームが逃げと追込の二極化となって、先行と差しの分布がかなり少なくなった場合だと内よりのレーンを走りやすくなるため追込や逃げエルともいい勝負ができるようになると考えられます。
そして先行ですが、残念ながら明確に不利です。
後方脚質が増えまくったり、前に脚質分布が偏りまくったりで後方脚質が機能しづらい環境になれば戦えるようにはなりますが、運要素が強くなりすぎるので優先度は大きく下げて良いとは思います。
次に最速タイムベースで見た場合です。
これはいわゆるブン回りパターンの時にはどのような関係になってくるかになります。
これも追い比べの影響も加えて見るとこのようになります。
ブン回りパターンで考えると逃げが圧倒的に強くなります。
ドンピシャ逃亡者が恐ろしく強いのが主要因かと思われます。
正直なところ逃げのブン回りを止められるのは運良く内につけた後方脚質しかいないので、完成された逃げのブン回りに対抗するのは正直かなり難しいと感じます。
そしてブン回りパターンだと先行の順位が上がってくるのは今回の加速スキルの数の多さによるものだと思われます。
今回の加速スキルの数は非常に多く、後方脚質なら採用スキルの大半を加速スキルで占めることが可能となります。
このため、加速スキルの金太郎飴状態にできるので一部のスキルが不発したり遅れて出たとしても他のスキルで簡単にリカバリーができやすくなります。
これは後方脚質の強みではあるのですが、これは同時に最大性能との差が小さくなってしまうことも意味します。
加速スキルはその性質上、重ねれば重ねるほど、1つあたりの効果量は小さくなっていきます。
なので、後方脚質は平均性能は上げやすいのですが、最大性能も平均性能と比べるとそこまで大きく上振れることもないので、上振れ要素が大きい先行の方がブン回った時のポテンシャルは高くなると考えられるのです。
このような感じで脚質間の単純な性能比較をすることができました。
この次は中盤の距離差がどれぐらいあれば前方脚質と後方脚質のどちらが勝ちやすくなるかを調べていきます。
これを調べることで環境の脚質分布からどのような編成をすればより勝率を高くしやすいのかを考える助けとなるからです。
脚質分布が均等になればバ群は縦に伸びやすくなりますし、逆に偏れば詰まりやすくなります。
さらには逃げ先行が均等、後方脚質が1,2人の状況では前は詰まり、後ろはポツンと置いていかれやすくなります。
これは逆もまた然りで、脚質分布によって勝率が大きく変わる主要因であると言えます。
脚質毎のセーフティラインを調べることで前がどれぐらい開けば後ろは差し切れなくなるのかがわかるので、環境のバ群の開き方を見ながら自チームの脚質編成を変えて求める脚質分布に近づけることでより求める展開に近づけやすくなります。
5:各脚質の理想スパートの威力算定
では、まず各脚質モデルの理想スパートの威力を算定します。
まず、エミュで調べたい形のスパートになるように一回ボタンを連打していきます。
求めたい形になったらスパート開始点の経過タイムをV-Tグラフから調べて、レースタイムからそれを差し引くことでスパート区間のみのタイムを切り出すことができます。
ちなみに考える補正関係は追い比べのみで大丈夫です。
今回のスパートはコーナー区間が短いので最内と大外でも50cmぐらいのロスにしかならないはず?
逃げ脚質(ブン回り)
スパート区間走破タイム:21.99s
逃げ脚質(平均タイム付近)
スパート区間走破タイム:22.14s
先行脚質(ブン回り)
スパート区間走破タイム:21.80s
追い比べ込み走破タイム:21.74s
先行脚質(平均タイム付近)
スパート区間走破タイム:21.88s
追い比べ込み走破タイム:21.82s
差し脚質(ブン回り)
スパート区間走破タイム:21.42s
追い比べ込み走破タイム:21.36s
差し脚質(平均タイム付近)
スパート区間走破タイム:21.46s
追い比べ込み走破タイム:21.40s
追込脚質(ブン回り)
スパート区間走破タイム:21.43s
追い比べ込み走破タイム:21.37s
追込脚質(平均タイム付近)
スパート区間走破タイム:21.37s
追い比べ込み走破タイム:21.31s
6:各脚質がスパート開始までにつけておきたいポジション
上で調べたスパート性能を元にどれくらいリードがあれば前脚質が逃げきることができるかを見ていきます。
なお、今回のサンプルだと差しと追込がほぼ同性能だったので同じものとして考えます。
また、今回のサンプルについて、逃げはまだタイム差に占めるスパート区間の割合が高かったのでブン回りパターンと平均パターンを分ける必要性を感じましたが、先行以下だとタイム差の2/3以上は序盤〜中盤区間の走破タイムの影響となっていたため、先行以下については特に分けずに計算していきたいと思います。
改めて加速スキル金太郎飴の偉大さを感じました。
6-1:逃げを基準にした時
ブン回りパターン
このタイムで比較対象の脚質が中盤走れる距離を算出すれば、その距離を境に後ろ脚質が差しきれるかどうかが決まってくるはずです。
平均タイム付近パターン
いやぁ…ドンピシャ逃亡者ってすげーんすなぁ…
どれぐらいリードあればいいのか検討する前に真っ先に出てきた感想です。
今回のサンプルを見た感じではスパート威力の差は逃亡者がどれだけ加速タイミングに食いこめるかがほとんどだと思っています(あとアンスキが出るかどうか)。
実際のレース画面を見ての肌感的には、加速がそこそこパターンだと逃げの2番手3番手と先行の距離がほんのり離れてるぐらいじゃないとおそらく差し切られるだろうってイメージですが、加速がブン回れば逃げの2番手3番手に先行がガッツリ食い込んできている状況でも逃げ切れちゃうイメージです。
差し追込相手でも、前方集団に食い込まれていたとしても逃亡者アンスキがクリティカルヒットすればおそらく逃げ切れます。
加速がそこそこならおそらく前方集団に食い込まれていたら終わりです。
結構オープン勢の中でも逃げに対する評価が食い違っているのはこの加速性能差の違いによるものかな、と。
これは逃亡者は必須っすなぁ…
6-2:先行を基準とした時
先行を基準とした時はこのような結果となります。
逃げ脚質にがっつり食い込んでいることを前提として、その上で後方脚質が前方集団に食いこめていない状況を作る必要があるって感じかと思います。
いやー、きっついですなぁ…
前方脚質が少なければ後方脚質の加速の不発リスクが高まるのは救いではありますが、それでも相当噛み合わせる必要があります。
たぶんチャンミみたいな実力にバラつきのある環境なら十分勝ちを拾いにいけそうな気はしますが、同格級の相手が多い野試合だとワンチャン勝ちも拾える逃げまたは後方脚質のブン回りサポートぐらいで考えるのが無難なのかもしれません。
そして差し追込のジレンマも同時に見えてきますね。
加速スキルを効率良く吐き出すためには後ろをのんびり走ってるのが1番良いわけですけど、今回は全体的に加速スキルのラインナップが多いせいで最後方からだとよっぽど詰まったバ群でなければ加速がほぼ間に合わない。
なのである程度前に詰めないといけないわけですけど、そうすると脚質分布によっては加速スキルの不発率が上がってしまう。
逃げは逃げで自前で加速がなければ容易に勝ちを拾いにいけないけど、ファル子とかいう絶対ハナ取るウマがいるからそう容易に勝ちにはいけない。
さらには大逃げがいたらほぼ勝ちの目は消える。
一方的に強みを押しつけられる脚質やウマがいない状況であり、実に上手くできています。
いやー、ウマ娘は難しいですね…
7:終わりに
そんなわけで長々と分析、考察を進めたわけですが、いかがでしたでしょうか?
自分も普段は補正タイムのみの簡単な分析しかしていなかったので、改めてがっつり分析、考察をしたことで色々と知見が深まったように感じました。
もちろん今回の分析、考察はあくまで机上論でしかないため、実際のレース展開や結果とは乖離する可能性は十二分にあり得ます。
ただ、それでも漫然と試走を繰り返すよりかはよっぽど効率的だと思っています。
さらに実際に育成をして、サンプルとして使えるほど試走を繰り返す労力と時間よりかは圧倒的に短い時間である程度の精度の知見を得られます。
数字に苦手意識がある方でも基本的には表計算ソフトやWebサイトに数値を打ち込めばあとは簡単な四則演算をするだけで導けるのでもしよかったらぜひぜひチャレンジしてみてください。
ではでは、改めてアクエリアス杯、頑張っていきましょう!
(追伸、今回はマジで頑張ったので缶コーヒーの1本でも奢ってやるよって方がいらっしゃればポチっていただけると幸いです。
今回もそうですが基本的には全て無料で読めるようにはしていきます。
その上で特に頑張って書いたやつにはジュース代のカンパぐらいの額を投げられるようにしてみようかなって。)
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