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カプリコーン杯におけるオープンリーグ用B育成指針
どうも、れがと申します。
年末年始は色々と忙しかったので出すのが結構遅れちゃってます。
カプリコーン杯の情報も色々と出揃ってきた感じはありますがみなさんいかがでしょうか?
今回はある程度知られている情報がほとんどになるので、
「なぜこのスキルが強いのか」
「なぜこのステータスを優先すべきなのか」
「なぜこのステータスは優先しなくても良いのか」
あたりに重点を置いて書いていきたいと思います。
1:基本方針
今回のレース条件ですが、
中京レース場 芝 1200m 冬 雪 重バ場
となっています。
レース場補正はありません。
初の短距離、初の中京レース場、初の雪開催と初めて尽くしで育成難度が高いクソみたいな条件となっています。
コース詳細はJRAのコース紹介を確認してほしいのですが、今回は下り坂は無しで、加速区間内にきつい登り坂、スパート最高速区間に緩い登り坂が存在しており、スパート開始地点は最終直線となかなかエグいパワー環境となっています。
草かコークか紙でもキメながら選んだんかと言いたくなるぐらいファッ○ンでサディスティックな難度ですが、あまりピンとこない人も多いと思うので、次の項目から解説していきたいと思います。
1-1:短距離レースの特性について
まず知っておいてほしいポイントとしては、短距離レースはこれまでのマイル以上のレースの常識はほぼ通用しないということです。
マイル以上、特に中長距離のレースではスピード値は可能な限り多く確保することが求められていました。
スピードを上げることが真っ先にスパート威力に直結するためです。
しかし短距離は違います。
短距離レースのスパート距離は333〜460m程度しかなく(今回は400m)、スパート区間の半分前後は加速区間が占めています。
つまり、スピードが物を言う区間が非常に短く、最高速度を上げるより加速力に関わるパワーを上げた方が総合的なバリューが良くなるということです。
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上のグラフを見てもらうと非常にわかりやすいかと思います。
もちろんスピードもある程度は必要ではありますが、まず最優先で確保すべきなのはパワーとなります。
なので、これまでは最優先で確保すべきだった距離適性Sの優先度も低下し、バ場適性Sが距離適性Sとほぼ同価値となるまで優先度が高くなっています。
そして、それに伴い、速度スキルの威力が減少し、加速スキルの威力は最大級に強化されています。
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上のグラフを見てもらうとわかる通り、加速区間が大幅に短くなっていることがわかるかと思います。
加速スキルはオレンジスキルでさえ2バ身近い圧倒的なアドバンテージを稼ぐ事ができます。
一方で速度スキルは効果時間も相対的な効果量も非常に少なく、固有スキルクラスでも無ければ複数を重ねなければ威力を実感する事は難しいでしょう。
また、スピードの重要性が低下したことによって、必ずしもスキルよりステータスを優先する必要はなくなったという点も特筆すべきポイントです。
他の距離では速度スキルを取得するよりもスピードを叩いた方が走行性能の高いウマになりましたが、短距離ではスキルを取得してスピード値が多少犠牲になったとしても総合的に見れば特に大きな変化はありません。
もちろん限度というものはありますが、最高速度の影響が少ないので、速度スキルによって得られる距離と位置取りのアドバンテージがスパート最高速性能のアドバンテージとほぼ釣り合うというなかなか面白い状態となっています。
そして、この短距離レースの特性をさらに煮詰めたものが今回のレース条件の最大のクソポイントとなっています。
1-2:カプリコーン条件の特性について
今回の条件のポイントはいくつかありますが、影響度の高いものからピックアップすると、
加速区間の途中にきつい登り坂が存在する
重バ場である
スパート区間にコーナーが存在しない
下り坂が存在しない
などが挙げられます。
太字で示した項目は特に重要なポイントです。
加速区間の途中にきつい登り坂が存在する
重バ場である
今回の条件ではスパート開始後50mほど進んだあたりで勾配2%のかなり急な登り坂が100mほど続きます。
何度か説明している通り、登り坂では加速度が2/3に減少する他、その角度とパワーに応じて速度にマイナスの補正がかかります。
1番影響が大きいのは加速度の減少です。
今回の条件では坂がなければスキルなしでも8s前後で加速は完了しますが、坂がある事で加速時間は10s前後にまで増えています。
スキルなしでは8〜9sしかトップスピードで走れません。
なんなら最高速度区間内にも登り坂が存在するので本当の意味で全力疾走できるのは4〜5s程度です。
もちろんこれにも欠点だけではなく利点も存在します。
登山家が最強クラスの加速スキルとなっている点です。
最速タイミングではありませんが、発動箇所が安定している上、効果時間も長めのスキルなので、後で紹介する基準ステータスで計算したところ、およそ3.94m、1.58バ身という環境でもトップクラスのアドバンテージを獲得することができます。
「なんだ、これなら登山家含めて加速スキルをいくつか重ね取りしとけばパワーは大して叩かなくても問題なさそうじゃないか」と思う人も多いかもしれません。
しかし現実はそう甘くありません。
登り坂減速がここで足を引っ張ってくるのです。
登り坂の速度減少量ですが、今回の加速途中の坂の場合は、「698/パワー値」で求める事ができます。
パワー 登り坂減速量[m/s]
700 1.0
750 0.93
800 0.87
850 0.82
900 0.78
950 0.73
1000 0.70
1050 0.66
1100 0.63
1200 0.58
パワーが上がるほどに減速量は少なくなっていく
上の表を見てもらうとわかる通り、パワーが100変わると0.1m/s前後速度が変わってきます。
ではこれがどういう風に関わってくるのかというと、
登り坂で最高速度が減少することで、その分早く加速が終了してしまい加速スキルのバリューが低下してしまうわけです。
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上の表は先行バの有効加速スキル(登山家、マミークリーク固有、エル固有、真っ向勝負)を詰め込んだハッピーセットを採用したパワー700のウマと登山家だけ採用したパワー1060のウマの速度変化グラフです。
ハッピーセット採用のウマはかなり急加速を決めていますが、登り坂の途中で最高速度に到達してしまい、加速スキルの性能を活かしきれていません。
ぶっちゃけ下のパワーを確保して登山家だけ採用したウマと労力の割に大して効果が変わっていないのです。
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ちなみにパワーを1060確保してハッピーセットをキメるとこうなります。
中距離レースみたいな速度変化グラフで気持ちいいですね!
ちなみに今回は重バ場なのでパワーは合計値から-50されます。
さらにいうとバ場適性は加速度に直接補正をかけるので登り坂減速には影響がありません。
この事もあり、バ場適性をSにしたからといってパワーを妥協してはいけません。
ひたすらパワーを高めましょう。力こそパワーなのです。
1-3:カプリコーン条件におけるステータスとスキルの選定について
あれ?さっきの4つのポイントのうち残り2つはどうなった?
大丈夫です。ここで説明します。
まずスキルからいきましょう。
さっきも説明した通り、登山家は必須級のスキルです。
登山家があるだけで、持ってないウマにはほぼ勝てます。
頑張って周回しましょう。
その他の加速スキルで有効なのは、先行の真っ向勝負、差しの乗り換え上手と差し切り体制、追込の迫る影と直線一気になります。
スプリントターボや直線加速ガチャは恐ろしく不安定なので夢を追い求める人以外はおすすめしません。
そして他にはエルコンドルパサーとマミークリークの継承固有も3.12m(1.25バ身)のアドバンテージを稼ぐというなかなか優秀な性能をしています。
本来ならブーストスキルは継承固有だと効果量が少なく、全然効率的ではないのですが、今回はスパート区間にコーナーが存在しないので加速スキルの選択肢が恐ろしく少ない上、安定かつ高性能なものがほぼないので継承ブースト固有も有力な選択肢となります。
特に先行バの場合はエル継承固有、マミークリーク継承固有、登山家、真っ向勝負を全部載せすることで恐ろしい爆発力を得ることが可能です。
まさにハッピーセットです。
速度スキルはぶっちゃけコーナー系だけ採用すればいいです。
直線スキルは発動範囲の半分近くが加速区間なので、腐る可能性がかなり高いです。
さらにいうと腐らない区間も最終直線以外はポジションキープ区間と被るため効率がよろしくないです。
そして、ステータスについてですが、
逃げ
950 350 1050 450 400先行
950 420 1050 400 350差し追込
1000 420 1050 350 400
ぐらいのバランスで考えるといいはずです。
パワーとスピードは説明不用ですね。
パワーは何がなんでも確保しましょう。
短距離レースは中盤戦も短いので一度後ろに落ち着いてしまうと前に出るのはかなり難しくなります。
なのでスタートダッシュで優位に立てる根性を大目に叩く必要があるわけです。
逃げはほんと根性はあればあるだけ強くなります。
先行についてはあまり盛りすぎると逆噴射リスクがバカにならないレベルで上昇してしまい、かえって逆効果になってしまったので400前後あれば十分でしょう。
差し追込はぶっちゃけ根性はどうでもいいです。ただ、あまり低すぎると前にすごく離されてしまうのでD〜D+ぐらいは盛っておくべきでしょう。
そして賢さですが、ぶっちゃけスキル発動率さえある程度確保してしまえばそれ以上は必要ありません。
今回のコースは下り坂が存在せず、1セクションの区間も短いため賢さの影響がかなり少なくなるからです。
今回賢さが関わってくるのはスキル発動率、ポジションキープ移行判定、道中のランダム速度補正です。
道中のランダム速度補正ですが、
20.8(今回の基準速度)×賢さ依存乱数/100
で求められます。
賢さ 乱数振れ幅[%] 1200mでの基準速度補正量[m/s]
300 0.081〜-0.569 0.017〜-0.118
350 0.098〜-0.552 0.020〜-0.115
400 0.117〜-0.533 0.024〜-0.111
450 0.135〜-0.515 0.028〜-0.107
500 0.154〜-0.496 0.032〜-0.103
550 0.174〜-0.476 0.036〜-0.099
600 0.194〜-0.456 0.040〜-0.095
賢さ 補正量平均値[m/s]
300 -0.051
350 -0.048
400 -0.044
450 -0.040
500 -0.036
550 -0.032
600 -0.028
B育成で取りうる賢さの範囲で影響度合いをピックアップしてみました。
賢さが50上がる度に平均速度で0.004m/s程度のアドバンテージが発生します。
かなり影響度合いは少なく、ぱっと見だとどれくらいの効果があるかわかりづらいかもしれません。
今回の等速で走る時間は35〜40s程度なので、平均値を当てはめると賢さ50あたりだいたい1.5±0.1m程度のアドバンテージを得られる計算です。
なかなかバカにならないように見えますが、600〜800m走って合計で獲得できるアドバンテージなのでレースに与える影響度合いはかなり小さくなってしまいます。
ぶっちゃけ各抽選での上振れ下振れの影響の方がひたすら大きいです。
スキル発動率も賢さが350〜450程度あれば75〜80%程度確保できるので問題は無いはずです。
ポジキープ移行判定については大事といえば大事ですが、影響度合いが小さく、また掛かりは今回においてはスタミナさえある程度確保してしまえば単なるバフでしかないので、これについては賢さは高くても低くてもどちらでもいいことになります。
なので、今回のステータス設定において賢さは350〜400程度あればおおむね問題ないとの結論に達しました。
2:おすすめウマ娘と育成例
ここからはおすすめのウマをピックアップしていきたいと思います。
2-1:おすすめウマ娘
まずは自分が独断と偏見で選んだ強そうなウマのピックアップです。
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今回の特徴として、固有の噛み合わせが抜群に高いウマは軒並み短距離育成で魔改造が必要or育成難度が恐ろしく高いことが挙げられます。
エルとマミークリーク、和装シチーは短距離適性がF以下なので魔改造が必要です。
マヤノは適性は上げやすいですが、目標レースに長距離が多く、育成難度がバカ高いです。
ただ、固有スキルが終盤最速発動orブースト終盤接続なので、恐ろしい威力を誇ります。
この中ではエルが1番難易度が低いので、優秀な因子を持っている人はチャレンジしてもいいかもしれません。
一応逃げの地固めコーナー◎登山家持ち逃げエルはファル子と並ぶ逃げウマの最強候補となるため、運に自信のある人は狙ってみてください。
今回は賢さ依存の抽選は捨ててもほとんど問題ないので逃げ適性はEのままで大丈夫です。
ガンガン掛からせて前に出したいのでスタミナは多めに設定しましょう。
自分は緑ヒントが足りず今のところは作れてません。
「神」のウマ達は走行性能、育成難度、安定性全てにおいて高水準です。
魔改造必須組が爆発力重視であるならばこちらは安定度重視です。
おそらくチャンミ本戦で強いのはこちらのウマなはずです。
ファル子は特に逃げウマの人権と化しており、これまでのウマ娘レースの常識を覆す「競り合いの無い単逃げ条件において最も高いポテンシャルを発揮する」とても面白いウマでもあります。
単逃げ条件だと固有スキルが最終直線に入った瞬間に出るので、ブースト固有終盤接続の1番強い条件で加速を叩きこむ事ができるためです。
アドバンテージ量は3バ身にも達します。
決まればエルやマミークリークに固有を出されるか、先行オグリにハッピーセットをキメられたりしない限り、まず負ける事はないでしょう。
バクシンとボーノは中盤固有を有しているので先行バ同士のポジション争いで優位に立ちやすいです。
おそらく本戦は先行過多のマッチングが1番多くなるはずなので、環境的に強いのも追い風です。
ちなみにグレードの方でスタミナ確保したボーノで固有を終盤接続させるアプローチがありますが、オープンリーグでそんなことをする余裕はないので諦めて大人しく普通に固有を運用しましょう。
「かなり強い」組は安定度がネックですが性能はかなり高いです。
出れば強い中盤固有持ちのカレンチャンだったり、実質的にスピード値を数百単位で上乗せするオグリだったりです。
オグリは特に固有スキルの範囲が最高速度区間と丸かぶりするので、先行ハッピーセットと組み合わせると魔改造組とも互角以上の勝負ができるはずです。
ただ、特性上中盤性能が低くなりやすいのでバ群に埋もれて力を十分に発揮できない可能性も高く、ハイリスクハイリターンなロマン枠であると言えるでしょう。
「なかなかやれる」組は効率はあんまり良くないですけど、登山家を取得しやすかったりするのでまぁ、無くはないレベルです。
登山家あれば格下相手はだいたいなんとかなっちゃうので…
「運が良ければ」組はブロックや位置取りとの戦いを制する事ができればワンチャンはあります。
エアグルーヴの場合は差しは中盤速度スキルが豊富なので、差しコーナーや迅速果断で追い抜く事で固有を誘発させ、外差し準備や登り龍との組み合わせで一気に大外から前方に進出して差しの高威力スパートを叩き込みます。
タイシンくんの場合は中盤スキルである程度前に出て固有を出してからマミークリーク固有+赤マルゼン固有+迫る影+登山家でぶち抜きを狙います。
ただ、オグリ以上のロマン枠であり、ステータスとスキルのバランスが恐ろしくシビアなので、あまりおすすめはしないです。
2-2:実際の育成例
逃げファル子
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登山家と地固めヒント集めつつ芝S狙うのは恐ろしくきついので早めに着手した方はいいです。
先行バクシン
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中盤を固有に頼りきりなので、リカバリー力は低いものの固有が出たらだいたい勝ち確
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ただ、登山家がない事以外の性能は申し分なく、真っ向勝負と継承固有が重なるとぶっ飛んで行くので現状ではレギュラー候補の上位に。
先行ボーノ
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従来のオープン育成の常識で見るとぱっと見強そうには見えないけど、1番安定感のあるウマとなっている。
強い子をひたすら集めた蠱毒壺での勝率が1番高いのはこの子。
固有→抜け出し+水マル固有が決まるとだいたい2〜3位に食いこめるので登山家叩きこんで勝てるやつ
先行エル
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ステータスごり押しワンチャンを狙うタイプ。
安定感は無いが固有が出たら必勝
差しエアグルーヴ
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短距離or差しコーナー◎→固有+外差しは決まればかなりポテンシャルが高い。
ただ、スパート性能が微妙に足りず、蠱毒壺では2〜3位を量産するナイスネイチャポジションに甘んじてしまってる。
3:終わりに
というわけでカプリコーン杯について色々と書いてきました。
カプリコーン条件はマジで悪意の塊のような条件で運ゲー感もMAXです。
ただ、逆に言えば格上にもワンチャンある環境でもあるので、普段はなかなか勝ちきれない人にとってはかなりのチャンスなのかな、と思います。
ガチガチに仕上げるのは大変ですが、登山家さえヒント確保してある程度の完成度にできたら適性Sが無くても全然勝てちゃうのでぜひぜひ頑張ってみてください。
ではでは、2022年最初のチャンピオンズミーティング、頑張っていきましょう!