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Optimus00で遊ぶ

Optimus00購入の経緯

アウトドアがまだそれほど流行っていなかった1990年代初頭。私はアウトドアシーンでコンロはガスを使用していましたが、冬場の火力低下は如何ともし難いものがありました。そこはホワイトガソリンに切り替え問題解決となったのですが、その後、色々とアウトドアから山登りや自転車や様々に派生してゆくとコンロの使い方にも余裕が生まれ、ポンピングしてつまみをひねって着火するだけの行為に物足りなさを感じてきました。加えてホワイトガソリン4リッター1,480円(いまでは安いモノですが)のコスパの悪さもあり灯油ストーブに目をつけました。

2000年頃 冬の渓谷キャンプにて

Optimus00を購入

今でこそビンテージ扱いですが、1996年当時は比較的購入しやすかったものです。購入したのはWILD-1(西那須野店)だったと記憶しています。キャンプに行く途中で購入し、そのまま舘岩村に向かいました。そしていきなりフィールドで灯油ストーブデビュー。それでもちゃんと使うことができました。当時はバーニングペーストでプレヒートしており、アルコールを使うことは考えてもみませんでした。

田代山避難小屋で一夜

着火してみた

灯油ストーブを初めて使用する方のために手順をご説明します。普通に生活していれば全く必要のない知識です。まずは掃除針でニップルを清掃します。着火してから炎が出なかったり、炎が偏ったりして再着火することの無いようおまじないと思って2回ほど突きましょう。次に注油キャップを外し灯油を注ぎましょう。ざっくり半分以上入れば大丈夫です。煮込料理など長時間使用する場合は8分目まで入れましょう。(長時間ならOptimus45がおすすめです)注油キャップを閉め、調節弁は緩めておきます。次にフレームリングと風防を外し予熱皿(点火キャップ)にアルコールを注ぎましょう。燃料用の安いアルコールで十分です。ボトルから直接注ぐには意外にバーナーが邪魔です。大さじ1〜小さじ1が測れる計量スプーンを使用すると良いです。皿の8分目で十分です。

予熱皿にアルコールを注ぐ(皿の8分目)

注ぎましたら風防、フレームリングを装着して着火します。日差しが良いと延焼が見えません。手をかざして確認しましょう。意外に着火していないことがあります。

夜は予熱のひと時も楽しく

予熱の炎が消えそうになったら調節弁を閉めてポンピングを始めましょう。予熱の炎がポンピングにより噴射される気化した灯油に引火し燃焼が始まります。なんとなく不完全燃焼気味かもしれませんが、アルコールによる炎が消えればスッキリとした炎と音になります。もし予熱の炎が消えてしまったらニップルから噴射される気化した灯油の煙にライターなどで着火すれば大丈夫です。

火力の調節と消火

火力の調節はタンクの圧力によります。高火力が欲しければ内圧を上げるためポンピングします。煮込み料理などで、とろ火が欲しいときは調整弁で内圧を抜きます。完全に抜いてしまえば消火となるので、炎が赤くなる直前(一旦、赤くしてからポンピングしても良い)で調節弁を閉めます。ただし、放置しておくとタンクの温度が上昇し勝手に圧力が上昇、火力が強くなります。火力が強くなってきたら(燃焼の音に勢いがついてきたら)内圧を抜きましょう。消火は内圧を完全抜けば火が消えます。

ポンピングにより圧力を上げる=高火力
調節弁を開き内圧を抜く=トロ火

再度着火する際、調整弁を閉めてポンピングします。気化した灯油が出れば着火できますが、バーナーの温度が下がっている時はニップルから液体の灯油が出てしまいます。これに着火すると炎上しますので細心の注意が必要です。(もし液体が出てしまったら、ちり紙を撚って燃料皿に溜まった灯油に浸しましょう。ちり紙に着火すれば予熱できます)

アルコールがない時にも使える撚ったティッシュに灯油を染み込ませて予熱

使い勝手を良くするため

マナスル96と比較すると五徳の間隔が広いため「スノーピーク焚」など小さい鍋底を加温する時、不安定になりがちです。五徳を使えば良いのですが簡単に手に入らないので、パイプを短く切ったものを3本用意しておくと良いでしょう。

ホームセンターでパイプを購入し糸鋸で適度な長さに切ります

構造が単純が故に信頼できる

年越しそばin栃木の山奥

とにかく構造が単純なので壊れる心配がない(ちゃんとメンテナンスやフィールドに入る前の試運転を怠らなければ)ので山に入り込む時、装備を少なくしたい時など結局これを選んでいます。信頼と実績。使い始めて28年目になりますが今後も使い続けてゆくでしょう。

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