自動炊飯シリンダーで炊飯してみた
自動炊飯シリンダーとは?
自動炊飯シリンダーと聞いて、最初は何のことやらと思いました。ネットを漁るとその動きに、ほんとかいな?と非常に興味をそそられ、購入することとなりました。既存のアルコールストーブにアルコールを注ぎ、シリンダーを装着して着火するだけで自動的に炊飯する優れものです。カラクリは普通の炊飯と同じ火力調節で、初めに強火で鍋全体を温め、いい塩梅の頃に勝手に弱火になり、やがて火が消えます。そして10分蒸らして出来上がり。値段も1,500円程度と、その機能と効果を考えれば非常に安いものです。様々なアルコールバーナーに対応しているので、即購入でも失敗は少ないと思います。
炊飯まで
付属の計量カップで燃料用アルコール25mlを量りトランギアのアルコールストーブに注ぎます。その後にシリンダーをアルコールバーナーセットします。シリンダーの中にはカーボンフエルトが詰められており、アルコールを浸透させるために少々待ちましょう。充分行き渡ったところで着火します。しかし実際のところ着火は上手くいかないので、追いアルコールをシリンダー上面と火口に少々掛けてから着火すると、シリンダ上面と火口両方から炎が出てきます。
炎と自動炊飯
日中帯は炎の様子が見えにくいため、夜に点火してみました。点火直後はアルコールストーブの火口とシリンダー上面、両方が燃えています。これが最初の強火であり、一気にメステインを加熱します。
その後、火口からの炎は徐々に弱まり、やがてシリンダー上面だけの炎になります。これはシリンダー底面に溝が彫られており、アルコールは溝を通ってカーボンフェルトに吸われて燃焼、一方で火口へのアルコール供給は弱まり、炎を弱めているのでしょう。
このように2段階の火力調節を自動的に行う仕組みで炊飯します。以前、紹介したメスティン炊飯は固形燃料での一定の火力でしたが、自動炊飯シリンダーは強火からの弱火と2段の火力調整を自動で行うこととなります。
自動炊飯の実力
このように固形燃料も自動炊飯シリンダーも着火後に放置し、消えたら10分程度蒸らして出来上がりなのですが、自動炊飯シリンダーの方がふっくら感はありました。当然、燃焼時間=投入する燃料などのファクターも大きいところですが、これだけの装置で、ここまでできるのは素晴らしいと思います。
消火〜蒸らし〜喰らう
火が消え10分間の蒸らしタイムを経て蓋を開けると、いい感じで炊き上がっていました。固形燃料での炊飯→火力は一定。自動炊飯シリンダーでの炊飯→火力は2段。灯油ストーブでの炊飯→複雑かつ様子を伺いながらの火力調節。やはり手をかけた分ご飯は美味しいのと改めて感じるのですが、キャンプでのまったり時間を堪能しながら勝手にご飯が炊き上がっているのは魅力であり、いい買い物をしたと思いました。