青葉市子さん@ 金沢市アートホール20241115
私の敬愛する音楽家。青葉市子さんの演奏を聴きに行ってきました。
クラシックギターの繊細な演奏と天へと響くような透明感のある歌声。時に懐かしい場所、そして時には未知の世界へと導かれるような世界観が彼女の魅力。
聴いたことない方は是非聴いてみてほしいです。
2018年の「qp」ツアー以来の再会。
前回は富山のLetter(本屋さん)の和室でストーブの上にやかんが置いてあるようなあったかい空間だった。
12月で仕事帰りのスーツのまま外が寒いけどライブ会場まで走って、歌が始まる頃にはその空間の湿度がぐっと高くなったのを覚えてる。
6年後の11月、日本公演でまた北陸に来てくれて嬉しい。
アートホールのI列9番。ちょうどホールの真ん中あたり。初めてだったから通路の狭さにちょっと戸惑いつつも自分の席に着席して、どきどきでお腹が壊れないか心配になってきた。
右隣の男の子も緊張している様子。
顔の周りで手をもちゃもちゃして落ち着かない。
そっと目を瞑ってBGMを聴く。後6分か7分くらいで始まる。
夜空の星座の風景に飾り付けられた会場が白く明るんで、青葉市子さん登場。
白いワンピースに髪飾り。
長いさらさらの黒髪。
本物だぁ。前の真っ黒い衣装も神秘的で好きだったけれど今回の童話の中の少女のような感じも似合ってる。
本当に、髪がまっすぐで綺麗。
私の中の青葉市子さんといえば「いきのこり●ぼくら」や「月の丘」のようなザ・フォークシンガーな彼女。6年前は小さな楽器(ちゃんと見えてないからほとんど声だったかも)はありつつも全曲クラシックギターでの演奏だったと思う。
でも今回は違った。
ぴあの ぴあの ぴ あ の
ピアノの曲がいっぱい〜〜〜。
一曲目のSpace Orphansでルーパー(その場で演奏したものを録音して流すやつです)を使っての演奏で一気に会場を宇宙空間へ誘う。
演奏体系の進化に驚きつつも、何してるかまじまじ見るのはやめた。というかもう気持ち良すぎて目を開けてられない。
ぽろんと出てくる音とか声とか
脳にアロマオイル垂らされる感じ。
ジワぁ〜って脳が湿って香りが抜ける感覚。耳で聴いてるのに不思議。
青「家の中で眠る前の柔らかい感じで聴いてね」
もうその頃には完全にリラックスモードな私。隣の男の子も手がお膝の上に落ち着いた。よかった。
それにしてもmcが家に遊びに来た人と話すみたいで自然体で可愛いらしい人だなぁ。
崖の上のポニョから「ひまわりの家の輪舞曲」のカバーもしていました。
「おむかえはまだこないから」のところで目を瞑ってるのに涙がつーって出てきちゃって。周りでも鼻をすする音がちらほら。これは沁みるよ。
星のプレゼントは初めて聴いた曲でキラキラした優しい気持ちになれた(全ての曲で既に優しくなってはいる)
この曲は鮎のしづくっていうCDRで出したのに入ってるみたい。曲が終わった瞬間に1人ひときわ大きな拍手の人が居て、好きなのだねこの曲ってなってなんか知らんが微笑ましい。
アルバム発売前だけど市子さん大盤振る舞いです。
「FLAG」「惑星の泪」を披露。
「さよならペンギン」はくるりの岸田さんがツーマンの時にペンギンの歩き方と声真似を隣でやってくれたってmcで言ってて、もうこの曲を聴いたら「ぐぁっぐぁ」がセットで脳内再生されてしまうだろう。
新アルバムの「Luminescent Creatures」のジャケットは宮古島で撮影されたものだそう。画面いっぱいの青珊瑚。台風がくると海の水がかき混ぜられて珊瑚が生きやすい環境になるというお勉強になるお話もあった。
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青と緑が鮮やかで素敵だなと思っていたけど、その背景を知ったことでさらに好きになった。
青葉市子さんの口から聴くと何でもすっと脳に記憶されるしきちんと理解できる気がする。世の中の難しいこととかも、彼女の声でならなんかもっとわかりやすくみんなに、浸透させられるんじゃないかなと思う。
そして6年ぶりに「機械仕掛乃宇宙」を生で聴きました。
もう言葉にしたいのだけど、言葉に出来ない。とにかくギターが凄すぎるんだ。知らない方は本当に素晴らしいので聴いて欲しい。
「0(ぜろ)」というピンク色のアルバムに入ってます。
青葉市子さんのアルバムはジャケットがシンプルなので色で伝わります。
演奏後、しばらく会場内に響き渡る拍手がおさまらなかった。隣の男の子も特大の拍手だった。もちろん私も。
アンコールで歌っていた「bouquet」「太陽さん」締めくくりとして最高だった。
ご飯が美味しいねとか天気が良いねとか、そういう日々通り過ぎてくことをたんたんと可愛く優しく歌っててくれる市子さんも大好き。
青「吹いてしまえば飛んでいきそうな塵みたいな日もある。気分や体調が良くない日もある。そんな日も1輪1輪大切に束ねて生きていきたい。いろんな花が集まったブーケみたいに。」
お土産は青葉市子さんのユニット活動している「NUUAMM(ぬうあむ)」のアルバムを2枚。
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ラベンダー棒茶を飲みながら今回の感想を書いています。
このお茶、桜餅の甘い香りがする。
サロン帰りのようなふふん♪とした艶めきを抱えて、家に帰るのでした。
【印象に残ったお歌】
Space Orphans
テリフリアメ
水辺の妖精
ポシェットのおうた
sagu palm's song
アンディーヴと眠って
もしもし
ひまわりの家の輪舞曲
星のプレゼント
機械仕掛乃宇宙
FLAG
月の丘
さよならペンギン
海底のエデン
惑星の泪
bouquet
太陽さん