【#ビジネスケアラー】介護とキャリアを両立させるための5つのステップ
こんにちは!よのしく代表の大塚扶美(おおつかふみ)です。
今日もよのしくはじめましょう〜♪
理学療法士として日々の臨床に追われる毎日ですが、先週から70代の母がぎっくり腰になり動けなくなり、実家の家事手伝いをしながら働いています。
ふとした瞬間に「このままで介護になったらどうしよう?」「これからこういうことって増えるのかな?」と考えるようになりました。
特に40代って、キャリアの折り返し地点。
これまでの経験を活かしつつ、これからの自分の進む道を真剣に考える時期
ここぞという時に本領を発揮したい・・・でも!
という場面が増えるかもという不安感を感じました。
今回は、私と同じように感じている40代の理学療法士の皆さん、
また同じような年代と働いている職場では、仕事しながら介護する #ビジネスケアラー が増える予測はどのくらいあるのでしょうか。
1.ビジネスケアラーの現状
ビジネスケアラーの定義と背景
ビジネスケアラーとは、仕事を持ちながら家族の介護を行う人々を指します。日本では、少子高齢化が進む中で、ビジネスケアラーの数が急増しています。2020年時点でのビジネスケアラーの人口は約262万人であり、2030年には318万人に達すると予測されています。これは、全労働力人口の中でビジネスケアラーが占める割合が増加することを意味します。
経済的影響と社会的課題
ビジネスケアラーの増加は、経済的な影響も大きいです。介護を行うことで、仕事のパフォーマンスが平均で3割程度低下することが調査で明らかになっています。さらに、ビジネスケアラーが抱えるストレスや負担は、メンタルヘルスの問題を引き起こす要因ともなり、結果的に離職や労働生産性の低下を招く可能性があります。
社会的支援の必要性
このような状況を受けて、企業や社会全体での支援が求められています。育児・介護休業法の改正により、介護を行う従業員に対する制度的な支援が強化されていますが、実際の支援が十分でない場合も多いです。企業は、フレックスタイム制度や在宅勤務の導入など、柔軟な働き方を実現するための取り組みを進める必要があります。
このように、ビジネスケアラーの現状は、個人の生活だけでなく、企業や社会全体に影響を及ぼす重要な問題です。
2.ビジネスケアラーが抱える課題
肉体的・精神的負担
ビジネスケアラーは、仕事と介護の両立を図る中で、肉体的および精神的な負担を抱えることが多いです。介護を行う時間が限られているため、十分な休息を取ることが難しく、睡眠不足や疲労が蓄積しやすくなります。
このような状況は、集中力の低下や業務の遅れ、ミスを引き起こす原因となります。
また、介護を行うことで「同僚や上司に迷惑をかけているのではないか」という不安を抱えることも多く、これが精神的なストレスを増大させる要因となります。
特に、介護が必要な家族が遠方に住んでいる場合、移動の負担や経済的な負担も加わり、心身ともに厳しい状況に置かれることが少なくありません。
経済的負担
介護に伴う経済的な負担も、ビジネスケアラーが直面する大きな課題です。介護サービスの利用や、遠距離介護に伴う移動費用が発生するため、経済的な負担が増加します。さらに、介護のために仕事を減らさざるを得ない場合、収入が減少するというジレンマに直面することもあります。
経済産業省の調査によると、2020年には約7万人が介護を理由に離職しており、介護離職は企業にとっても大きな損失となります。
特に、経験豊富な人材が離職することで、企業の生産性や業務の継続性に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
社会的な支援の不足
ビジネスケアラーが抱える課題の一つに、社会的な支援の不足があります。企業や社会全体での介護支援が十分でないため、ビジネスケアラーは孤立感を感じやすく、相談できる環境が整っていないことが多いです。介護に関する情報や支援制度についての理解が不足しているため、必要なサポートを受けられないケースも見受けられます。
このような課題を解決するためには、企業がビジネスケアラーを支援するための制度を整備し、従業員が安心して介護と仕事を両立できる環境を作ることが求められます。
3.企業の取り組みと支援策
企業が行うべき支援策
ビジネスケアラーを支援するためには、企業が積極的に取り組む必要があります。
以下は、企業が導入すると嬉しいなの具体的な支援策です
柔軟な勤務形態の導入
在宅勤務: 従業員が自宅で仕事をすることを許可することで、介護の合間に業務を行うことが可能になります。これにより、介護と仕事の両立がしやすくなります。
フレックスタイム制度: 労働時間を柔軟に設定できる制度を導入することで、従業員は介護の必要に応じて勤務時間を調整できます。これにより、介護が必要な時間帯に合わせた働き方が実現します。
短時間勤務制度: 介護の負担を軽減するために、所定の労働時間を短縮する制度を設けることが重要です。これにより、従業員は介護に必要な時間を確保しやすくなります。
介護休業制度の整備
介護が必要な家族を持つ従業員が、必要に応じて介護休業を取得できるようにすることが求められます。企業は、介護休業の取得を促進するための情報提供や、取得しやすい環境を整える必要があります。
企業文化の改善
相談しやすい環境の構築
ビジネスケアラーが介護の問題について気軽に相談できる環境を整えることが重要です。定期的な面談や、介護に関する相談窓口を設置することで、従業員が安心して相談できる体制を作ります。
情報提供の強化
介護に関する制度や支援策について、従業員に対して積極的に情報提供を行うことが必要です。社内ニュースレターや研修を通じて、介護と仕事の両立に関する知識を広めることが、従業員の理解を深める助けになります。
成功事例の紹介
企業の取り組み事例
ある企業では、ビジネスケアラーの状況に応じた「オーダーメイド型勤務形態」を導入しています。従業員が自分の介護状況に合わせて勤務形態を選択できるため、柔軟な働き方が実現しています。
別の企業では、介護奨励金を活用して、従業員の介護に関する実態を把握し、制度の見直しや情報提供を行っています。この取り組みにより、従業員の満足度が向上し、離職率の低下にもつながっています。
企業がビジネスケアラーを支援するためには、柔軟な働き方の導入や、相談しやすい環境の整備、情報提供の強化が不可欠です。これらの取り組みを通じて、ビジネスケアラーが安心して仕事と介護を両立できる環境を整えることが、企業の持続可能な成長にも寄与します。
4.ビジネスケアラーとしての心構え
自分の健康を優先する
ビジネスケアラーとして介護と仕事を両立するためには、まず自分自身の健康を最優先に考えることが重要です。介護は肉体的にも精神的にも負担が大きいため、健康を損なうと、介護の質や仕事のパフォーマンスにも悪影響を及ぼします。定期的な休息やリフレッシュの時間を確保し、ストレスを軽減する方法を見つけることが大切です。
健康管理の実践: 定期的な運動やバランスの取れた食事を心がけ、十分な睡眠を確保することで、心身の健康を維持します。
メンタルヘルスのケア: ストレスを感じたときには、専門家に相談することや、リラクゼーション法を取り入れることが有効です。
介護に関する知識を深める
介護に関する知識を持つことは、ビジネスケアラーにとって非常に重要です。介護の方法や利用できるサービスについての理解を深めることで、より効果的に介護を行うことができます。また、知識があれば、必要なサポートを適切に受けることができ、介護の負担を軽減することにもつながります。
情報収集: 介護に関するセミナーや講座に参加し、最新の情報を学ぶことが推奨されます。また、地域包括支援センターや介護サービス提供者からの情報も活用しましょう。
ネットワークの構築: 同じような立場の人々と情報交換を行い、支え合うことで、孤独感を軽減し、実践的なアドバイスを得ることができます。
仕事と介護の両立を意識する
ビジネスケアラーとして、仕事と介護の両立を意識することは、日常生活の中での重要なポイントです。柔軟な働き方を活用し、介護の必要に応じて勤務時間を調整することが求められます。また、職場での理解を得るために、オープンなコミュニケーションを心がけることも大切です。
フレックスタイムや在宅勤務の活用: 介護が必要な時間帯に合わせて勤務時間を調整し、効率的に仕事を進めることができます。
上司や同僚とのコミュニケーション: 介護の状況を理解してもらうために、必要に応じて職場でのサポートを求めることが重要です。信頼できる同僚や上司に相談することで、理解を得やすくなります。
サポートを求める勇気を持つ
介護は一人で抱え込むものではありません。必要なときには、周囲のサポートを求めることが大切です。家族や友人、専門機関からの支援を受けることで、負担を軽減し、より良い介護が可能になります。
地域の支援サービスの利用: 地域包括支援センターや介護サービスを利用し、必要なサポートを受けることができます。
家族との協力: 家族と協力し合い、役割分担をすることで、介護の負担を軽減することができます。
未来を見据えた計画を立てる
介護は長期的なプロセスであるため、未来を見据えた計画を立てることが重要です。介護が必要になる前に、どのようなサポートが必要かを考え、準備を進めることで、スムーズに対応できるようになります。
介護の必要性を早期に認識する: 家族の健康状態を定期的に確認し、介護が必要になる可能性を考慮しておくことが大切です。
介護計画の策定: 介護が必要になった際の具体的な計画を立て、必要なリソースやサポートを事前に確認しておくこと
⒌ビジネスケアラーの未来展望
ビジネスケアラーの増加とその影響
ビジネスケアラーの数は今後も増加すると予測されています。2025年には307万人、2030年には318万人に達する見込みです。この増加は、少子高齢化や家族構成の変化に起因しています。ビジネスケアラーが増えることで、企業や社会全体にさまざまな影響が及ぶことが考えられます。
経済的影響: ビジネスケアラーの増加に伴い、介護による経済損失は約9兆円に達する可能性があります。これは、労働力の減少や生産性の低下を引き起こす要因となります。
社会的影響: ビジネスケアラーが増えることで、介護に対する社会的な理解や支援が求められるようになります。企業は、従業員が介護と仕事を両立できる環境を整える必要があります。
企業の役割と取り組み
企業はビジネスケアラーを支援するために、さまざまな取り組みを行う必要があります。これにより、従業員の健康や生産性を維持し、離職率を低下させることが期待されます。
柔軟な働き方の導入: 在宅勤務やフレックスタイム制度を導入することで、従業員が介護の必要に応じて勤務時間を調整できるようにします。これにより、仕事と介護の両立がしやすくなります。
介護支援制度の整備: 介護休業制度や介護に関する情報提供を強化し、従業員が必要なサポートを受けやすい環境を整えます。これにより、従業員が安心して介護に取り組むことができるようになります。
社会全体の支援の必要性
ビジネスケアラーの増加に伴い、社会全体での支援が求められます。政府や地域社会が連携し、ビジネスケアラーを支えるための施策を講じることが重要です。
地域包括支援センターの活用: 地域の支援サービスを活用し、ビジネスケアラーが必要な情報やサポートを受けられるようにします。これにより、介護の負担を軽減することができます。
啓発活動の強化: 介護に関する啓発活動を通じて、社会全体の理解を深めることが重要です。ビジネスケアラーの実態や課題についての情報を広めることで、支援の必要性を認識してもらうことができます。
未来のビジネスケアラーに求められるスキル
ビジネスケアラーとして成功するためには、さまざまなスキルが求められます。これらのスキルを身につけることで、介護と仕事の両立をより効果的に行うことができます。
時間管理能力: 仕事と介護の両立には、効率的な時間管理が不可欠です。優先順位をつけてタスクを管理する能力が求められます。
コミュニケーション能力: 家族や職場の同僚との円滑なコミュニケーションが重要です。介護に関する情報を共有し、理解を得るためのスキルが必要です。
ストレス管理能力: 介護は精神的な負担が大きいため、ストレスを適切に管理する能力が求められます。リラクゼーション法や趣味を通じて、心身の健康を維持することが重要です。
6. まとめ
ビジネスケアラーの増加は、企業や社会全体にさまざまな影響を及ぼします。企業は柔軟な働き方や介護支援制度を整えることで、従業員を支援する必要があります。また、社会全体での理解と支援が求められます。ビジネスケアラーとして成功するためには、時間管理やコミュニケーション能力、ストレス管理能力を身につけることが重要です。これらの取り組みを通じて、ビジネスケアラーが安心して仕事と介護を両立できる未来を築いていくことが期待されます。理学療法士としては、こうしたビジネスケアラーの負担を軽減するために、適切なリハビリテーションや運動療法を提供することが可能ですね。
考えてみた〜ビジネスケアラーに対しての理学療法士の役割〜
理学療法士は、ビジネスケアラーが介護を行う際の身体的な負担を軽減するためのサポートを提供できます。具体的には、以下のような支援が考えられます。
身体機能の改善: 介護を行う際に必要な身体機能を維持・向上させるための運動療法を提案し、腰痛や肩こりなどの身体的な問題を予防します。
介護技術の指導: 介護者が安全に要介護者を支えるための技術や方法を指導し、身体的な負担を軽減するためのアドバイスを行います。これにより、介護中の事故や怪我を防ぐことができます。
メンタルヘルスのサポート: 介護による心理的なストレスを軽減するためのカウンセリングやリラクゼーション法を提案し、ビジネスケアラーのメンタルヘルスを支援します。
介護と仕事の両立支援
企業との連携: 企業がビジネスケアラーを支援するためのプログラムを導入する際、理学療法士が専門的な知見を提供し、介護に関するセミナーやワークショップを開催することができます。
地域包括支援センターとの協力: 地域包括支援センターと連携し、介護に関する情報提供や相談窓口の設置を促進することで、ビジネスケアラーが必要なサポートを受けやすくすることができます。
私たち理学療法士の未来は、私たちの手で創る
今回は、40代理学療法士の視点から、ビジネスケアラーについてまとめてみました。
ビジネスケアラーは、介護と仕事の両立において多くの課題を抱えていますが、理学療法士としての視点からは、身体的な負担を軽減し、メンタルヘルスをサポートすることができるのではないかと考えます。企業や地域社会との連携を強化し、ビジネスケアラーが安心して介護と仕事を両立できる環境を整えることが求められます。これにより、ビジネスケアラー自身が離職をせずに自身の健康と生活の質を向上させることができるのではないでしょうか。
理学療法士を取り巻く環境は常に変化していますが、私たち自身の意識と行動次第で、未来は大きく変わると信じています。
今回のブログが、皆さん自身のキャリアや理学療法の未来について考えるきっかけになれば嬉しいです。
ぜひ、コメント欄であなたの考えや想いを教えてくださいね!
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