養成講座開始直前
舟のポーズが苦手だ。
YouTubeを見ながら見よう見まねでヨガをやっていた当初、「まあできなくはないかな」と思っていたこのポーズ。
少しずつ少しずつ、体やヨガの知識を蓄えていって気づいた。
「私がやってた舟のポーズ、なんか違うぞ?」
床との接地面が違うのだ。
確かにお尻で支えている。とはいえ、お尻って広い。
足の付け根側だってお尻だし、腰近くにだってお尻はある。なんだったら横面だってお尻といえばお尻である。
舟ポーズで使うのは、「坐骨」。
坐骨で床を刺すように支えて背中を伸ばす。
私はというと、仙骨付近を接地させ、腰を丸めて背中だけ伸ばしたつもりになっていた。
こうしないと足が上がらないからだ。
坐骨で座ろうとすると後ろにころんと転がる。足を上げるなんてもってのほか。
「こりゃ無理だ」
こうして私は舟のポーズから遠かった。
さて、美筋ヨガである。
オンラインサロンに入会して2年、スタジオHOMEに入会して半年。
私が記憶する限り、舟のポーズが出てきたことはない。
もしかすると、私が運良くそのポーズが出てきたレッスンに参加していなかったのかもしれない。
おかげで私はこのポーズのことが頭からすっかり抜け去っていた。
先日のヨガスタジオHOMEにおけるちえ先生のレッスン。
お正月太り解消チャレンジ週間ということで、いつもとは違うレッスンを受けることができた週間だ。
どんな内容になっているのかわからないところがドキドキワクワクで楽しくもあり、不安でもあるこの期間。その瞬間は訪れた。
「次は舟のポーズです」
ふねのぽーず!?
画面の向こうでにこやかに説明するちえ先生を、驚愕の声と共に振り返ったのはこの私である。聞こえやしないのに。
え、え、美筋ヨガは舟のポーズしないんじゃないの
誰もそんなことは一言も言っていないのに、勝手に裏切られた気分になった。嘘。そこまで思ってない。
ただ単純にびっくりした。あと、やばいなと思った。だってできないもん。
案の定トライしてみるも、いやはや辛い。
なんとか足を上げることはできたが、そこからはもうダメだった。前腿が痛いすぎる。体がふらふらする。
しかし画面ではちえ先生が左右に捻る動きを進めている。
ちょっと待ってそんなことした日にはそのまま転げ落ちてしまう。
「無理なポーズの時は一つ前に戻って」
常日頃から先生たちが言ってくれるこの言葉に従って、私はひたすら足を上げたまま止まっていた。
この日の最後、舟のポーズについてちえ先生に質問をした。
私これがものすごく苦手なんですと。
てっきり「体幹が弱いね」とか、「前腿をもっと柔らかくしないとね」と言われると思っていた。ふらふらするし、前腿が痛いから。
しかしちえ先生からのお言葉は「腸腰筋が弱いのかもね」だった。
腸腰筋?ここで?
美筋ヨガを始めてしばらく経つが、正直言って腸腰筋が強いか弱いか自分で判断がついたことはない。
縮んでいる自覚はある。仕事で一日中座りっぱなしだからだ。
そのせいか、腸腰筋を伸ばすととてもすっきりする。滞りがなくなったような気持ちになるのだ。
美筋ヨガでは腸腰筋のトレーニングもよく行う。やったあとはじんわり痛いし、効いてると思う。しかし、だからといって自分の腸腰筋が強いんだか弱いんだかの判別は特についたことがない。
そんな、「大事だと言うことはわかっているがよくわからない腸腰筋」なるものが、私は弱いらしい。
舟のポーズで足を上げるには、腸腰筋の力が必要なのだそうだ。
いわれてみれば、確かに足を引き込んでいる…?ような…?
でも足あげるのに必要なのは腹筋なのでは…?
疑問がぽこぽこ湧いてくる。
私の腸腰筋が弱いことはわかった。が、理屈がいまいち理解できていない。
ヨガをやる中で、筋肉の性質やなぜ猫背だと腹筋が弱くなるのかなどのよくあるメカニズムは話を聞くことがある。でも、それだけでは理解できないところがたくさんある。
言ってることはわかっても、解像度が低いからボヤけていて掴みづらい。
圧倒的に、知識が足りない。
この足りない知識を埋めるためのチャンスがやってきた。
とうとう。この2月から。
その名も「美筋ヨガインストラクター養成講座」。
基礎となる解剖学を学び、ボディメイクに必要な知識を身につけていく講座である。
インストラクター養成講座と銘打ってあるが、意外と自分のためや近くの人のために学んでいる人も多いらしい。
自分の体のため、興味本位というのが本音だけれど、参加してみたいな。
邪な気持ちを抱えたまま、申し込みをしたのが去年。
そして今月から、その講座が開幕する。
誰かのためなんていう高尚な思いはこれっぽっちもない私が、ただ自分のためだけという自己満足のために二ヶ月間頑張れるのか。そもそもそんなエゴイズムに塗れた私がそこにいていいのか。
そんな不安も抱えながら、それでも知識を増やしてもやもやを解消したいという欲求に従って、日曜日の第一回を待ち遠しく思っている。
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