人との出会いが私の人生を変えてきた
いつからだろうか。
しっかりとした自我を持ち始めたのは。
「周りに流されずに行動して!」
小中学校の先生に口酸っぱく言われた。
そう思える程に周囲の人の影響を強く受けてきた。
幼少期から小学校高学年
地元のサッカーチームに所属していた。
私の実力はAチームのベンチレベルだった。
小学4-5年生の頃だったと思う。
私はスタメンとして試合に出場した。
嬉しさと緊張が同時に込み上げた。
私の代わりベンチスタートとなった子はコーチに言った。
「何で俺が外されて、あいつがスタメンなんだ」
当然だろう。
彼の方が私より少し技術があった。
おそらく誰から見てもそうだった。
コーチは彼に言った。
「青の世界は礼儀正しい。そして、練習態度が真面目だ。」
その言葉に彼は反論できなかった。
確かに幼少期から小学校生活を振り返ってみると、沢山の親御さんから良い子だねと言われていた。
その度「ありがとうございます!」と返事していたが、皆んな言われているものだと思っていた。
当たり前ではなかったと気が付いた瞬間だった。
私は、コーチが放った何気無い一言を今でも鮮明に覚えている。
そして、厳しくも愛を持って接してくれた両親に感謝したい。
中学時代
私は地元の中学校に進学した。
他所の小学校から進学する子も多かった。
少しやんちゃな子がいたが新鮮な感覚だった。
色々な人がいるなぁと教えてくれた場所だ。
中1のクラスで一緒になり、出会った男がいる。
O君と呼ぶことにする。O君や彼の友達のお陰で毎日が楽しい学生生活を過ごすことができた。
そこで、O君と小学校の頃から仲の良いY君とも出会った。現在でも週1で顔を合わせる仲だ。
彼ら2人と出会うことがなければ、服や音楽に興味を持つ事はなかっただろう。
彼ら2人は、地元のちょっとした有名人だ。
成人式の時、2人が集合写真に写るだけでわーきゃー言ってる人が多少いた。
イケてると言えば彼らの名前が出てくる。
そんな彼らと出会い、私は少し特殊な大学生活を送ることになる。彼らより有名になることが2-3年の彼らには秘密のタスクだ。
高校時代
自称進学校と呼ばれる高校に進学した。
やんちゃな人はいなくて物静かだった。
中学時代に戻りたい。
進学先をミスった。
何度も思った。
事実は変えられないから、私を中心として楽しく過ごせばいいんだ。
そう思い、過ごし始めた。
リーダー的な立ち位置での経験があまりなかったため、盛り上げ方がイマイチわからなかった。
今でもあまりわかっていないが。
とにかくボケまくってた記憶がある。
そしてよくちょっかいをかけて遊んでいた。
先生にもよく面倒くさいことをしていた。
そして、少しだけ学歴厨だった。
高校時代の同期を思い返すと、サラリーマンとして真面目に働くタイプの人たちかな。そう勝手に思ってる。友人以外は何をしてるか知らない。
特別大きな出会いだったと思うことはまだない。
部活動、塾などを含めても。
それでもたまに連絡を取り、会ってくれる高校時代の友人は、本当に優しいなと感じる。
これは余談だが、当時付き合っていた彼女には申し訳ない言動を沢山したなと反省している。
浪人時代
大手の塾の1番上のクラスに入った。
そこは、現役で早慶に受かったが第一志望に行きたいから浪人を選択した、強い想いを持った人が多くいた。
大違いだった。
まともに勉強せずとも受かると自身を過大評価していて全落ちした自分とは。
もちろん学力も高校の偏差値も1番低かった。1番上のクラスに入る為に、試験を受けたのはおそらく私だけだ。
初めて劣等感を抱いた。
這い上がろうと思った。
3教科から5教科7科目やってやる。
伝説を作ってやろうと。
やる気に満ち溢れた3月4月は好調だった。
世界的パンデミックがやってきた。
5月から7月にかけてオンライン授業となった。
オンライン授業はやる気が起こらなかった。
高校時代も映像授業を受けていたし、面白くないからだ。集中力を欠き、ダラダラしていた。
一度折れたマインドを戻すことは不可能だった。
オンライン授業が終わり、対面に戻り強制的に授業に参加するようになった。
久々に模試を受けた。
自身の点数に呆れた。
悔しかった。
何もかも負けているのが。
何か1つで勝つ。
この気持ちだけを持って勉強した。その教科では、クラスでも上位を死守した。当初の第一志望には全然届かなかったが、最低ラインと考えていた大学に入学することになる。
私よりも優秀な人と沢山出会い、認めたくはないが上には上がいる事を学んだ。
大学時代
入学後、様々な人と会った。
仲の良い友人や後輩はできた。
ビビッと来るような出会いはなかった。
バイト先でも良い出会いがなかった。私が浪人している頃から、中学時代の友人であるO君とY君が夜のお仕事をしていたことを知っていた。
思い切って挑戦することにした。
あまりにも異世界だった。
煌びやかなネオン。
道路を横断するネズミ。
本当にここは東京なのか。
夜の街のオーラを感じた。
ここで働いてみたい。
腹を括り、大学在学中はやると決心した。
全員先輩だった。
先輩たちの服はカッコいいし、ヤングでイケイケな感じがした。
同じ街の中でも群を抜いていた。
そんな先輩たちの中で、優しそうで面白そうな先輩が1人いた。そして、偶然スニーカーが好きという共通点から徐々に仲良くなった。
その先輩との出会いが私の中でも大きかった。
I先輩と呼ぶことにする。
同じ大学生だが活躍していた。
I先輩は、自身の誕生日に年齢と同額のバレンシアガのアウターを買っていた。すげえええ。
当時はそれくらいの衝撃だった。
I先輩とよく遊んでいた時、夜職以外の稼ぎ方をいくつか教えてもらった。初めてそういう知識を知った。世界は広い。そう思った。
I先輩と出会い半年後。
I先輩は夜職を卒業し、大手企業に就職した。
I先輩のキャリアビジョンについても多少聞いていたため、当然の決断だなと感じた。
その姿をカッコよく思った。
私はI先輩が辞めた後もグループでトップの成績を維持する為に頑張った。
正直2年程、目の前の事に無我夢中だった。
大学3年の5月になり、自身のキャリアについて考え始めた。
少し遅かったかもしれない。
そう思った時もあった。
夏から長期インターンをしようと決めた。
この決断が今振り返ると大きかった。
長期インターンの面接に応募しては落ちてを繰り返す日々。
就活の練習だと言い聞かせた。
5-6社目だったと思う。
初めて対面での面接だった。
オフィスに足を踏み入れ、面接担当者を待った。
「ドン」
扉が開いた。
優しそうな雰囲気を出して話しやすい空気感を作ってくれていたが、ギラギラしたものを感じた。
目の奥から滲み出る力強さを感じた。
何故かはわからないが面接を担当してくれた方は気に入ってくれた。
面接が終わり、その場で後日社長を加えて3人で最終面接をしようと言われた。
緊張の30分間だった。
後日オンラインで最終面接をした。
おそらく社長は自宅からだった。
背景に映る水族館ほどの大きさの窓から東京の夜景がとても美しかった。
そして、社長の貫禄を感じさせる圧が画面越しで伝わってきた。
声の大きさ。
トーン。
何をとってもかっこよかった。
やはり社長の目もギラギラしていた。
この人たちと仕事をしたい。
そう思った。
初めてそういう大人に出会った。
面接が終わる頃に合格を言い渡された。
今その職場で働いてるが心底楽しい。
出会いが自身の人生に彩りを持たせてくれる。
これからどこで誰と出会うのか。
ワクワクしかない。
感謝を忘れずにこれからも進んでいく。