スナック通い

私は、今でもそうですが、
元々一人で喫茶店にも入れない程
お店に入るのが苦手です。
営業マンを30年やっている事も
不思議ですが、
外出時、喉が乾くと
決まって自動販売機の缶コーヒーでした。
喫茶店でサボるというのが
無いと言うか、あり得ない訳です。

そんな私は当然夜飲み歩いたり
する訳はありませんでした。
ところが、今行きつけが3軒。
割とよく行きます。
3軒以外は焼き鳥屋だったとしても
一人では入れません。
何かしら顔見知りになってしまうと
自然と入って行けるのです。
扉を開けると満面の笑みで
迎えてくれる。
こんな所、他にあります?
商売だと分かっていても
やはり得がたい居場所の一つかと
思います。

学生の頃、吉行淳之介さんのファンで
本屋に行っては
買って帰って読んでいました。
恐らく場所は銀座とか有名な盛り場
での出来事なんだろうと思いますが、
小説にしろエッセイにしろ
飲み屋での題材が多い。
ご本人がお好きで、
よく飲み歩いてあった感じです。
“ももひざ3年尻8年”と
お店の女の子に触れるようになるには
このくらい通わないといけない
目安としてよく書いてありました。

そもそも女性の身体に触ろうとは
思っていませんが、
加えてもう時代が違うのかな。

学生の頃からちょっと憧れていて
飲み屋に通えるようになりたい。
と思っていました。

飲み屋さんも
何年も通うといろんな事があります。
色恋ごとや
喧嘩もあるし
いろんな噂話も入って来ます。
当然あり得ない出会いもある訳です。
お店の女の子も
娘よりちょっと年上くらいの娘も
たまにいますが、
大体は私よりちょっとお若いくらい。
同世代の女性とこんなにも
知り合えるのだったら
もっと若い頃、知り合えたら良かったのに。
と思ったりします。
学生の頃は
あまり女性と縁が無かった。
その頃たくさん女の子と
知り合えていたなら
ちょっとは色恋もあったやも知れん。
まあ、無理かなと思いながら
可能性としてそう思うのです。





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