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法務になった話
はじめまして、骨皮と申します。
本記事は、裏 法務系 Advent Calendar 2024 (#裏legalAC)20日目のエントリーです。
流れで初めてnoteを書くことに、、、
と言っても他社法務の方と比較した場合、法務としてのキャリアは短く、外部交流も少ない為、どのようなネタが良いのか悩みました。
そして結局のところ、私がどんな職種を経て現職に至ったのか、何を感じているかをお伝えしようと思いました。
軽く読み流していただければ幸いです。
※期日前日である2024年12月19日(木)23時近い時点で書きたかったことの半分も満たせず、、、どこかで加筆予定。
1.法務になるまで
私は大学法学部を卒業後、新卒でとある企業に入社。そのまま転職はせず、現在(2024年時点)12年目になります。
※ちなみに大学1年時に憲民刑で単位を落とす程出来が悪かった。
最初に配属されたのが媒体関係の企画部署で、私はサイト制作担当でした。
特段希望した訳ではないのですが、適当に第3希望まで書いた中に当該部署が含まれていたのが配属理由だと思います。
なお、北海道配属になった同期は北海道と縁もゆかりもなく、内定後の面談で「卒業旅行に北海道行く」と伝えたからではないかと思います(あくまでも推測ですが)。
入社後はひたすらHTMLソースをいじってランディングページを管理したり、特集企画、メルマガ配信等をしてました。
とにかくアクセス解析に基づき新しい施策をどんどんやる部署だったこともあり、マニュアルを作成しても翌年には取組が180度変わるからマニュアルが何の意味もなさなくなる、そんな感じでした。
システム障害でサイトが使用できない場合は昼夜関係なく、システム部門と協議しながら復旧対応(上長の承認を受けてサイトにお知らせ文出す、予定していたプロモーションの急遽変更)にあたってました。
なので早朝リリースする場合は更新処理がかかる朝5時に起きて確認し、関係者に報告してました。
余談になりますが、5年目に結婚した際は土曜日に身内のみで式を挙げたのですが、運悪く当日トラブルが発生してしまい、翌日曜日の朝1人先にホテルを出て職場に向かいました。
その後離婚してしまったのですが、その話は別の機会があれば(多分しない笑)。
3年目に部門統合という形で業務はそのまま異動。そして、2名体制→当方1名体制に…
異動と共に後輩に引き継いでいた1名分の業務がまるまる自分に戻ってきたこと+異動先の別業務も担当することになり、この時は流石にやる気が下がりました。
当時は25歳と若かったこと且つ情緒が不安定だったこともあり、先輩や上司に尖った対応をとってました。今振り返ると極めて大人気なかったですし、何も考えず馬鹿になって遮二無二仕事をやるべきだったかなと反省してます。
※いま振り返ると例えつまらない・好きでない仕事であったとしても真剣に取り組めば、見えてくる風景はあるのではと思います…
そうこうしているうちに5年目にサイトVer.Upに伴う大規模リニューアルプロジェクトメンバーになり、要件定義の洗い出し等を行いました。
当時責任者だった課長がプロジェクトも佳境という中で青天の霹靂異動になったりと混乱もありましたが、メンバーと協力しながらなんとか予定通りリリースできました。
そして、6年目で子会社に出向(親会社の社員だけで構成されており待遇は変わらず)そこでは定時退勤できるし、仕事内容も親会社時代と比較したらとても楽でした。ただし、在籍メンバーが皆やや曰く付き……(?)でしたので、実質的に窓際部署だったと思います。
そもそも異動前の所属本部は当時全ての部門における収益の大半を占めており、ある意味で独立してました。その為、当該本部から他本部に異動する人間は毎年1人居るか居ないか、のレベルで殆どの人間は配属されたらその本部内で異動を重ねるので、出向も含めた他本部への異動はかなり例外でした(理由は……察してください笑)
出向後は調達と営業企画を担当してました。前述の通りの日々で、ずっとここに居ても良いかと楽な方向に流れそうになる自分がいる一方、ずっと居れる保証はないし、このままの自分で大丈夫かと疑問も感じてました。
そんな悶々とした中である時、会社のポータルサイトで「社内公募制度」なる文字を発見しました。
「社内公募?これなら私も行けるかも(謎の自信)」
そう思い、部署求人を片っ端から見ました。
「マーケティング……華やかだし、業務関連性あるけど、倍率高そうだな」
「人材開発……研修系はちょっとね」
「調達……きつそう!!!」
とまぁ、こんな感じで見ていき、目に止まってのが
「法務……応募する人は居なそうだし、専門的なことできるかも!」と浅薄な考え(元々法律が嫌いにも関わらず、どうしてそう考えたのか未だ謎)から応募しました。
応募するにあたり何かPR材料を用意しようと思い、知的財産管理技能検定3級に照準を合わせました。早稲田経営出版のテキストを使い2カ月程の学習で運良く合格できました。イラストが多く、特許・実用新案・意匠の違いを理解しやすかったです。
なお、ビジネス実務法務検定3級は新卒3年目時に所属部署で推奨されて取得してました。
そして書類選考(資格はやる気はあるというPRにはなったと思います)→部長面談を経て、晴れて翌年の人事異動で法務部着任となったのです。
なお、法務部は毎年社内求人出していたものの、過去誰1人と応募してくる者は居なかったそうです、、、
2.法務になった
着任して最初に驚いたのは事業部の業務とは180度真逆だったことです。転職したような気分でした。
事業部では結果に重きを置く分、数字または期限内に成果物を出せばプロセスはある程度各自の裁量で行えるのに対し、法務部ではプロセス重視というか、相手に誤解を与えないよう一言一句違うことはできない(?!)といった部分が独特だと感じました。なので、法務相談の回答を行う際も「誤った解釈を与える余地はないか」「事業部が読んで???とならないか」何度も推敲しました。
最初は先輩のOJT受けながら契約審査の仕方を学びました。
Excelで基本的なチェック項目(例:電子契約の場合、後文が紙版表記になっていないか/自己取引・利益相反取引でないか等)をまとめたマニュアルを見ながら審査しましたが、正直なところ最初はどこまで契約書を見ればいいのか分かりませんでした。
商事法務OLセミナー受講したり、書籍を読みつつ、実務経験を積んで行くようにしました。
堀江泰夫先生『契約業務の実用知識(第2版)』は自社ひな形がない場合、契約者案作成する際に助けられました。
今だと幅野直人先生『企業法務1年目の教科書 契約書作成・レビューの実務』も手元にあると契約書案作成のみならず審査で「あれ?これって…」となるような痒い部分に手が届く内容で、私も週イチで審査担当やる際は本書の力を借りております。
個人的にまずは自社ひな形の記載内容を理解すること、自社ひな形において下記の違い(①と②③④を締結する必要があるパターン)を理解することが契約書審査のコツを掴む早道ではと思います。
①取引基本契約書又は業務委託契約書
②秘密保持契約書
③個人情報保護の覚書
④反社会的勢力排除の覚書
また、法務相談はヒアリングからの整理・法的問題がどこにあるのかを1人で導けるようになるまでに時間を要しました。相談部門の業務フローが複雑且つ自分が知らない分野だと相談内容だけでは全く掴めなかったりします。
法務相談を受ける上で、
⚫︎まずは「どんな商流なのか」を相手にうんざりされながらも(事業部からすれば法務部も知っている前提で話をするので)粘り強くヒアリングすることで相談内容の解像度を上げていく
⚫︎各部門が保持する新人社員向けの研修資料などを入手して業務フローを理解する
⚫︎スムーズなコミュニケーション・やり取りができるよう法務相談以外の場で交流(飲みも含む)する
これらを日々心掛けています。
その他、色々盛り込みたかったのですが、酔っ払った頭が整理できていないこと、文字入力作業に疲れてしまったので今回はここまでとします。
3.おわりに
まもなく法務歴3年目を過ぎようとしていますが、少なくともあと2年はやれたらと思います。今後どうなるかは分かりませんが、壮大な目標としては激務な事業部員のリーガルリテラシー底上げに繋がる取組を見出せたらと考えています。
そんな取組ができたら改めてNoteに記載したいなと。
以上になります。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!