見出し画像

青春18きっぷに想うこと

先日、青春18きっぷのルールが変わったというニュースが報じられました。
改変の内容については私よりも詳しい方がたくさんいらっしゃると思うので、そういう内容ではなくそれについて私なりに思う事を書いてみたいと思います。


人生初の青春18きっぷ

今年の夏、初めて青春18きっぷを買いました。そしてしっかりと5回分使いました。

その時の記事はこちら

何年か前に青春18きっぷの残り1回分になったものを買ったことはありました。
でも5回分なんて使い切ることはないだろうと実は今まで買ったことはありませんでした。
正直、普通列車か快速列車しか乗れないという縛りは修行のようであまり興味を持てなかったのです。

それでも、青春18きっぷには利点がありまして、他のフリーきっぷのように「連続して使わなくてもよい」という点だけは、私のようなサービス業でシフト制で連休があまり取れない(しかも盆暮れ正月はすべて繁忙期で休めない)場合に便利なもので、今年の夏に利用したのもその理由からでした。
しかも、同一行程の場合は同行者も同じきっぷを使えるので娘と熱海にも行きました。
今年の夏はこのきっぷのおかげで様々なところに行くことができました。


新しいルール連続5日と3日

新しいルールでは日帰りで好きな日に使えるという使い方ができなくなるそうです(複数人で使うこともできなくなります)
連続した5日間か連続した3日間になり、今回新しく3日分で10000円というきっぷが登場するようです。
正直、連続しなくてはならないのなら特急料金を支払えば利用できるフリーきっぷなら他にもあるので『鈍行のみ』に縛られる18きっぷは魅力が半減してしまいます。
そもそも青春18きっぷ以外にも様々なフリーきっぷはあるんですよね。
土日限定ですが『週末パス』とか『休日お出かけパス』とか。
その他、JR各社から様々なフリーきっぷが発売されています。
それでも、土日が休みではない職業なものですから、好きな平日に飛び飛びで使えた点だけでも青春18きっぷはよかったのですが本当に残念です。

最強のフリーきっぷ

現時点で自分が使える1番コスパのよいフリーきっぷは『大人の休日倶楽部パス』です。これは北海道、東日本、東日本&北海道、北陸と4種類あるフリーきっぷで、やはり連続して5日間(北陸は4日間)使えて、新幹線や特急にも乗れます。指定席も最大6回まで指定でき、その指定席の料金も追加されません。もちろん平日も使えます。
ただし、一年中買えるというわけではなく、利用期間や発売期間が決まっています。どちらかというと閑散期に発売期間は設定されているようです。それでもとても安くなり、その価格は目的地までの行きと帰りの新幹線の料金よりも安いくらいです。
この『大人の休日倶楽部ミドル』には今年になって会員になりました。昔は早く歳をとって会員になりたいと思っていましたが、実際はその条件を満たしてからだいぶ過ぎてから入会しました。色々と忙しい日々でしたのですっかりと忘れていたのでした。
そして、まだ実際に買って旅行はしていません。連休を取る必要があるからです。私の職場では一年に一度まとまって連休を取る事ができるのですが、年度の初めに何月に取るのかを決めなくてはなりません。決める時点で入会していればその発売期間に合わせて希望を出したのですがその時は「これから入ろう!」などとは思ってませんでしたので仕方ありません。もっとも、初年度は年会費が無料ですので今年中に使わなくともなにも損はしていないわけです。
しかし、当然のことですがこれは東日本と北海道のみ。JR各社をまたぐようなフリーきっぷは鉄道の日に発売される秋の乗り放題きっぷと青春18きっぷだけなんですね。

元をとらないという考え方

こういう、『乗り放題』にかかわらず、『なになに放題』というものはなんでも、つい元をとらなくては…と躍起になってしまいがちですよね。
食べ放題で食べ過ぎたり、飲み放題で飲み過ぎたり(ちょっと違う?)
お腹を壊したり飲み過ぎて二日酔いになったりして。
だから本来なら「好きなように好きなだけ楽しめる」だけでいいのかもしれません。
鉄道旅行もまた然り。修行のように「1日でどれだけ遠くに行けるか」なんて事は鉄道系のYouTuberさんがやってくれてるわけです(それ系の動画は好きでよく拝見してますし大変な偉業だと思って観ています)
でも我々一般市民はそもそも元をとらなくてはと思うよりも自分の行きたいところに行くために使うだけで充分にお得な気がします。

18きっぷは若者こそ使うべき?

長い休暇を取れるというのは学生さんにしかできない貴重な体験です。
どんな職業であれ、身体を壊して休職でもしない限りは40日も(大学生ならもっと長く)お休みできることなんておそらくないでしょう。
この青春18きっぷができた時にはそのような長期休暇が取れるという二度とない貴重な時期に、安く、時間をかけて旅をすることで見聞を広げて欲しいとの想いを込めて発売したと聞きます。
(夏休みで通学客が減って乗車率が下がるから…という理由もあったようですが)
今時の学生さんはアルバイトなどもしてリッチですから新幹線や飛行機などで旅をする姿も見られますけど、本来なら若い方たちこそ使ってほしいきっぷなんでしょうね。急いで目的地に行かなくても時間は膨大にあるなんて羨ましい限りです。
自分はそんな貴重な時期にこのきっぷを有効に使う事が出来なかったからこそ尚更そう思います。

終わりに

鉄道のインフラも次第に老朽化して地方の採算の取れない路線はどんどん廃線になっています。
正直、免許を返納するような歳になった時にどれだけの路線が残っているだろうか…とも思います。
消滅都市の危機が叫ばれているのですからそういった地方の鉄道もまた然りでしょう。
ですから、本来なら然るべき運賃を支払ってお金をどんどん落とした方が良いのかもしれません。
しかし、青春18きっぷには鉄道の旅の『きっかけ』になるようなものとしてあり続けて欲しいと思います。
乗ってみてその旅が楽しかったらきっとその次にもっと料金を支払ってでも特急や新幹線に乗ってみよう、鉄道をもっと使おうと思うかもしれませんもんね。
そうして多くの人に鉄道の旅の楽しさが広がっていくことを願います。

長文を読んでいただき、ありがとうございました。





いいなと思ったら応援しよう!