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青春18きっぷ夏その3わたらせ渓谷鐵道
青春18きっぷを使った日帰り旅。記事を書いてから気がつきましたが、前回の記事で土合駅に行く前に、わたらせ渓谷鐵道に行っていました(汗)
一応言い訳をしますと、職業上お休みはシフト制であり、連休は希望しないとなかなか取れないものですから基本的に日帰りになってしまいます。この日の場合、滞在時間がとても短めだったので写真も少なく、せっかくの渓谷鐵道なのに全然山の方まで行けなかったのです…残念。
さて、わたらせ渓谷鐵道に行こうと思ったきっかけは『鉄印帳』でした。
お恥ずかしならわりと最近になってから鉄印帳というものを知り、是非とも手にしたいと思ったわけです。デジタル鉄印もありますが、どうせなら本物の手帖のほうがいいなぁと思い、うちから近い鉄印を扱う鉄道を調べていき、最初はここにしよう!と思い立ったのが『わたらせ渓谷鐵道』でした。
実はもっと近いところにも鉄印を押してもらえる鉄道はあるのですが、わたらせ渓谷鐵道の場合「手書きで書いてもらえる」みたいなことを見て、それならばと思ったんですね。
鉄印を押してもらえる大間々駅まで行くという旅の目的ができました。
わたらせ渓谷鐵道というと、トロッコ列車があまりにも有名なのですが、日帰りで帰るとなると朝早くから出かけるか夜遅く帰るかになってしまいます。残念ながらこの日は時間の都合で大間々駅までにしか行けないことはわかっていました。それでもこの日は、両毛線などにも乗れるとあってワクワクで出発です。
さて、常磐線ユーザーの私には、ニ通りのルートがありました。
ひとつは常磐線で一度東京まで行き、高崎線に乗り換え、高崎から両毛線に乗り換えて桐生に行くというルート。
もう一つは常磐線で下って友部から水戸線に乗り換え、小山で両毛線に乗り換えて桐生に行くルートです。
一見、ニ通り目の友部で水戸線の方が近いような気がするのですが、実際は距離も遠く乗り継ぎもあまりないので時間もかかってしまいます。
なので普通にいったん上って下るルートになりました。
この日も高崎線はグリーン車に乗りました。平日なので朝の通勤時間帯に、『いかにも出かけます』みたいな服装のおばさんが紛れ込んでいると、冷たい視線を嫌というほど浴びる気がします。「おばさんは呑気でいいよな、俺たちは働いているのに」みたいなね。
「呑気な」かどうかはわかりませんけど「おばさん」であることは間違いありません。しかし、私はシフト制で働いていて、とある週の勤務時間は48時間を超えていました(その次の週はちゃんと少ないのでご心配なく。労働基準法違反ではありません)おばさんもわりと頑張って働いています。
というわけで(?)グリーン車に乗るとそういった視線からは逃れることができる上に同じように出かける感じのお仲間もいるので気楽です。私は昼からは飲みませんけどいきなりビールを開けて飲む方もおりました。
ところで、常磐線の長距離列車は昔はボックス席が多かったんですが、だいたいおじいちゃんたちが酒盛りしていました(普通車でね)車内にはビールやワンカップとさきいかの匂いが立ち込めている…なんてことはザラにあったんですよ。今はほとんどロングシートになり、常磐線名物の酔っ払いおじいちゃんも見なくなりました。
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そんなことを考えながら、高崎に着き、乗り換えです。
この日は7月の終わり頃でしたが、なにしろ毎日36度超えの酷暑でした。私の住む茨城県より群馬県や栃木県のほうがより気温は高くなっていました。
電車に乗ってる分には空調が効いているので涼しいのですが、外に出るとそれはもう暑いこと暑いこと…。とても観光どころではないです。
高崎で両毛線のホームへ行くと、そこにはもう列車が停まっていました。駅のホームで待たなくていいのは助かります。
まわりは夏休みで学生さんなどが多かったです。前橋や伊勢崎で人は降りていき、車内は空いてきました。そして桐生で乗り換えです。
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わたらせ渓谷鐵道はJRのホームの一番端にそのまま改札などを通らず行けるようです。しかし、18きっぷでは乗れませんので、改札を出てきっぷを買いました。
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そこには昔、見たことがあるような色合いの列車が。レトロな車両です。乗り込むと中もとても懐かしい感じ。
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乗ってみたらタイムスリップしたかのような感じです。私は半世紀以上生きてますが、数十年前に乗った鉄道がこんな感じであったことをうっすら覚えています。
珍しいのはカーテンが下がっていて、暑い日差しをしっかりと遮ってくれていることでした。正直、車内のクーラーはあまり効いてませんが、動いていることがありがたく頑張っているなぁという感想です。
そしてやがて他のお客さんも乗ってきました。私と同じように「この列車に乗りにきた」という感じのお母さんと息子さん(小学生)、多分通学の高校生、おばあちゃんなど。地域に根付いた列車なんですね〜。
さて、ディーゼル音がいよいよ高くなり列車が発車します。桐生から大間々までは街中を走っていきます。途中、東武鉄道の駅もあります。東武鉄道といえば、私の生まれは千葉県で、最寄りの鉄道は東武鉄道でした。醤油で有名な「のだし」駅では、扉が開くと醤油のにおいがして、あのにおいを嗅ぐとどこから帰ってきても「帰って来たなぁ」とホッとしたものです。
その、「昔の電車のにおい」がしてなんだかとても懐かしくなりました。なんと表現したらよいのか…。シートのにおいなのか、それとも空調とか鉄道のモーターのにおいなのか…。記憶には視覚以外にも五感で刻まれるわけで、懐かしい音楽や懐かしいにおい、ひとつ思い出すと芋づる式に他の記憶も蘇るのは興味深いことです。とにかく「なんか懐かしい…」と思いつつ列車に揺られていました。初めて乗ったのにね。不思議。
もっと山の方まで乗りたかったなぁ…と考えながらも大間々駅に着きました。さっそく鉄印帳を買い求め鉄印ももらいました。
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これはうちに帰ってから撮りました。後で気がついたのですが、鉄印帳ですが大間々駅でしか買えない色があったようで(たしか緑)、そっちにすればよかったと後悔しました。無難に紺色にしてしまったのが悔やまれます。日付を書いてくれたのは若い駅員さんで、かわいい文字ですね(笑)達筆の「令和」までとのギャップがかわいい、いわゆるギャップ萌えですかね。
さて、鉄印ももらえたし、お昼を食べようと駅を出ると、Google先生おすすめの「新井屋食堂」さんは残念ながらお休みでした。安くてボリュームがあるとクチコミもよかったので楽しみにしていたのですが…。
お休みでは仕方ありません。Google先生に聞くと歩いてすぐにお店がありました。
『いし和楽』さんというお店です。夜は居酒屋さんなのかな?昼のランチもやっています。外が暑かったので店内に入ると極楽です。涼しい…。
そこでこちらを食べました。
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カツ丼といえば卵でとじたものがもっともポピュラーですが、ソースカツ丼です。そういえば、私はこの歳ですが「King Gnu」のファン(わりとファン歴は長く6年くらい)であり、その名古屋ドームに行った時に名古屋で「味噌カツ丼」も食べました。ソースカツ丼も味噌カツ丼もおいしいですね。でもやっぱりたまごでとじたカツ丼が好きかなぁ〜。
しかし、揚げたてで美味しくいただきました。
そしてまた大間々駅に戻り、帰路に着いたわけです。
今回、暑かったこともあり写真も少なかったです。バテてたのかもしれません。
まだ18きっぷはあるのに、この暑さ…。今年はとくに異常気象だったのでしょうか。来年もこの暑さだったら行き先も考えなくてはね…。
残り一枚、どこに行くかはこの時点では決めてませんでした。
(続く)