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写真展が教えてくれた"評価"との向き合い方|ある展示会での7日間の記録

こんにちは。たかったちです。


「この写真、私には何も伝わってこないわね」

写真展の会場で、ある中年女性がそう言い放ちました。
20歳の私の作品の前で。

その瞬間、心臓が凍りつく思いでした。
数ヶ月かけて撮影し、何度もプリントし直した自信作だったのに。

でも今は分かります。
あの痛烈な一言が教えてくれた、人生の大切な真実を。


学生の頃の話です。
毎年2回、私たち写真部は町の小さなギャラリーを借りて作品を展示します。
モノクロ写真だけにこだわった、シンプルな展示会。

でも、その準備は想像以上に大変でした。

プリントを傷つけないように板張り。
一枚一枚、丁寧に角度を確認しながらの展示作業。
暗室での現像作業で指先が震えるほど神経を使い、時には失敗して深夜まで作り直すことも。

「これでいいのかな...」
「伝わるだろうか...」
「もっと違う表現があったんじゃないか...」

不安を抱えながらの搬入日。
私の作品は、古びた工場の窓から差し込む光を捉えたものでした。

展示が始まると、様々な方が訪れました。
写真を愛する方々。
偶然立ち寄った方々。
そして、厳しい評価を下す方々。

その中年女性の言葉は、特に痛烈でした。

「何を表現したいのかも分からない」

まるで、私の3ヶ月の努力を否定されたような気分でした。

でも、その直後に起こった出来事が、私の価値観を変えることになったのです。


「私には、この影の表現が心に響くわ。特に右上から差し込む光が素敵」

思いがけず、別の来場者がそう言ってくれたのです。
まさに先ほど否定された、その同じ写真の前で。

そこで気づきました。
評価は、決して一つではない。
むしろ、評価が分かれることこそ、
その作品が持つ力なのかもしれない。


写真展で学んだ「評価との向き合い方」には、3つのステップがありました。

1 「作品」と「自分」を分けて考える

・作品への評価は、自分自身への評価ではない
・一つの評価で、全てが決まるわけではない
・批判は作品をより良くするためのヒント

2 相反する評価から学ぶ

・評価が分かれる作品には、必ず理由がある
・否定的な意見にも、重要な気づきが隠れている
・全員から同じ評価を受ける作品よりも、議論を呼ぶ作品の方が面白い

3 フィードバックを次に活かす

・批判的な意見も、視点を変えれば学びになる
・「構図が変」→「独特の視点がある」
・「意図が不明確」→「多様な解釈ができる」


先日、Web担当として新しいサイトデザインを提案した時のこと。

「斬新すぎる」という声がある一方で、
「これこそ私たちが求めていたもの」という評価も。

その時、あの写真展での経験が蘇りました。

評価が分かれることは、決して悪いことではない。
むしろ、そこに新しい可能性が眠っているのかもしれない。

写真展で学んだ「評価との向き合い方」は、今でも私の中で生きています。

それは、まるで古いネガのよう。
時が経つほどに、その価値が見えてくる。

PS:実は今でも、あの厳しい評価をくれた中年女性に感謝しています。
あの言葉があったからこそ、私は評価の多様性を受け入れられるようになった。
そして、それは今の仕事にも、確実に活きているんです。


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たかっち@🎈
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