エスペラントとボカロ曲 5選
※トップ画像は、Kou Ogata(ゴッツー)さん(k-waves_LAB)「【初音ミク】la malgrava peto【オリジナル】」からスクリーンショットをお借りしました。問題があればご指摘ください。
12月15日は、「ザメンホフの日」。
どんな人だったかと言うと……
エスペラントは、ザメンホフ個人の手になるところが大きい人工言語ですので、アジア圏等の言語体系までは手が回らず……欧州内部のみでしか中立化を図れなかったという世界言語としては片手落ちな側面はありますが、それでも160万人という規模の使用話者がいる人工言語は世界的に見ても類がありません。
日本では、1906年に二葉亭四迷がエスペラントの入門書を出版し、宮沢賢治などがエスペラントの影響を受けていると言われています。(イーハトーブがエスペラントに関連する造語なのかは諸説あるようですが……)
そのエスペラントを用いたボカロ曲で5選、行ってみましょう。
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1.【初音ミク】la malgrava peto【オリジナル】(Kou Ogata(ゴッツー)さん)
2010/1/30 初音ミク歌唱ver.
ミクさんの原曲はYouTubeのk-waves LAB公式チャンネルにはないのですが、歌ってみた作品があったので、こちらを貼っておきます。
(上)YouTube:2014/12/23、(下)ニコ動:2014/12/22 山本由貴子(やまもまや、まやろーやる)さん歌唱ver.
アイリッシュ演奏で知られるk-waves LAB、Kou Ogata(ゴッツー)さんによる初音ミク・エスペラント曲の代表作。タイトルは「ささやかな願い」の意味で、平和を希求する歌詞をミクさんが朗々と歌い上げています。
同作者さんによるエスペラント・ボカロ曲は他にもありますよ。
エスペラント以外の作品もおすすめです。
k-waves LAB作品としては、東方・アニソン・ゲームアレンジが有名でしょうか。
いずれも名演奏ですので、お暇があればぜひお聴きください。好きな方は巡回推奨ですよ。
2.かくれんぼ / 結月ゆかり(狐のリサさん)
(上)YouTube:2019/2/3、(下)ニコ動:2018/5/15
狐のリサさん、ゆかりさんで訥々と語るようなケルト調の調べ。間奏部でエスペラント語が出てきます。かくれんぼで自分の居場所が分からなくなった子供のお話ですが、民族調に乗せて聴くと沁みますね……
最近は、ヨルシカの結月ゆかりカバーなどを投稿されてるようです。
3.【初音ミク】平和の旅 【民族調オリジナル曲】(YUTOさん)
2014/2/17
YUTOさんの代表作、アイリッシュ民族調。大空へ抜けていく音の広がりを感じる、わくわくする勇壮なメロディです。エスペラントはちょこっとですが。もし民族調が好きなら、4分間ほど耳を傾けて聴くべき作品ですよ!
4.【巡音ルカ】Vojaĝo Lasta【オリジナル】(usako@お団子Pさん)
2014/9/14-15
usako@お団子Pさん、英語ルカさんでエスペラント曲。静かに聴き入る民族調です。歌詞の意味が分からない……という視聴者のために、日本語歌詞で「【VY2】紺碧の旅路にて【オリジナル】」を同時投稿されているので、こちらもどうぞ。
他にも、ギャラ子さんでエスペラント語曲の投稿あり。タイトルは「虹の歌」だそうです(投稿者コメントから)。
ちなみに、お団子Pさんの代表作は、トークロイド作品のこちら。
海外ボカロのBIG-ALさんと、VY1ミズキさんが、カーナビネタで漫才やってます。なかなか秀逸で、今見てもくすりと笑えてしまう……以前にボカロ系作品引用生主をやってた頃は、ときどき流していましたw
5.【Vocaloidエスペラント】Pasinta Nokto, Bona Nokto【GUMI】(カバー:mwさん)
(上)YouTube:2012/12/17、(下)ニコ動:2012/12/24
kz(livetune)さんの名曲「Last Night, Good Night」を、海外PのmwさんがGUMIでエスペラント語カバーした作品です。コーラスはGUMI powerを使用しているとのこと。
素晴らしい原曲も、繰り返して聴きたくなります……
(上)YouTube:2011/12/15、(下)ニコ動:2008/7/31
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いかがでしたか。
ボカロリスナー的には、架空言語曲と似通った雰囲気を感じますが、おそらくは作り手さんが民族調寄りなため親和性を感じるからでしょう。まだエスペラントが使われていないような分野、たとえばミクノポップ・EDMメイカーの方がエスペラントを使えば、また違う印象になると思います。
それでは今日はこの辺で。