リコリス・リコイル 第7話の考察
ネタバレ注意!
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TVアニメ『リコリス・リコイル』予告動画 #07「Time will tell」
2022/8/11 (1分14秒)
ロボ太と真島のド突き漫才、はじまるよ~♪
リコリス・リコイル | 本編第7話 Time will tell
2022/8/20まで無料視聴可 (25分)
リコリス・リコイル、第7話「Time will tell」を視聴しました。
タイトルの意味は「時が来れば分かる」。偶然の経緯から千束(ちさと)の待ち人が判明したように、その時が来ればおのずと分かることもあります。千束・たきなの行く末も……?
全13話の折り返しに当たる回で、文字通りのミッドポイントでしたね。気になるところ、見ていきましょう。
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真島の似顔絵作成コーナー。たきなの絵心が無さすぎる……w 千束はたきなより間近で見ているので、漫画寄りの絵柄ながらそれなりに描けてますね。千束は「動体視力」ではなく「観察力」に秀でているらしいので、この似顔絵でもその能力が発揮されていると。
この点は足立監督インタビュー参照。
(クルミに対しても「画面の印象に引っ張られず、大人の女性として演じてほしい」という演技方針があるようです)
フキが見せたのは、ラジアータが作り出したモンタージュかな?
リコリコに戻って、ボドゲ大会に参加できるか怪しい漫画家さんの代わりにたきなを誘うシーン。だいぶ仲良くなったよなあ、たきな。こういう日常が続いてほしいんだけど……千束がミカに来たメールを見つけちゃって。会員制BARを特定し、潜入ミッションの準備へ。
一方、物語の牽引役となった凸凹コンビ、真島とロボ太。
いきなり旧電波塔を「折ったの俺だからな」と、なんでもない事のように言い放つ真島。どんどん重要情報を漏らしていく男...…Cパートでもさらっとアランチルドレンだと明かすし。視聴者の予想通りでしょうけど。だいたい、次話か次々話くらいで謎を回収するよね、リコリス・リコイル。
真島の回想からは、旧電波塔事件の答え合わせがいくつかできます。
まず、真島たちが旧電波塔を占拠し、それに対抗しえたリコリスは、小さい頃の千束ただ一人だった。天才的な弾道回避能力は、この時すでに備わっていたんですね。DA上層部がどういう判断だったのかは分かりません。千束以外のリコリスは壊滅していたのかもしれないし。
そして、当時から千束は非殺傷弾を使用していました。「手も足も出なかった……」真島の回想ラストは千束に撃たれたシーンで終わったわけで、いま真島が生きてるなら非殺傷弾だったのは明らか。真島の仲間たちは全滅していますが、千束が屠ったわけではないと。真島の旧電波塔爆破に巻き込まれたか、あるいは事件後にDAが処理したかのどちらかでしょう。
時系列としては、
千束が人工心臓をもらう
→シンジが去る
→千束が人を助けようと心を決める
→ミカが非殺傷弾を作る
→旧電波塔事件(10年前、千束7歳)
という順序だと個人的にはしっくりきます。
真島たちがリリベルだったのかは、今後の展開で明らかになると思います。真島の回想で見えたテロリストたちが学生服を着てたのかは、うーん……微妙に断定できない。もしリリベルだったのなら、千束は相手の素性を知らずに戦ったのでしょうね。さすがに分っていたら覚えてると思うし。
OP映像を信じるなら、楠木指令とミカは当時DA上層部にいて裏事情を知ってるはずです。まだミカは隠しごとをしてるかもよ、千束さん。
ラジアータは、21か所で爆発物所持者のダミー映像を同時にかまされ、リコリスたちを出動させる陽動に引っかかってますが……以前の経緯も考えると、やっぱりエシュロン的な情報監視・犯罪行動予測がメインなのかなあ。敵勢力の戦術分析まで手が回っておらず、そのあたり人間に丸投げなのも、もともと敵対組織が出てくるとは想定されていない設計思想なのかも。
リコリコの世界観はシャドウラン的なもんだと思ってます。NPCの警察官は無能(主人公を投獄するときだけ有能)なのはTRPGあるある。警察署を襲撃されても仕方ないかも。8年間(見せかけでも)凶悪事件が起きてないってのも、気が抜けてた原因にはなりそう。
フキの赤面は可愛かったですね……(*´▽`*)
抹茶団子セットを食べられなかったサクラに、次の機会がありますようw
ショートコント「うどん」を挟んだ後、BAR Forbiddenに乗り込むリコリコの御一行。アイキャッチも毎回素晴らしいな。
「ありゃ勘だよ」やはり千束は、自分の才能を弾避けに代表される戦闘能力だとは思ってないようで……クルミの「データしか信じないと~」はごもっともなんだけど、普通に偽名としてスルーされたんではないかなあ。
ついに待ち人がシンジだと知ってしまう千束。たきなが出ていく前に笑みを浮かべたのは、千束の願いが叶って良かったなという思いだったんでしょうけど。千束にとってはハッピーエンドとは行かなかったようで……クルミとミズキの乱入で肝心な会話もできなかったし。結局、千束の「才能」が何なのかをシンジからは聞けずじまい。「君はリコリスだろう」「アランチルドレンには役割がある」「ミカとよく話せ」としか。これが、千束とシンジの最後の会話にはなってほしくないなあ……
人工心臓に関する言及がなにも無かったあたり、遠隔操作ギミックとか、心臓のバッテリー寿命が切れるとかの展開はないかも。あくまで、アラン機関の恩義に報いて生き方を変えるかどうか、が問われている印象。
ミカの2回目の「すまない」はアドリブらしいですね。どういう意図をもって言ったのか、人によって解釈が分かれて面白そう。私は、シンジと千束どちらを大事にするかを決めきれなくて済まない、という意味かな、と捉えました。
たきなに「君には期待しているよ、たきなちゃん」と言ったシンジだけど、その言葉の真意はたきなにどう伝わるのか。千束に感化されつつあるたきなが、再び殺人も良しとする方へ千束を動かすとも思えないけど。たきなが千束を変えようと試みる可能性があるなら、窮地に陥った際に不殺のポリシーを貫くのを止めさせる方向、かな。おそらく、新電波塔である「延空木」で盛大なバトルが起きるんだろうけど、その時にひと悶着ありそう。
結局、千束は梟のペンダントを大事にしつつも、しまっておいて身に着けるのはやめたのかな? まあ、店で働いてる間はいつも外しててもおかしくはないか。アラン機関から一歩離れて「生きていく意味」を考えるという表現なのかも。
やはりアランチルドレンだった真島。〈生存の天才〉かどうかはともかく、バランスを取る能力には秀でている様子。曲芸師でもなれそう。あ、色んな物のバランスとる曲芸してるとこ、めっちゃ見たいな……w
真島の「使命」は何なのかな? バランスに関係するもの? まあ、アラン機関が執着する〈天才〉も「使命」も、アラン機関が決めているだけって気もするんだよなあ……
はたして、真島はどういった経緯でアラン機関に見いだされて支援を受けたのか。以前にリリベルだったとしたら、その過去が絡んでくるのか。終盤あたりで語られるかもね。
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書ききれなかった考察は追補記事でフォローするかも。
リコリス・リコイルもいよいよ後半戦に差し掛かりました。だんだん終わりが近づいていくのは寂しいけど、千束とたきなの決断を見守りたいな。
とりあえず、この辺で。
※追補記事、書きました。