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ゴールは1発じゃ足りないから常に2発目をおかわりしたい、3発決めて無失点なら突破ってどっかで聞いたことある気がする ルヴァン準決勝名古屋戦2ndレグ


 どうも陸空です。
ルヴァン準決勝名古屋戦2ndレグ編です。
今回もコーヒー等片手に読んでみてください。
※いつもより多分支離滅裂です。



少年になる前の日の思い出

2008年のある日
冷たい雨が降る中白色のモビリオの後部座席のチャイルドシート。
今思えばあそこがスタートである。
運転席の父から
「サッカー見に行ってみる?」そう聞かれたのを今も覚えている。
私は当時サッカーをやっていた。
周りは小学生ばかりで、なかなかついていけない。
今もだが、ドリブルはできないし、キック力もない。
少しだけ今よりデュエルが得意な小さな保育園児。やりたい事が初めてできて、やっていた。
しかし、試合を見たことはない。
父からの質問に私は首を縦に振る。
どうやら懸賞でチケットを当ててくれたらしい。
試合の日冷たい雨が降り注ぐ中、豊田スタジアムに向かう。
当時私は電車が好きだった。 電車に乗ればだいたい到着するのは楽しいところ。 電車に乗れば楽しいところに行けるというイメージがあった。
名古屋から地下鉄で藤が丘、リニモで八草、愛環で新豊田。 決して最安値でも最短でもない。だが、父は私のためにたくさんの路線に乗せてくれた。今でも感謝している。
そんなトヨタスタジアムにつき、試合を見る。
覚えているのは相手は大宮で1-1の引き分け。大宮が先制し、名古屋が追いついた。そして、屋根が閉まっていた。上層階だった(何階かは覚えていない)。
試合が終わると豊田市駅から自宅に最短ルートで帰る。今でも両チームのチャントがラリーのように飛んでくるあの感覚は忘れられない。
名古屋は好きじゃないけど、トヨタスタジアムは思い出の場所なのだ。


死んでも負けたくない!

ここ最近マリノスはなかなか勝てない。
色々な事が上手くいかない。きっと誰しもが経験した事があるだろう。
もちろん私も。
サッカーにおいて、うまく行かないとき、選手を変えたり、フォメーションを変えたりする。
何かしらを変えて状況を変化させていく。
私も今回それを試みた。
私のトヨタスタジアムゴール裏の成績は1分1敗。
一森のスーパーアシストを見た昨年と、何故か交代できなくて追いつかれ、ひっくり返された今年。
基本的に豊田に来るのはマリノスのため。
年一回。
でも、ここまで勝てていない。
私がゴール裏に憧れをもった試合で4ー0での勝利があったがそれ以降アウェイでの勝ちはない。どころかホームでも勝てていない。
正直私にも、私がいるからなんじゃないかという考えが過ることがある。
しかしもう一人の自分が「ソンナコトナイヨ」と否定する。
ただこれはリーグでの話。
今回はリーグじゃない。
しかも2ndレグ。
ここまで豊田スタジアムを笑顔で後にするマリノスサポーターを見れていない。
何かを変えないといけないと感じる。
簡単に変えるものは見つからない。
でも、なんとなく変えないといけない気がする。
1stレグ2点のビハインドで折り返しているが、今年マリノスは2ndレグで最高のドラマと、生涯忘れることのない悔しさを身に感じている。さらに言えばACLの予選リーグや、昨年のルヴァン札幌戦など、明確に必要な得点数が決まってる時にはそれをしっかりクリアしている。もちろん今回はアウェイなので参考にならないかもしれないが…
ビハインドを跳ね返して決勝に行ければが勢いがつく。2点のビハインドは誰よりと高く、そして前に遠く跳ぶためにしゃがんでいる。そう自分に言い聞かせて試合当日を迎える。
私は何を変えるのか。
考えて、いくつか候補が決まってきた時にキクマリさんのアカウントが流れてきた。

私は結構ゲン担ぎをするタイプなので、自分でも気になって探してみる。
すると、何ということだろう。
あまりにもぴったりな場所があった。

私はこの場所を知らなかった。
しかも日進市は名古屋のホームタウンでもある。
ここの場所の力を借りるのはどうなのか?と思う自分もいるが、大事なのは勝つこと、そのために全力で最善の準備をすること。
試合前に神社に行くことはあったが、白山宮を訪れるのは初めてだ。少しばかりの期待と、絶対に突破するという気持ちを胸に自宅を出た。
名古屋からは地下鉄に乗り星ヶ丘で降り、バス停を探す。
ない。
あるはずなのに。
下調べをしっかりしなかった私のミスだ。
しかもこのバスに乗れないとキックオフには間に合わない。
諦めることは頭になかったため、とにかく向かうことしか脳内には無かった。
次のバス停を探し歩いていると、交差点にタクシーが止まっていた。
こういう時の私が迷う事はない。
すみません!白山宮までお願いします!
住所をお伝えし、タクシーに乗る。
ドライバーさんはめっちゃ喋ると言うわけではないけれど、程よくお話した。
白山宮に向かう訳、今日試合がある事、絶対に負けられないということ、勝ったとしても、点数が関わってくること等々をお伝えした。
どうやらよくサッカーをご存知のようでご理解頂けた。
白山宮に着くと、日本代表の大きな絵馬が出迎えてくれた。最終予選いい感じで私も嬉しいが、試合は見れていないし、正直今日勝って、決勝に行くことしか頭に無かったので、結果を聞いて、
「勝ったか。やっぱ強いな」としか思えなかった。
申し訳ない。

白山宮の駐車場にて

そんなこんなで参拝をすませ、絵馬を書く。

短期的じゃない目標かつ、思いついたのはこれだった。

残留争いに片足を突っ込んでいるが、我々はオリテンであり、星を5つ付けている。
落ちていいわけが無い。地元の岐阜がJ3に降格した時の絶望感をはっきりと覚えているからこそ、降格は絶対に避けなければならない。きっと降格したら、岐阜の降格よりも絶望感を味わうことになると思う。戦う試合は多いが、みんなで乗り越えたい!
そんな思いでペンを走らせた。
そして、お守りも買った。

勝ち守(1000円)

私の試合前にやるべき事はほぼやった。
勝ちたい。
優勝したい。
現地、そして名古屋戦の連敗をなんとかして止めたい。
その想いが全てである。
想いの差は結果の差。
県立岐阜商業高校、秀学館(熊本)の野球部で、指揮を取った名将鍛治舎監督の言葉だ。
この想いが結果に結びつくことを願いながら、電車に乗り、豊田スタジアムへ向かう。
電車でスタメンを見ると、4-1-2-3のフォーメーションであるようだ。
チームからも本気で得点を狙いに行くというメッセージが伝わってくる。
誰かではない、己がヒーロになれ
俺がやってやるって気持ちが大事さ
試合に出るわけでもないのに、そんなことを言い聞かせて、豊田市駅からスタジアムを目指した。

無題

珍しく頭に降ってこなかった。
試合開始!とかは普通過ぎるのでなんか嫌だった。
とりあえず席につくと、私は顔を知っているゴール裏の方から声をかけられた。
席変わって貰えませんか?
提示されたのは斜め前。
もちろん交代させて頂いた。
前だから交代したというよりかは、変わったほうがいいなと思ったのがある。
なんとなくだけど。
アップが始まる。
バンデエリア。
いつも通りゲーフラを出す。
アップ後にまた、同じ方から声をかけられる。
「もっと高く出していいよ」
なるほど。いいんだ。
まぁゲーフラ作って2試合目だからこそそんなアドバイスはとてもありがたい。
思えば、私にしか作れないものだし、私の想いが乗っている。161cmと小さな私の想いを届けるにはこのゲーフラを高く掲げる事べきだ。
反省である。(バンデの持ち方も)
試合が始まる。
5バックの名古屋をなかなか崩せない。
シュートが少ない。
そんなことを思ってみていると大きなビジョンの時計は7分を指していた。
もう7分かよ。
そう思った。
少しだけではない、結構焦った。
あと83分で少なくとも2点を取らなければならない。
そんなことを考えても何か変わるわけではない。
忘れて応援しているとあっという間に時間は過ぎていく。
33分奥でゴールネットが揺れた。
愛知出身の西村だ。
この時本当にひっくり返せると思った。
それだけじゃない。
このチームならなんでもできる。
そんなことを思った。
少しだけ泣いた。
ゴール裏はチャントを歌い続ける。
あと一点が必要。
この後スコアを動かせないまま前半が終わった。
ハーフタイムに入ると、私は先程買ったお守りをずっと握っていた。
きっと高校野球の女子マネージャーもこんな気持ちなんだろうなと思った。
45分に全てをかけて闘わなければならない。
流れはこちらが持っている。はずだった。
後半すぐにゴールネットが遠くで揺れた。
山岸だ。
岐阜時代を見ていた山岸にやられた。
ゴール裏に走り、手に耳を当てたる山岸。
悔しいが、感情を噛み砕く時間はない。
とにかく2点が必要だ。
選手が交代していくが、なかなか試合は動かない。
83分ロペスが競り勝った。
この瞬間にいける!と思った。
気持ちが出ていた。
予感通り、ヤンから植中でゴール。
バンデエリアに私がいる時の植中は高確率で点を取る。この日も決めてくれた。
また、なんでもできるって感情が出てきた。
また泣いた。
喜ぶ暇もなくチャントは続く。
しかし時間はない。
井上が持ち出して、ピッチを横切るドリブルを見せ、ゴール裏の温度が上がる。
しかし永戸と少し被ってしまった。
勢いが止まった。気がした。
責める気は一切無いけど。
そして笛は鳴った。
崩れ落ちた。
そして泣いた。
何も見えなかったけど、選手達がこちらに来る。
最後はちゃんとやらないと。そんな思いから立ち上がり、チャントを歌う。
1-2。
トータル4-3。
1点届かなかった。
近そうで遠いゴール。
迫っていたけど、こじ開けられなかった。
今までやってきた野球では絶対に味わえない、試合に勝ったのに次に進めない。
それを突きつけられたのが辛かった。
今日もみんなと笑顔でスタジアムを去ることができない。
悔しい。それで済むならきっとどれだけ楽だっただろうか?
わからない。
上手く言い表すことができない。
試合に負けたはずなのに、盛り上がる反対側のゴール裏。
試合に勝ったのに、盛り上がらないこちら。
何なんだろうこれ。
試合に勝って勝負に負けた。
これが一番近いかなと思う。
はっきりと言えることは気持ち悪い。
何を言えば正解かよく分からない。
とりあえず着替えて、スタジアムを出た。
橋を渡っているといつも列が止まる。橋の上で止まってふと下を見る。なんとなくここで落ちれば終わるな。なんて思った。月はいつも通り見守っている。本気でやった。でも結果は厳しくて、月を見た時にどこか現実に引き戻された感じだ。
とりあえず両足の痛み、全身の疲れ、気持ちの落ち込みとともに電車に乗る。









絶望を乗り越えて生きる


タイトルを取れる可能性がまた一つ消えた。
目の前でタイトルが消える。
初めての経験。
なんとかこれを書いて受け入れようとしている。
コルリの方がこの90分を無駄にしないようにと仰っていたがそのとおり。
辛い事から逃げてはいけないな。なんて思いながら書いている。
今日の試合で名古屋戦の連敗は止まった。
でも、タイトルは消えた。
なんとかして、自分に落とし込もうとしているけれど、それは難しいどころか、今は無理だ。
どうすれば、みんなで笑顔でスタジアムを出ることができるのか?
答えは勝つこと。今回は条件を満たさないといけなかった。
笑えるはずが笑えなかった。
これがカップ戦の難しいところなんだろうな。そんな気がしている。
なんかこの先を書くのが難しくて、苦しい。
別に自分がピッチに立ち、試合に出て、勝利に貢献する訳ではない。
でも、人を笑顔にするってこんなに難しいんだな。と道中考えてた。
スタンドの真ん中で勝利を願い、応援する。
やること自体は決して難しいことではない。
でも、それがすごく難しい。
ひっくり返せると信じる事から始まると思っていたからとにかく辛い。
でも、もうここは現実の世界。
絶望乗り越えて明日からも生きていかなきゃいけない。
苦しいけどそれしかない。


最近、人のブログを読んでいる。
表現方法がすごく素敵だ。
自分の味は消してはいけないけど、なんとなく真似していることがある。
まぁそんなこともある。
今日のnoteは結構早めに出したのは、一週間前からタイトルを決めたり、ちょくちょく書いてたから。
あと、忘れるのが嫌だから。忘れて、思い出して、書くのが嫌だから。負けたから尚更。
元々書くことが決まって用意してたから負けたけどボツにするのはなんか嫌だから書いてる。あとは気持ちを落ち着かせるために。
だからこそ、書き終わったときにはきっと終点にも着いてないだろう。
書いてて思うのが、多分私は書き手と、読み手と、サポーターとしての私の3人がいるんだなって思う。
書き手の私は、サポーターの私から話を聞いて、とにかくそれを書く。事細かに。
読み手の私は、校閲しながらも、横から「その表現ってどうなの?」って口出しをしている。読み手の私改め、編集担当者なのかもしれない。
分かんないけど。
今約5100字を越えていると聞いて、書き手以外の自分が驚いている。
まぁそんな話はいいとして、選手達がゴール裏に来たときに、泣きながら「みんなに人生かけてんだよ!勝ってくれよ!」そんな言葉が出てしまった。
びっくりした。
もちろん応援はしてるけど、その言葉が無意識的に出る事なんてあるんだなと思った。
まぁでもよく考えたら人生かけてると思う。
もちろん皆さんには叶わないけど。
どこか行くときはだいたいアウェイのスタジアムだし。
今冷静に書き手の私にその事を伝えると、やっぱりびっくりしていたし、それが本気っていうやつだと教えられた。
多分これも青春してるってことなのだろうな。
ここまで書きすすめてみたけど辛いという感情が変わることは無い。
それを超えてくる感情はない。
大阪も行くけど、決勝に進んでもゼミで行くことはできない。
土日の実習は辛い。
試合に行けないとどこか置いていかれてる感情になるから辛い。
岐阜から始まった物語を自らで終結させられないことが辛い。
来年は4年生で就活もある。
学生最後のシーズン。
そろそろ優勝の味を教えて下さい。現地で優勝が見たい。
そして、そろそろ豊田スタジアムを笑顔で後にさせて下さい。
(終)
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