恋の芽生える夜?
連日、2011年3月11日のことを書いてます。
と言っても当時のmixiから転記しているだけですが…
会社からホテルまではボスの運転で送ってもらうことになった。途中でコンビニによってもらったが、すでにコンビニはモノがない状態。今日の分と明日の分の水と万が一のための衛生用品を確保。 軽くてハイカロリー、かつイライラ防止にチョコレートを購入。
非常事態なはずなのに、あまりに非常事態すぎて現実味がなく車内ではずっと今後の仕事の方針とか現在の進捗などを語り合った。なかなかボスとゆっくり話すなんてできないことだから有意義だった気がする。23時前に会社を出て大塚のホテルに入ったのは24時を回っていた。
ホテルでは隣接エリアに住んでいる同士2人組で1つの部屋を使うことに。大塚からだと新宿に出て小田急で帰宅するので中央線の同僚と組んだ。彼女は精神的にタフなので一緒にいて気がラクだと思ったのも理由だ。非常時に元気になるやつも泣きじゃくるやつも私には必要ない。
部屋に入って荷物を置き真っ先に靴を脱いだ。解放感でいっぱい。テレビをつけようとしたらカード式だったので携帯を充電しワンセグを起動した。画面には津波と火災が同時発生している状況が映り「●●書店があったらしき場所」と解説されていて馴染みのある名前に絶句してしまった。
翌日に約束をしていた数人にキャンセルのメールを入れた。真夜中だと分かっていたけれど送れるうちに送らないとまた不通になるかも。そのうちの一人はやはり都内で帰宅難民になり会社に泊まったそうだ。深夜にぶしつけなメールを受け取った友人達すまなかった。これが理由だ。
寒い中にずっと固まっていたから風呂に入ることにした。同僚のほうが年上だから先に入ってもらって休んでもらおうとしたら
「一緒に入ろう」
と驚くべき声かけ。彼女も気丈にみえて心細かったらしい。狭いバスタブに向かい合って湯につかるオバサン2人。すごい光景だ。
風呂からあがってセミダブルのベッドでくっついて休んだ。
「今日ぜったいにこんな感じで恋芽生えてる人いっぱいいるよねー。」
「でも逆に幻滅したカップルとかもいるよねー。」
不安の中で恋バナから仕事から大学時代の話まで色々話した。
途中で何回も緊急地震速報メールが届き何回も大きな余震があって
最終的に朝の5時くらいまでの記憶があった。
朝は6時半に天気予報のメールで目が覚めたから眠ったのかどうかわからない。
けれど同僚と一緒に屋根のあるところで横になれたのは本当に良かった。
つづく
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