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新人研修体験記
LEC専任学習ナビゲーター 西牟田 麻奈
(Xアカウント@mananishimuta)
1. はじめに
令和5年度司法書士試験に合格した私は、同年度の東京司法書士会新人研修、関東ブロック新人研修、中央新人研修を受講しました。今回はこれらの研修を通じて感じたことや反省点について記します。なお、令和6年度以降の研修内容やスケジュールは変更の可能性があることをご了承ください。
2. 時間の確保について
私はフルタイムで勤務を続けながら研修を受講し、休暇を取得することはありませんでした。そのため、予想以上に研修時間を確保するのが難しく、スローペースで進めていた当初は「なんとかなるだろう」と楽観していました。しかし、研修が進むにつれ時間が足りないと焦りを感じ、平日は始業前に約3時間、休日は約5時間を研修に充てることにしました。それでも復習の時間を十分に取れず、後悔が残りました。研修の内容を完全に吸収するためには、受験勉強と同程度の意気込みで取り組むことをお勧めします。
3. 各新人研修について
東京司法書士会新人研修、関東ブロック新人研修、中央新人研修の順に、それぞれの内容を振り返ります。
⑴ 東京司法書士会新人研修
東京司法書士会新人研修はeラーニング形式で実施され、不動産登記、商業登記、渉外登記といった実践的な内容が中心でした。この研修の資料は実務でも頻繁に参照するほど有用で、実務直結型の研修であると感じました。研修資料はデータで配布され、量も多かったため、必要な資料のみ印刷し、ノートにメモを取りながら進めました。しかし、後々の実務で資料を頻繁に確認する必要があったため、最初から全てを印刷し、直接書き込みを加える形で活用すればより効率的だったと感じています。
⑵ 関東ブロック新人研修
関東ブロック新人研修は、eラーニング研修と2日間の集合研修で構成されていました。特に集合研修は、相談業務のディスカッションや不動産売買の決済のロールプレイングなど、実践的で印象深い内容でした。また、2日目の最後には、先輩司法書士から新人時代の経験談や現在の業務などについて話を伺う機会が設けられ、非常に興味深い時間を過ごしました。さらに、グループワークを通じて同期のメンバーと交流を深める中で、良い刺激を受けることができました。
⑶ 中央新人研修
中央新人研修は、司法書士制度の歴史や業務内容、職業倫理などを学ぶeラーニング形式の研修でした。他の研修と比べて動画の視聴期限が短く、計画的な受講が求められました。動画視聴中には確認問題が設けられており、内容理解を深めるうえで非常に効果的でした。
4. おわりに
新人研修を通じて、試験勉強ではあまり触れることのなかった実務に関する知識を深く学び、司法書士業務の具体的なイメージを掴むことができました。ただ動画を視聴するだけではもったいないと感じたため、受験勉強と同じ熱意を持って、全てを吸収する気持ちで臨むことを強くお勧めします。
LEC専任学習ナビゲーター 西牟田 麻奈
(Xアカウント@mananishimuta)
【YouTube】一発合格者から探る、効率学習のトレンド
西牟田 麻奈LEC専任学習ナビゲーターと根本正次LEC専任講師による対談動画です。