遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の検査をうけた
遺伝性のがん。
ボリュームのある投稿ですが、私が今わかる限りのこと、考えてお伝えできる限りのことをまとめています。
血縁者に乳がんになった人が複数いること。
実母と実きょうだいの罹患、
しかも40代での罹患、
は遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)を疑う十分な要件を満たすそうで、
血縁者がいる場合は家族を含めた遺伝カウンセリングと血液検査による遺伝子検査を行うことがあるそうです。どちらも受けるかどうかは患者とその家族の意思によります。
この遺伝子カウンセリングや検査もここ十年ほどで急速に発達してきたもので、母が乳がんにかかった20数年前はそんな話はなかった。抗がん剤でこんな副作用があります、とかそういった話は聞いたと思います。
ただ、20年以上前、母の手術に付き添ったときに切除したがんを見せられてそれがかなりおおきくて黒くて歪なかたちで、お母さんの体にこんなものがあったんだ、これに命を取られてしまうのではないか、手術から戻った母の顔がすごく苦しくて痛そうなのがすごく怖くて悲しかったことをよく覚えています。
お母さんなんて普段は、しゃべってるか、わらってるか、食べてるか、なんかちょっとしたことでぷりぷり怒っているかの表情の印象が強かったから。
患者本人には遺伝子検査に保険がきいて、まだかかっていない家族は保険がききません。
本人はいくつもの遺伝子を対象に検査をするから、カナダに検体をおくり、結果が出るのにも2か月以上かかります。もし検査に保険がきかなかったらかなりの費用になります。
母は遺伝子検査は受けませんでした。
理由は①母は高齢であること
②自分の子供が若年といわれる年齢で自分と同じ乳がんにかかったことについてショックをうけていること
③遺伝子検査の結果が残りの人生の健康寿命に大きく影響しないこと
言い方はあれですが、③について遺伝性がんの陽性か陰性が今わかったところでこれからもし、またがんにかかった場合の治療方法の選択肢や生存率については、がんの由来が遺伝性かそうでないかによる大きな違いはないだろうという話し合いを行いました。
ここから先は
¥ 200
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?