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僕の好きなクリエーター 060勝新太郎

僕の好きなクリエータシリーズ久しぶりの投稿です、

勝新太郎

この人の事は好きというよりも、なんていうか、映画人斬りに出てくる岡田以蔵役の勝新太郎がとっても気になるのです。その理由をお話ししましょう

勝新太郎の反抗

黒澤明の影武者問題

1979年に黒澤明の影武者の主役に抜擢されるのですが、勝手な行動をしまくる。黒澤明というのは、緻密な計算で映画を撮る人で有名です。役者の演技を信じていないというか、役者のアドリブを許さないというか、計算で映画を撮る人なので、勝新太郎とはある意味真逆な性質なのだ。『監督のことが聞けない役者なんかいらない』と言って黒澤明監督に映画を降ろされます。

座頭市の真剣斬り殺し事件

座頭市の演出の途中 勝新太郎の息子の奥村雄大が、斬られ役の俳優を真剣で斬り殺してしまうという事件が発生する。 当時は、なぜ真剣が舞台用の模造品の刀の中に混じっていたのか?俺にはわからない と発言する。 他の役者は、模造刀と真剣は全く違う物だから持っただけでわかるはずだ。という発言をする者もいた。勝新太郎の管理問題が警察沙汰になり、話題になった。

麻薬事件

1990年1月 パンツにマリファナとアヘンを入れて飛行機に乗ろうとして逮捕される。記者会見ではどうしてパンツに麻薬が入っていたのかわからないと言って、勝手に麻薬が入るなんて、俺は金輪際、パンツは履かないようにするとふざけたように言い放った

喉頭癌とタバコ


勝新太郎は65歳で喉頭癌で死亡するが、喉頭癌が発見された時も、記者会見で喉頭癌になっちゃったから、禁煙をした。といいながら記者の前でタバコをすぱすぱ吸うと言う荒唐無稽ぶりだった。

映画人斬り(勝プロダクション)

「人斬り」という映画がある。原作は司馬遼太郎。勝新太郎は岡田以蔵役で主演する    

岡田以蔵という人間は司馬遼太郎の小説 「人斬り以蔵」という小説に出てくる人物で、幕末、武市半平太の家臣として登場する。武市半平太といえば、土佐勤王党という幕末の殺人集団を編成したリーダであった。その家臣である岡田以蔵役が勝新太郎である。この小説には田中新兵衛という薩摩藩の殺人者もいたが、岡田以蔵の方が数段暗い人物として描かれている。余談だが、田中新兵衛は映画人斬りでも登場するが、その役者が三島由紀夫 坂本龍馬役には石原慎太郎がでている。

司馬遼太郎の人斬り以蔵

この岡田以蔵という人物は実在の人物で、人を殺すために生まれてきたような男だった。幕末の風雲期に、武市半平太に利用され、幕府側の役人などの暗殺を繰り返す。殺人にある種の快楽を覚えるような性格として描き出されている。
小説では、岡田以蔵は幕府の浪人狩りの役員に捕まった時に牢内で毒殺されようとした。幕府の以蔵に対する拷問によって雇い主の自分の名前が出るのを恐れた武市半平太は、てんしょうがんといわれる毒薬の入った寿司(アヘン)を差し入れ、以蔵をなきものにしようとするが、毒殺は失敗。
岡田以蔵は平然と生きていた。しかし結局のところ、武市の案じた通り、幕府の拷問にかけられ自らの罪状を白状してしまう。暗殺があったことが明るみに出たため、武市半平太は主君山内容堂の暗殺に関わったとして切腹。 岡田以蔵は直接手を出した犯人として磔獄門 晒し首になっている。


反抗的クリエータの末路

映画では、武市半平太の言いなりになって暗殺を繰り返す岡田以蔵だが、殺人こそが出世の糧と考え、政治的な思想も動機もなしに勝手に幕府役員を殺しまくる。その殺人的衝動は主君の武市半平太にも嫌われ、暇を出される。岡田以蔵は拗ねて、土佐勤王党から離脱しようとするが、いわく、 『俺の腕があれば、他の薩長倒幕派にいつでも雇ってもらえる。』 と言って武市をののしり、土佐勤王党を飛び出すのである。 この姿が、僕にとって勝新太郎の演技なしの素の姿のような気がしてならないのだ。そいういう意味では勝新太郎と岡田以蔵はぴったりと重なり合う。僕の人生はここまで荒唐無稽でもないし、無茶苦茶なことはやってはいないけれど、 ある意味、企業にそぐわない、企業に納得のいかない僕自身のデザイン活動にもダブってしまう。つまり、他人事とは思えないのだ。







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