行動修正をするには
問題行動の行動治療や行動修正をするときに大事なのが、その行動の原理、機能、目的等を知ることです。
犬がリーダーの座を狙っているとか、飼い主がしっかり権力を持たないからだ等の精神的な理論はなくし淡々とその行動を分析することが大切です。
ドッグライフコンサルタントの佐藤です。
繰り返す行動について分析する
先日、私がお世話になっている夏目真利子先生のオンラインスクールでの投稿にコメントした際にご指摘いただいたのですが…
行動分析する場合、犬だけでなく飼い主さんの行動も分析しないと行動修正はできない。
罰もやむなしという発想になるよね
というようなコメントをいただきました。
たしかに!と改めて襟をたださないとと思ったのです。
行動の仕組みを考えたとき、行動した直後の刺激や環境の変化を観察する。
飼い主さんは環境の一部なので飼い主さんの行動の変化は忘れてはいけないんですよね。
問題行動が現れたときの犬の行動と飼い主の行動を一緒に考える必要があるんです。
飼い主さんが何気なく良かれと思ってやっていることが実は問題行動を繰り返させている原因かもしれない。
飼い主さんがその行動をやめたら問題行動が無くなるかもしれない。
犬の行動をきっかけに自分はどのような反応を犬に返しているかを見直すことで改善されることもあります。
自分を見直すって結構大変で、気がつかないうちにやっていることも多いんですね。
なので、信頼できる専門家にみてもらうことが大切だと思います。
いつでも学び続ける
一応、プロとして活動始めた私ですが、日々進歩する学問は歩みを止めません。
なので、なるべく新しい情報を取り入れて知識を更新するようにしています。
しかし、ベースとなる部分はしっかりと身に付けていくことも大切です。
ベースがあるからこそ新しい発見も動物たちに還元できるのだと思います。
学び、疑問に思う。
そして、仲間と話し合い、信頼できる専門家に相談する。
そのような学びのサイクルをみなさんにももってほしいなぁと思います。
愛だけではどうにもならないこともある
みなさんは愛情をもってわんこと接していると思うんです。
愛護団体さんも保護団体さんもとある某訓練士も犬にたいしての愛情はすごくあると思うんです。
でも、行動治療をする際の知識と技術がたりないのだと…
私の応用行動分析の先生である、青木愛弓先生から講義中にこんな質問が…
愛と知識と技術の3つのなかなら2つ選ぶとしたらどれ?
最初は、愛と知識かな?とか愛と技術かな?とかずっと思ってたんですよ。
愛情は絶対大事だと思ってたの。
いや、今も大事だと思ってます。
でも、青木先生は…
知識と技術があれば動物に行動は教えられるし、
愛情はあとからついてくる
って、こんな感じことをおっしゃってました。
変に愛情があるより知識と技術で淡々とやった方が犬たちには分りやすいのだろうと感じた言葉です。
行動修正をしていくには、分りやすいことは動物にとって重要ですよね。
人間との共通言語を持たないのだから…
行動は強化しあう
問題行動も望ましい行動も、かわいらしいしぐさもすべては強化しあっていると思います。
犬と私たち飼い主はとくにお互いに強化しあっている。
問題行動も飼い主さんを困らせてやっているのではなく、飼い主さんが何気なくやっていたことが原因で繰り返しているのかもしれません。
まずは、犬たちの行動とそのとき飼い主さんはどんなことをしているか?を見ていかないといけないですよね。
お互いに強化しあっている事がわかれば行動修正に何が必要か見えてくると思います。
密接な関係にあるからこそお互いがどの様な作用をしているか?振り返ってみないといけないですね。
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