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「全社会議」から「みんなでつくる全社会議」へ。Lean on Meに新たな刺激をもたらすスパイスで組織を活性化


組織の意志決定において大切な役割を果たす「全社会議」。経営陣の先導によって行われていた従来のスタイルから社員に運営をバトンタッチし、一人ひとりが積極的に発言しやすい雰囲気づくりに挑戦。

ハイブリッド開催やブレイクアウトルームといった新たな工夫が、全社会議にどのような効果をもたらしたのか。現在運営を担当している太田さんに加え、当noteの過去インタビュー記事にも登場した大野さん・浜田さんの3名に、実際に感じた組織の変化を語っていただきます。


「発言する機会がなかった」状況からのバトンタッチ

Q:以前の全社会議は経営陣が運営されていたと思うのですが、そのときの雰囲気はどのようなものでしたか。

太田:以前はマネージャーが会社の意向に沿って運営を担当しているというトップダウン形式での運営だったたため、自由に発言しづらい雰囲気がありました。

大野:月に一回の全社会議なので、全体的に内容が多く、どうしても双方向のコミュニケーションが難しかったんです。
また、スタートアップとしての目標と現状との乖離があり、メンバーの頑張りが数字に反映されていないとポジティブなことを発信しにくい状況もありました。
決して悪い雰囲気ではなかったのですが、マネージャーも模索されていた部分があったと思います。

浜田:発言する機会がなく、話を聞くだけの場になっていたとは感じます。
「今月はこの人の話を聞いてみます」とピックアップされた人以外の大勢はマイクもミュートにして…という感じでした。

Q:全社会議の運営を担当するようになった経緯と、その時の心境を教えてください。

太田:もともとこの3人で昼の勉強会兼ランチ会を企画・運営していた関係で声がかかりました。

その後、前任のマネージャーが退職されたタイミングで「ボトムアップで自由にやっていい」と言われ、正式に任されることになりました。

心境としては、素直に嬉しかったですね。

浜田:比較的積極的に動いていたのがこの3人だったと思います。

太田:このメンバーで最初に「ランチミーティングをしよう」と決めました。

Q:最初は3人でどのような話し合いをしましたか?

大野:まずは「発言する機会を増やす」ことを考えました。

浜田:それまではマネージャーの話を一方的に聞くことがメインだったので、双方向のコミュニケーションを増やすことを意識しました。過去には良い取り組みをしている社員を表彰したり、日頃のお互いへの感謝を集めてシェアしたりといった工夫もすでに様々チャレンジしている中で、あとなにかできるだろう、というところからスタートしました。、
太田:良い部分は残しつつ、3割ぐらい変えていくイメージで進めました。

大野:縦割りではないコミュニケーションをとることで会社の役に立ちたいと思っていましたし、僕らがマネージャーから運営を受け継ぐことの意味をきちんと示す必要があるとも感じました。

「双方向のコミュニケーション」のハードルを下げる工夫

Q:どのような部分を改善するところから始めたのでしょうか。

太田:会議のたびに一つずつ変えていった記憶があります。まずはそれまでの「一方通行」ではなく「双方向」のコミュニケーションを実現することでした。
具体的には、ZOOMでの画面数を減らすため、東京と大阪の社員がリアルに集まるハイブリッド開催を試みました。

大野:従来は月に1回、各部門が40~50分かけて数字を発表し、残りの時間で報告するのが1時間の全社会議の内容でした。
そこで、発表の時間を必要最低限に短縮し、後半を自由に話せる時間に充てるため、それぞれの発表を5~10分と決めるアジェンダを作り、各部門にお願いするなどのコミュニケーションにコストを使いました。

太田:今は3分くらいまで短くなっています。その分、少人数に分かれて話し合うブレイクアウトルームの時間を捻出しました。

Q:ブレイクアウトルームではどのような内容を話すのでしょうか。

大野:カジュアルに、ハードルを低くすることを大切にしました。

趣味などテーマを決めてお互いの近況を話すくらいでも良い感じで。部署をまたいで話せる機会も少ないので「会議だから」というのにとらわれないようにしようと決めました。

Q:ブレイクアウトルームに参加するメンバーの人選や、各部署をどのように混ぜていくかということも、皆さんで話し合ったのでしょうか。

浜田:最初の2~3回は細かくやっていました。

太田:前回と被らないように、とか。

大野:大前提として、会ったことのない人がいっぱいいるんです。だからまずは会う機会を作るところから始めました。

Q:最近だと、どんなテーマを設定していますか?

太田:逆にメンバーのほうから「もっと熱い話がしたい」と言われるケースが増えてきました。商談を何件取るためにはどうするか、それに対して、他の部署や自分達がどのように協力できるかなど。かなり具体的に「こういう話をしたい、それに対してみんなから意見がほしい」という要望もあります。

浜田:「生産性を上げるためにはどうすればいいか」というテーマもありました。

太田:タスクの管理ツールを活用するという提案が「他部署の引き出し」として出てきて、お互いの引き出しを増やし合う結果になっています。

Q:それ以外に変えたところは?

太田:会議の名前を「全社会議」から「みんなでつくる全社会議」に変えました。

浜田:個人的に変わったと思う点は、太田さんが画面共有をこまめに切るようにしたことです。今までは画面共有でスライドが表示され、人の顔が小さく並んでいるだけだったのですが、画面共有を切ったタイミングで会話が弾むということがありました。小さなことですが、効果があったと思います。

太田:ほかにもどういう会議にしたいかをみんなで話した時に、20個くらいのアイデアが挙がり、順番にチャレンジしていきました。

浜田:この3人というよりは、本当に「みんな」で作っていったという感じです。

太田:アイディアを出すのに、全メンバーとはいかないまでも、半分くらいのメンバーに協力していただいたと思います。

相手を否定せず「スパイス」によって調整する

Q:全社会議の仕組みを改良したことによって、組織として大きく変わった点があれば教えてください。

大野:元々一人ひとりがLean on Meを好きではあるけども、普段口数が少なくてそういう想いを発信できない人に「トップダウンではない」という空気感を伝えることによって、より一体感が生まれ、相互理解が深まりました。一人ひとりの熱量が感じられるようになって「見える化」したのかなと思います。
Q:それが業務の部分でいい影響を与えたと感じたことは?

大野:以前は、自分の部門内だけで課題を解決しなければならないと思っていましたが、今は他部門のメンバーの強みを生かしながら一緒に解決していこうという「コミュニケーションの円滑化」が生まれました。
社内にいる人の力を借りやすくなったと感じています。

浜田:普段話をしない人と話ができる、その一点だけでも良い効果が生まれたのではないでしょうか。
以前、違う部署の人と同じブレイクアウトルームになった際、その人が自分とは違う方法でメモを取ったりファシリテーションをしていて、そういった他部門のノウハウを知る機会になりました。

自分のプロダクトチームは住んでいる地域が最も分散している部門なので、テキストでしかやり取りできなかった他部門の人と改めてちゃんと話せたり。相手の雰囲気を知れたことで、その後の業務もスムーズになりました。

太田:全社会議に限らず、元々「相手を否定する人がいない」という会社自体の雰囲気があって、そこに「自分の意見を発信する」という機会が与えられたということだと思います。

Q:「相手を否定する人がいない」ことの具体例はありますか。

太田:少なくとも、声を荒げる人はひとりもいないですね。

浜田:意見が違っていても、僕の意見は僕の意見として聞いてくれたうえで、しっかりと説明してくれるし「ここは違うから調整しよう」という話をしやすいですね。

太田:僕が「やりたい、やりたい」といってすぐ動くのを、前にいた会社ではうっとうしいと思われがちだったんですけど、Lean on Meに入った時は「太田さんがやってくれました!」とわざわざ報告してくれる人がいました。

Q:その一方で、太田さんは「逆に安定しすぎている」のが弱みと考えていて「しかしスパイスを加えて一度歯車が合えば、皆がお互いの得意分野を請け負いながら一気に動く瞬間がある」と感じたことがあるそうですが。

太田:みんな賞賛してくれる反面、おとなしい人が多くて前にガンガン行かず、「やりたい人」って呼びかけても手をあげる人が少ない。でも、個人として他部署に相談する人は多いと思います。

大野:みんな得意と不得意があって、年齢も若い人が多く、期待に応えなければいけない気持ちが強いため、成長できる機会を作っていく必要があります。

浜田:確かに自ら手を挙げる人は少ない印象ですが、太田さんが「今月はこの部門の人がファシリテーションをやってください」と提案すればやってくれるので、背中を押してほしい人は多いんだろうな、と。

Q:そこが太田さんのおっしゃる「スパイスを加える」というところなんでしょうね。

太田:そうですね。雑談の時間をあえて少しつくったりもします。普段あまり大勢の前で話さない人に、あえて話していただいたりとかですかね。一歩踏み出しやすい機会やきっかけづくりがもっとできればなと思っています。そうすることで、メンバーの内面にある優しさとか熱い想いが、オンラインだけど何か感じ取れる、そんな場の雰囲気を「みんなでつくる全社会議」になれば最高ですね!

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