Vol.4 Takara
自己紹介
● ニックネーム: Takara
● 国籍・出身: 日本
● 学歴:
慶應義塾大学文学部 <美学美術史学専攻>(2015 – 現在)
職歴: 保険会社契約社員 (2015 – 現在)
● 趣味・興味・課外活動等
趣味:ハリネズミカフェに行くことです。癒されること間違いなし!ぜひ一度足を運んでみてください(笑)
課外活動:高校生外交官として渡米した経験から外交に興味を持ち、大学一年時にEmbassy Academyに入学し、米国の外交政策について理解を深めました。さらに米国大使館後援学生団体JAZに所属し、2016年2月以降数か月代表を務めました。今年の夏には米国大使公邸で開催された独立記念パーティーに招待して頂きました。
現在は何をしていますか?
大学で西洋美術史学を専攻し、アートとジェンダーの関係に焦点を当てて研究をしています。皆さんは、絵画作品において、なぜ女性の裸体を描いた作品が多いのかを考えたことはありますか?芸術という生産活動の主体は男性が握っていたため、女性は作品の中で男性的な視線を伴って描かれてきました。こうした男性的な視線の影響力を調べるため、私は西洋美術史において女性はどのように描かれてきたか、フェミニストのアーティストが男性中心主義的な価値観をどのように打破したかについて勉強しています。
人生の目標は何ですか?
自由な選択が出来る社会を構築することです。美術に関して言えば、多くの女性画家が活躍するようになったのは近代以降です。それ以前は家族が画家である場合以外、女性が画家を目指すことさえ許されませんでした。19世紀と比べると、制度的な障壁は小さくなりました。しかし現代の女性が“自由”を手にするためには、「内なる障壁」を取り払う必要があります。当然のことながら、女性それぞれに生きたい人生があり、主婦を夢見ても、管理職を目指そうとも、その選択は尊重されるべきです。しかし、選択をした時の社会に良妻賢母といった考え方が根強く残っていた場合、その選択は本当に“自由”であったかを改めて考える必要があります。リーンインがベストセラーとなり、多くの女性が一歩を踏み出し始めたことを非常に嬉しく思います。このインタビューで女性が「内なる障壁」を打破する機会を少しでも提供できれば幸いです。
あなたにとって “Lean In”(一歩を踏み出す)とはどういう意味ですか?
フェミニストを名乗ることです。私の考えるフェミニズムとは、男性中心の社会に女性を対等な存在として加え、社会自体を変えることです。私はこれまで男としての生きづらさを感じてきました。男性は小さい頃から「男の子は泣かない」と言われ、大人になると、一家の大黒柱としてのプレッシャーに悩まされます。「女なんだから―」/「男として」といったステレオタイプは女性の活躍を妨げているだけでなく、男性の首を絞めていることに気付き、男性のフェミニストとして立ち上がることを決意しました。男性のフェミニストの数は圧倒的に少ないため、不安はありますが、女性だけでなく、男としての生きづらさを感じる全ての男性のために、これからもLean Inし続けたいと思います。そして、男性である私がフェミニストを名乗り続けることで、もっと多くの男性をフェミニズム運動に巻き込みたいです。
あなたを “Lean In”(一歩を踏み出す)するように勇気づけてくれるもの・人とは何で しょうか?
カナダのジャスティン・トルドー首相です。フェミニストの男性の数は非常に少ないため、“I’m proud to be a feminist.”「私はフェミニストであるということを誇りに思う」と公言している首相には、とても勇気づけられました。フェミニストを日本語の辞書で調べると、「女権拡張論者」だけでなく、「女に甘い男」とでてくるように、フェミニストに対して多くの人がネガティブなイメージを持っています。この原因は“Women’s Rights are Human Rights”「女性の権利は人権だ」という認識不足にあります。女性が抱える問題は女性だけの問題ではありません。カナダの首相のように私もフェミニストであることを公言し続けることで、フェミニストの男性の数を増やし、フェミニストに対するネガティブイメージを払拭したいと思います。
もしも恐れずに一歩を踏み出せるとしたら、あなたは何をしますか?
来年の夏から一年間、私はアメリカでジェンダー研究をする予定です。そのため、もしも恐れずに一歩を踏み出せるとしたら、私はアメリカでフェミニストの団体に所属したいです。そしてフェミニストの男性として、男女平等な世界を築くために自分に何が出来るかを模索したいです。先日お弁当を自分で作ってきた大学の友達に「女子力が高いね。」と言ったところ、「生活力が高いんだよ。」と言われ、自分の未熟さを痛感しました(笑) イクメンを賞賛する風潮など、ジェンダーの問題は社会と密接に結びついているので、ジェンダーに敏感になる必要があります。アメリカでフェミニストの団体に属すことで、ジェンダーに敏感な視点を手に入れたいと思います。