セカンド敦賀心羽子はチーム三浦由唯菜の最適解!?

9月に入りカナダ遠征を敢行している札幌国際大学(チーム三浦由唯菜)の2大会目は一般の大会に出場となった。スコッティーズ(女子カナダ選手権)の常連チームやアメリカ代表、そして日本からはロコ・ソラーレとSC軽井沢クラブが出場する、なかなかのハイレベルな大会で日本のジュニア強化指定Aのチームがどんな戦いを見せるのか。その奮闘ぶりとオーダーの組み方が興味深く、収穫の多い結果になった。

MOTHER CLUB FALL CURLING CLASSIC 2024 (September 19 - 22, 2024 ,Granite Curling Club ,Winnipeg, Manitoba)

・Draw2

Christine McMakin(ND🇺🇸)
 1002 00xx | 3
* 0320 11xx | 7
三浦由唯菜(JPN🇯🇵)

・Draw4

Chelsea Carey(MB🇨🇦)
1002 33xx | 9
0310 00xx | 4
三浦由唯菜(JPN🇯🇵)

注、🔨はチーム三浦と思われる。

・Draw6

Kristy Watling(MB🇨🇦)
0101 0xxx | 2
*2040 2xxx | 8
三浦由唯菜(JPN🇯🇵)

・Draw8

三浦由唯菜(JPN🇯🇵)
*2130 xxxx | 6
0001 xxxx | 1
Darcy Robertson(MB🇨🇦)

・QF

三浦由唯菜(JPN🇯🇵)
*2101 0101 | 6
0010 1010 | 3
Tabitha Peterson(MN🇺🇸)

・SF

Krista McCarville(NO🇨🇦)
*2100 20xx | 5
0011 01xx | 3
三浦由唯菜(JPN🇯🇵)

最終順位は3位。アメリカのチーム・ピーターソンに勝ち、ベスト4の対戦ではスコッティーズの上位にいつも顔を出すチーム・マッカーヴィルに食い下がるなど、ジュニアの域を超えた試合運びを披露した。

先週の試合。決勝戦のオーダーを、サードに敦賀心羽子を入れる新布陣を試してきたが、今大会はさらに一工夫してきた。

リード 佐久間優名
セカンド 敦賀心羽子
サードV  松永愛唯
フォースS  三浦由唯菜

SIU Curling の配信が確認できたDraw4からSFの5試合は全てこのオーダーだった。チーム三浦由唯菜の弱点はリードとセカンドのセットアップで後手にまわることが多く、サードとフォースで帳尻を合わせる苦しい試合運びが続いていたことだ。ところが今大会ではビッグエンドが4回、チーム別順位で40位台のチームに圧勝、主力がいないとはいえアメリカ代表にリードを保って勝つなどチーム力のアップを伺わせる結果になった。

この要因はやはりセカンドに入った敦賀のプレーにつきる。4投目までに不利なセットアップになることが格段に減ったので、より得点が入りやすくなった。スイープも強いので、三浦の強気なスキップワークがより生きる展開が増えたとも言える。

今回の遠征メンバーは来年(2025年)の世界ジュニア出場が決まっているので、前年の段階でオーダーの最適解を求めることが大事になりそうだ。それがシーズンの早い段階で決まってきそうなのは非常に大きく、チームの熟成が密度の濃いものになりそうだ。

大きな成果を見せた札幌国際大学の3周目は昨年も優勝したジュニアの大会に出場となる。世界ジュニア優勝に向けて視界良好だが、どんなオーダーを組むのかを情報として得たいと思っている。もっとも、このチームは三浦由唯菜が世界で活躍できると思われるが、大学卒業後に誰と組むのか、その興味が膨らんでくる。敦賀と同学年にも逸材がいるので、来年以降のオーダーはフォース以外は流動的になるかもしれない。将来の形が決まるのは、まだまだ先になるだろう。

(敬称略)

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