パラメーターを使用した対象月売上の計算
はじめに
本記事の目的
私が最初に苦労したパラメーターを使用した対象月売上を出す計算式の作り方をご紹介します。
こんなことを言われました方いませんか?
「実績と見込み、目標の数字を3重のグラフが見たい」
「日付を行列に入れずに当月実績と前年実績を一覧で出したい」
同じようなことを相談された人に届け!!
前置き
自分流のやり方をご紹介しますので、もっと効率の良いやり方ご存知でしたら、コメントで教えてください🙇
パラメーター利用シーン
ダッシュボードの利用者に表示する月を自由に選択させたい。
特定の月の実績データを即座に切り替えて確認したい。
こんな時はパラメーターを使うと簡単に表示できます!
作成するダッシュボード
今回作っていくグラフはこちらです。
パラメーターとは
Tableauの「パラメーター」は、ユーザーがダッシュボード内で簡単にデータを切り替え、特定の条件を選ぶための仕組みです。
例えば、「表示する月を選ぶ」「特定のカテゴリーを切り替える」など、見たい情報に合わせてデータの表示内容を変更できます。
パラメーターは基本的に計算式とセット(もしくは何かの変数として参照させる形)にしないと意味がないということが重要なポイントです。
実際の計算方法
使用するデータソース
今回はサンプルスーパーストアのデータを使って作っていきます!
①オーダー月の設定
パラメーターで動かしたい日付型のデータの日付を月単位に揃えます。
【計算式】
DATE(DATETRUNC('month',[オーダー日]))
【補足】DATETRUNC関数
年月日の粒度を合わせるための関数です。上の計算を使うと、オーダー日を月単位に切り捨て、月の始まりの日付に変換します。
②パラメーターの設定
オーダー月を元にパラメーターを設定します。
※注意点: 日付型が「日付と時間」になっているとパラメーターを選ぶ際に表示されません。
★注意点
以下のように設定したはずのオーダー月が出ない場合があります!
③売上の作成
★対象となる月の売上を表示する
2つの日付型が一致する時に売上を返すというIF文を作っていきます。
【計算式】
IF [オーダー月] = [対象月]
THEN [売上]
END
★前年売上の作成
上の式を応用して前年売上を作成します。
【計算式】
IF [オーダー月] = DATEADD('year', -1, [対象月])
THEN [売上]
END
【補足】DATEADD関数
日付の足し引きができる関数です。この場合、対象月の日付から1年を引きます。
★前々年売上の作成
前年同様前々年実績を作成します。
【計算式】
IF [オーダー月] = DATEADD('year', -2, [対象月])
THEN [売上]
END
ダッシュボードの作成
①作成した計算フィールドを以下のように配置します。
②右のアナリティクスタブよりリファレンスラインをドラック&ドロップ。
編集のボックスが出てきますので以下のように設定します。
③縦の線が邪魔な場合は書式設定からグリッド線を「なし」にする。
④どちらか列に入っているメジャーを右クリックし、「2重軸」を選択します。
⑤軸を右クリックし、「軸の同期」をするとすべて同じ長さで比べられます。
⑥細かいディテールを整えます。
(1)両側に出ている軸を1つにする。
(2)●だったものを棒グラフへ変更する。
(3)色を設定する。
⑦結果として以下のようなグラフができます。
表示の際の注意点
オーダー月などの日付型のデータを行や列にそのまま入れないようにしましょう!
入れるとない年が空白になり、スペースの無駄になる場合が多いです。
今回作成したグラフを含めたダッシュボードをTableau Pablicにアップロードしておりますので、実際のワークブックをご覧になりたい場合はこちらをチェック✅
その他の応用について
売上の閾値(しきいち)をパラメータで設定することや、地域でフィルターすることもできます。
詳しく知りたい方はこちらのブログをチェック✅