Arasuji stock始めます。
● 『Arasuji stock』って?
心地いい動画には、心地いい音楽アリ。BGMを上手く使ってる映像って気持ちいいですね。ただ、動画をアップする時に、好きな音楽を勝手に使う事は出来ません。著作権の問題をクリアするには、なかなか大変です。
ならば、オリジナルの音楽を作ればいいというだけなのだが、いやいや、それが一番大変なわけで、そういう人のために著作権フリーで自由に使っていい音楽素材を販売してるサイトがあります。
ジャンルや楽器、どんなシーンに合ってるか、など様々な条件から選べるという、実にステキで便利なサイトであり、他にも画像だったり動画もあったり、僕自身も何度か利用しています。
BGMや効果音、画像、動画の販売サイトがあるように、シナリオ(脚本)のプロット(筋立て、構成)部分の販売サイトがあってもいいんじゃないかなと思う今日この頃。
そんなワケで『Arasuji stock』始めようと思います。
● 演劇村の悪しき伝統?
きっと『Arasuji stock(アラスト)』より『Shinario stock(シナスト)』の方がネーミング的にもオシャな感じもするのですが、そこはあえてのアラストです。粗ストです。
そういえば、最近『ココナラ』というサイトを知りました。個人の持ってるスキルを自由に売り買いできるというサイトで、わかりやすいモノで言うと『動画制作』『デザイン』『イラスト』など、自分では出来ないけれど、こういうのをお願いしたいというイメージがある場合、コチラの希望を叶えて作ってくれるクリエイター探し(選び)みたいなサイトですね。
で、今回の『Arasuji stock』は、そんなココナラ的でもありたいと思っています。フリーあらすじ販売サイトから、その先には、もっと脚本家が書いたあらすじに陽が当たり、そこから新しい脚本が生まれればいいなと思っています。
余談ではありますが、いや、余談というよりも愚痴ですが・・・演劇村、特に小劇場での脚本家のポジションたるや、それはそれは相当低いと実感しています。もちろん、一部の売れっ子脚本家の人たちを除いてなのですが、非常に立場が弱いと言うか、最初にギャラを提示される脚本家はいい方で、なんとなくギャラの話は有耶無耶のまま進んでいくという悪しき伝統が脈々と続いています。
ただ、そういう事は、脚本家に限らず、先にお金の話をしないという暗黙の了解であったり、日本人特有の触れないで進めた方がスムーズ。みたいな空気というのがあるんだと思うのです。それ故、ココナラというサイトがあるのだろうなとも思ったりします。
もちろんクリエイター側(この場合は脚本家)にも問題があるのですが、なかなか強くも出られないという事情がありますよね、うん、ある。
「ねぇ?あるよね?」という僕の問いかけには
「あるある、そんなんばっかり〜〜〜」という声なき声が聞こえています。
そこらへんの事が解決できるサイトになればいいなという思いだけのアイデアで、あとはどうすれば、そんなサイトを作れるのか?また、そんなシステムをチャチャッと作るノウハウの持ってる人と知り合えるのか・・・縁なのか運なのか。
よし、まずはnoteだ。
脚本家の書くあらすじに陽が当たって、そこから新しい物語が生まれれば。と、理想を掲げましたが、もう少し具体的に・・・
例えば、サイトには400字程度の<あらすじ>が、たくさん並んでいます。そして、その中から気になるタイトルと<あらすじ>を見つけます。
タイトル【父親参観日】(コメディー・ヒューマンドラマ)
<あらすじ>
サラリーマン、ラーメン屋、喫茶店のマスター、町工場を切り盛りする兄弟、様々な職業のオヤジたちが教室の後ろに並んでいる。飛び交うオヤジたちの声は、かなり自由で微笑ましい。
「ほら、先生がやってるとおりにやらないと!」
「こっち見なくていいから、ほら、前見て!」
「今できなくても、そのうち出来るようになるからな」
「あれ?寝てる?寝ちゃってるよ、しょうがねぇな」
そして、オヤジたちが声を合わせて叫びます。
「頑張れ、親父!!」
目の前で繰り広げられているのは授業ではなくリハビリ体操である。認知症の高齢者が少人数で共同生活するグループホーム『いこい』は、地域でも格安で人気なのだが、ひとつだけ簡単そうで、なかなか難しい入居条件があった。それは、月に一度の『父親参観日』に必ず参加するという条件だ。
子どものことを父親が観に行く参観日ではなく、自分の父親を観に行く参観日の物語。
<登場人物>
サラリーマン(42歳・男)
ラーメン屋(38歳・男)
喫茶店のマスター(39歳・男)
町工場を切り盛りする兄弟
グループホーム『いこい』介護福祉士(33歳・男)
他、いこいで働く人たち
(備考)
舞台上演用ロングシナリオ(起承転結、文字数)
グループホームで生活してる高齢者は、実際には舞台上に出てこない構成
「あぁ、このあらすじオモシロイなぁ」と思ってくれた人には、提示された金額で『起承転結』が書かれたロングシナリオが届きます。
タイトル【父親参観日】(コメディー・ヒューマンドラマ)
<起の前の序>
教室の後ろに並んでるオヤジたち。一見、父親参観日にやってきたオヤジたちは、あまり授業に興味を持ってるようには思えない。イスに座って、先生の授業を受けてる子どもたちを参観してるように見えるが、実は、ここは教室ではなくグループホームのレクリエーションルームで、先生は介護福祉士の先生である。イスに座っているのは子どもではなく高齢者で、授業は、リハビリ体操である。40歳前後のオヤジたちが教室の後ろから見ているのは、自分たちの父親である。注意したりなだめたり励ましているのだが、それぞれ程度は違うものの認知症を発症しているので、よく分かっていない。
<起>
<承>
<転>
<結>
が、実際あるのですが、ここでは『Arasuji stock』のシステムをお届けしたいので、あらすじ全部書いても・・・というワケで、バッサリ省略。
ロングシナリオまで著作権フリーで、短いあらすじは原案として、またロングシナリオは原作として基本的に自由に脚色できます。ただ、更に先へ進んで欲しいと思っています。
● 上演するまでのマッチングアプリ
最終的には、脚本家と購入者が連絡を取って、やり取りしてもらえたらいいなと考えてます。そのやり取りの中身は
・小劇場の舞台でやりたいので、登場人物を5人にしたい・・・とか
・劇団員が14人いて全員出したい・・・とか
・グループホーム『いこい』の介護福祉士役を女性にしたい・・・とか
・映像化するには、実際に高齢者がいた方が・・・などです。
もちろん、要望に応えてロングシナリオを変更するだけのスキルがあるかどうかも大事です。逆にスキルの有り無しに関係なく「やらない(変えたくない)」というポリシーも大切だと思っています。
①原案(短いあらすじ)として、アイデアを使える場合の値段。
②原作(起承転結まで書かれた物語)として使える場合の値段。
③脚本(上演台本)作りまで手掛けてもらう場合の値段。
様々なオプションが広がっていけばいいなぁと思ってます。ただし原案、原作という表記を入れるかどうかの選択権を脚本家側に持ってもらい「この先は、ご自由に変更していいですよ」とした方がいい場合もあるんじゃないかと思います。
原案以降は、個人個人でやりとりをして、上演するまでのマッチングアプリみたいな発展をしていけばオモシロイんじゃないかとも考えてますが・・・ちょっと時代に迎合しすぎてるのか?とも。
原案(短いあらすじ)から想像を広げる事で、脚本家が描いてたシナリオとは全く違った物語に変化するのもオモシロイんじゃないかと思っています。
● 魅力あるあらすじから生まれる脚本
Arasuji stock(まだ、そんなサイトはありませんが)は、誰もが閲覧できるので、脚本家は、サイトに出している部分では、全部をさらけ出さないテクニックが必要だし、ある程度の駆け引き、実はラストがどんでん返しになってるんですよ〜というような匂わせがあってもオモシロイと思っています。
魅力あるあらすじでなければ、魅力あるロングシナリオなワケがない。要するに、短いあらすじを読んで、この作家さんと繋がりたいと思わせることが出来るかどうかなんじゃないかと・・・
1つのあらすじは、いくつもの物語に成り得ます。『Arasuji stock』の理想は「このあらすじを思いついた脚本家に仕事を頼みたい」という流れが、このサイトで出来るというのが理想です。
ただ、現在だと、stock出来るあらすじが自分のだけなので・・・偏ってるし少ないです。コツコツと『Arasuji stock』の中身である<あらすじ>を、増やしてますが
集え!まだ売れてないけど、めっちゃ自信ある脚本家。
または
集え!なんかオモシロそうやんと思ってる脚本家。
ただ、サイトとか作る能力は一切ないので、『Arasuji stock』のサイト作りに関しては・・・見切り発車ではありますが、どなたかやりませんか?
ちょっと前に見た『ナビレラ 〜それでも蝶は舞う〜 』という韓流ドラマの中に、ある事を始めようとした若者に、70歳のおじいちゃんのセリフが刺さりました。
「準備が整うまで待つな。私の経験でいうと、完璧な状態(準備)は一生来ない」
なるほど、そうだなと思った。
せっかくnoteに書くのだから・・・
クリエイターの人たちが集ってるのだから・・・
見切って発車させてみよう。
そのためにあるんじゃないか・・・創作大賞!!