暁天
いつもは起きない時間に目が覚めてしまった。
それに嫌な夢を見ていた気がして、変な汗もかいてる。
誰かが居なくなる夢だったような。
顔はもう思い出せない。
目が覚めて最初に思ったのは、大切な人が離れていく恐怖だった。
胸のあたりに少しだけ息苦しさが残ってる。
あぁ、私は生きていて、生かされている。
誰が言ったわけでもない、私の魂が生きろと声を上げている。
まだ生きていていいんだ。
このまま朝方の写真を撮りに行きたいところだけど、少しばかりこの安心感と共に溶けてしまいたい。
夜明けが来る足音がする。
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