2023年 優駿牝馬 (オークス) 各馬考察コメント

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東京芝2400mコース解説

当コースの解説はこちらを参照
コース解説にも力を入れていますので、是非参考にして下さい。

優駿牝馬 オークス 注目血統

注目血統についてはこちらを参照。


各馬考察コメント

ここでの各馬の考察は血統を考慮せずにこれまでのレース戦歴で判断しています。
これまで走ってきたレースを見返すことはないと思いますので、予想する材料の一つとして使って頂ければ幸いです。

ラヴェル

アルテミスS勝ち馬で2着馬リバティアイランドの不利によって勝てたことは大きかったが、それでも2歳女王を負かしたことは事実。
ここ2走はペースが流れた事と馬場バイアスが内有利な中で8枠と不利となる枠となってしまったことが敗因と考えられる。
2連勝した際のペースからスローからの上がり勝負に強いタイプであり、じっくり脚を溜めた方が良いだろう。中盤でゆったりとなる流れで運べるようであれば面白そうな1頭。
最後に2歳時に小倉芝1800m~でラスト1F11.3秒以内を計測した馬は下記の通り。8頭中4頭がG1で好走歴があるように能力の高い馬しか計測できない数字であることが分かる。本馬も地力があることは間違いないだろう。

ライトクオンタム

シンザン記念勝ち馬。新馬戦が優秀で下記の図のように2歳東京芝1600m~ラスト5F57.7秒以内に走破した馬は本馬と1頭(※凱旋門賞に登録したサリエラ)を除いて全てG1馬となっているように本馬も能力があるだろう。
連勝した2戦はプレッシャーなく楽逃げした新馬戦と大外を回して差し切ったシンザン記念。前走桜花賞はスタートが決まり先行できたが初の馬群に入れての競馬となり折り合いを欠いて直線でも上がりを使えず8着。
これまでのストレスのない競馬しかしてこなかったための経験不足が露呈してしまった結果と考えて良いだろう。前走の敗戦で人気が落ちるなら狙ってみたい1頭。

キタウイング

新潟2歳S・フェアリーS勝ち馬。新潟2歳Sはスローからの上がり勝負となって末脚を活かして勝利。阪神JFはスタートが決まり先行できたもののHペースに巻き込まれ14着。
次走フェアリーSは後方スタートながらも内々を上手く立ち回りイン差しを決めての好走であった。
チューリップ賞、桜花賞ともに後方からの競馬となったが2戦とも内前が有利な馬場状況で上がりを使ったが掲示板外の敗戦となった。上がりを使えるタイプなので東京コースは悪くなさそうではあるが、末脚勝負でどこまで戦えるかどうか。

キミノナハマリア

これまでの戦歴から速い上がりを求められる状況では分が悪い。時計のかかる状況、消耗戦での好走が目立つ。
前走のフローラSは走破時計が速く上がりを求められる状況で10着。今回も上がりが必要となる東京コースで状況は好転しない。現状、評価はできない。

リバティアイランド

阪神JF、桜花賞勝ち馬で今年の牝馬路線の中心的な存在。
紹介するまでもなく強い馬で先ずは新馬戦。ドスローからの瞬発力勝負となった1戦であったが2歳芝1600m~でラスト2F21.1を計測している馬は過去10年で下記の通り。リバティアイランドを含めて半数がG1好走馬と杯アベレージである。
アルテミスSは馬群で競馬した結果、直線で追い出しがスムーズに行かず2着。ただ負けて強しの内容であった。
阪神JFでは前半3F33.7秒のHペースの中で中団で追走し差し切り勝利。2,3着馬が内を立ち回っての好走であったのと比較すると本馬だけ外を回しての完勝と1頭だけ力が抜けていることが分かる。
桜花賞では後方で脚を溜める戦法で直線で他馬を抜き去って1着となった。このレースではミドルペースで先行有利な状況であった。2,3着馬は先行して好走であった中で1頭だけ届かないような位置から突き抜けた。これまでのレース内容から本馬に逆らうことが出来ないため高評価せざる得ない。

ゴールデンハインド

フローラS勝ち馬。ここまでの戦歴から4角先頭時の成績(2,1,0,0/3)と前で競馬する方が持ち味が出そう。速い上がりを使うよりはバテずに脚を使えるタイプ。
フローラSが展開が嵌っただけと考えられるのではあれば狙ってみても面白そうで、今年のフローラSの勝ち時計は過去10年で2番目に速い時計(最速は20年ウインマリリン)。
また、この週の東京芝(4/22,23)は全11レース行われて4角先頭時成績(1,0,1,9/11)と本馬以外悉く凡走していた週であった。
1頭抜けた馬がいるが、一発を期待するのであれば本馬にこそチャンスがあるのではないだろうか。

ヒップホップソウル

フラワーC2着馬。前走のフラワーCは道悪のタフな状況での好走でレース上がりは37.7秒とかなりタフなレースであった。勝ち馬と本馬は外を回しての好走で内が使えない馬場バイアス。
11着と惨敗したフェアリーSは他馬と接触があったり折り合いを欠いたりと全くスムーズに運べずの敗戦であった。
3走前ベゴニア賞ではNHKマイルC勝ち馬のシャンパンカラーと0.1秒差2着と能力の高さを示す内容。今回600mの距離延長が課題となるが、ベゴニア賞を評価することができるため穴に一考しても良いかも。

レミージュ

福島や阪神内回りコースで2勝を挙げているように立ち回りで勝負する本馬で上がりは使えないタイプ。
チューリップ賞では出負けして後方からの競馬で見せ場なく敗戦。
2走前きさらぎ賞では逃げたがスローからの上がり勝負となってしまい上がり負けとなった。
3走前エリカ賞のように中盤からスパートをかけて上がり勝負に持ち込まないように立ち回りたい。東京芝2400mは上がりのない本馬にはかなり厳しい状況。軽視で良いだろう。

コナコースト

桜花賞2着馬。ミドルペースで運んだ桜花賞では内前有利な馬場状況で2番手につけて粘りこんでの2着。スローペースとなったチューリップ賞でも同じく内前有利な馬場状況の中でジリジリ脚を使って2着。
エルフィンSではスローで逃げ馬が楽逃げしている中で後ろから上がりを使って2着とあまり破綻のないタイプ。
後ろから運べば上がりを使うことができるし、先行しても粘れる。若干ズブさを感じるため距離延長の舞台は悪くない。

ソーダズリング

フローラS2着馬。前走は内を立ち回っての好走であった。それまでの2戦で上がりを使えることは証明済み。2月にデビューして短期間でG1出走まで上がってきた本馬だが、今回は前走から更にメンバーレベルが上がるため対応が課題となる。地力に期待か。

ミッキーゴージャス

本馬は2月にデビューして2連勝。デビュー戦は5馬身差をつけての勝利であったが、この未勝利戦に出走した馬たちの次走以降で1頭とも勝ち馬が出ておらず若干メンバーレベルは懐疑的である。
次走は渋った状況での中山芝1800mであったが前半5F62秒とスローな展開からの上がり勝負で走破時計は平凡なものであった。
まだ2走しかしていないため判断が難しいが、現状突出した力を示していないため評価できない。

ハーパー

クイーンC勝ち馬。この世代の物差しとなりそうな馬でクイーンC5着馬は次走でL戦勝ち。6着馬はNHKマイルC2着。10着馬L戦勝ちとその後も活躍している馬が多い。
抜群に上がりが使えるタイプというよりは立ち回りが上手く馬群の中で競馬をすることが可能。安定して走れているがパンチ力に欠けるタイプのため相手にまでといった所か。

ドゥーラ

札幌2歳S勝ち馬。未勝利戦ではホープフルS勝ち馬のドゥラエレーデを負かしており、札幌2歳Sでは阪神JF3着など重賞戦線で好走を繰り返しているドゥアイズを破っていたりと2歳時の成績は光る物があった。
阪神JFはスタート出遅れながらも6着。チューリップ賞では直線で詰まって不完全燃焼。前走もスタートで失敗して14着と大敗。
今回は札幌2歳S以来の1周コースとなる。近走よりは追走スピードが求められる状況ではなくなるため、競馬がスムーズにできる可能性を秘めている。2歳戦で発揮していたパフォーマンスから穴に一考しても良いかも。

ペリファーニア

桜花賞3着馬。前走桜花賞では2着コナコーストとは差のない競馬をしておりタイム差無しの決着であれば悪くない内容。
2走前チューリップ賞ではデビュー2戦目で出走し3着と奮闘したと言える。ここまで目立った上がりを使っていないことが東京コース替わりでどう出るか分からないが、一線級のメンバーの中で好走してきた戦歴から一定の評価をしたい。

エミュー

フラワーC勝ち馬。未勝利戦を除いて勝った2戦はどちらとも前半5F62秒台のゆったりとした流れであった。フラワーCは道悪のタフな状況での好走でレース上がりは37.7秒とかなりタフなレースであったことが分かる。
前走の桜花賞は上がりを使えたものの後方での競馬となり、同レースで上がり上位馬は勝ち馬を除いて馬券内に一頭も来れていないため評価が難しい。
フラワーCのようなスタミナが問われる状況であれば好走できそうであるが、東京コースのように上がりが求められる状況だと分が悪い。
当日に不良馬場で上がりが求められないような非常にタフな状況であれば一考しても良いと思うが評価は難しい。

ドゥアイズ

桜花賞5着馬。ここまで6戦出走して全て掲示板内と安定感抜群の本馬。上がりを使えるタイプではないためが、強みとして馬群を立ち回ることができるため内枠でもマイナスにならない。
前走の桜花賞は直線で馬群を上手く捌けず加速できたのがゴール間際であった。ゴール後に2~4着馬まで一気に抜き去っていたように距離延長した方が良いタイプ。
前述したハーパーより桜花賞のゴール後に脚を使って先着した馬たちを抜いた分を高く評価したい。

シンリョクカ

阪神JF2着馬。新馬戦は前半3F36.7秒のドスローからの上がり勝負で末脚を活かして完勝。
阪神JFでは内有利な馬場状況の中で内を立ち回り2着と好走。前走から3秒以上速い前半のペースに対応したことは地力の高さを感じさせるレース運びであった。
前走桜花賞は後方からの競馬で外を回してスムーズに競馬をしたが6着。勝ち馬リバティアイランドを除いて外を回して後方からの競馬で好走ている馬がいなかったように内々での立ち回りが求められる状況であった。
本馬の強味は阪神JFで見せた内での立ち回りが出来ること、良い上がりが使える、また異なるペースでの対応力。以上の点から東京芝2400mへの距離延長はあまり苦にならないと考えたい。
総合力の高さから評価したい1頭である。

イングランドアイズ

フローラS、クイーンC4着馬。フローラSは内前で立ち回った馬で1~3着独占の結果の中で外から末脚を活かして4着であったため奮闘した結果と言える。
また2走前クイーンCはメンバーレベルが高く、5着馬は次走でL戦勝ち。6着馬はNHKマイルC2着、10着馬もL戦勝ちとその後に結果を出している馬が多く本馬の4着も価値がある。
ただ現在の重賞戦線で好走までであって勝ち負け出来ていない点が引っかかる。今回更にメンバーレベルが上がる中で好走することはハードルが高いだろう。ここでというよりは将来的に楽しみな馬。


暫定評価まとめ

◎:勝てる可能性のある馬。軸にしたい馬。
〇:勝つのは厳しいが2着に入れそうな馬。
▲:嵌れば勝てる可能性のある馬。ただ馬券外も。
△:勝ち負けというより2,3着のイメージとなる馬。

◎リバティアイランド
スロー、ハイペースどちらの経験も有る。3歳牝馬で最上位の存在

〇シンリョクカ
リバティアイランドの次に上がりを使うことが出来る。東京コースが合いそうなタイプ。

▲ゴールデンハインド
リバティアイランドに勝つには、前で押し切るくらいしか勝てるイメージがない。この馬が一番押し切れる存在であるか。

△コナコースト
ここまでの実績は上位。位置取りにはあまり拘らずに競馬できる。
距離延長は悪くないタイプ。
△ライトクオンタム
上がり勝負は間違いなく向く。見直し可能な1頭。
△ヒップホップソウル
上がりは使えるタイプ。ベゴニア賞を評価したい。
△ドゥアイズ
大崩れはしなそうである、ただパンチ力に欠けている。
後は上手く立ち回れるかどうか。

※最終見解はTwitterでレース前に出します。当日の馬場状況の確認前なので、印を多く打っていますが最終見解は整理できれば購入検討。出来なければ見送りになります。

文責:はまの


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