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大手Webデザインスクールのお話 ※職業訓練校について追記(25.02.12)
はい、今回もデザインスクール界隈のお話を。
このあたりで無限増殖する情報商材屋さんWebスクールについてはまとめました。
では、大手のWebデザインスクール、デザインスクールはどうでしょう?
お仕事柄、いろんな話を耳にするので、それらをまとめています。
一応、私も大手デザインスクール出身ですが、入社した日に
「本当にスクールで学んだん?」
と先輩にきつく言われました。
もう24年前の話なので、スクール名を出すのはやめておきましょう。
「動画学習」 スタイル
はい、スクールに行って動画を見るだけです。
もしくは家で動画を見る。
わからないことがあったら、2〜3人ぐらい駐在するスタッフに質問するスタイル。
このスタイルを「個別授業」と謳って広告を出しているスクールもありますが、これは詐欺ですね。
「質問中は個別授業です」
子どもの言い訳みたいなレベルですね。
動画教材と変わりませんし、動画教材も同じくですが、
制作物の良し悪しのフィードバックをもらえない
間違ったやり方で覚えても訂正されない
ということになりそうです。
「いつでも質問できる!!」
には、複数人の生徒の中から生徒を独り占めする勇気と厚かましさが必要です。
あと、先生のレベルもどうでしょう。
卒業生が実務の経験を経ずに講師を受け持つ例も普通にあり、
当たり外れが非常に多い
講師によって言うことが違う
というような懸念もあります。
弊スクールでも、以前大手のスクールの質問講師をこっそりやってた方がいらっしゃいましたが、
「さっき◯◯と言ってましたが、それは違いますよ」
と伝えることも何度もありましたが、授業中の態度が悪すぎて注意したこともあります。
たままたかもしれませんが…。
「動画学習 + クラス制」 スタイル
上記の動画学習スタイルで基礎を学び、制作物はクラス制で作成していくというスタイルみたいです。
「イチからデザインについて手取り足取り教える」
というスタイルではなく、つくったものを発表し、批評されるというスタイル。
動画学習でつくる力が身に付く方は伸びるきっかけをもらえるかもしれませんが、そうじゃない方は置いてけぼりのスタイルです。
スクールによっては卒業すら認められず、追加料金を払って補講を受け、講師からの合格が出るまで学ぶ方もいます。
「ここを卒業しても社会的に何の価値もないですよ」
とスクールはなぜ教えてあげないんでしょうか。
目標は就職だったり、独立だったりなのだと思うのですが、卒業が目的になるのは意味がわかりません。
「クラス制」 スタイル
ここは「先生次第」なのではないでしょうか。
私は某高校の講師を2年間週1回担当しましたが、授業は私の完全オリジナルでした。
ということは、カリキュラムも何もないのです。
私任せです。
同じようなスタイルで「先生任せ」という話を聞いたことがあります。
となると、先生次第です。
デザイナーとしての能力も高く、経験も豊富で、生徒に伝えるのもうまい。
そんな先生に巡り会えたら超絶ラッキーです。
そうじゃない時のクレームが大変とはお聞きしています。
先生は業務委託で、優秀な先生は本業も優秀なことが多く、何年も続けないのかなとは思います。
また、
わからないことを質問しづらい
他の生徒が終わるのを待たないといけない
授業についていけずにどんどん置いていかれる
等の効率の悪さや不安もあります。
就職の斡旋はあるのか?
これはどこのスクールでもそうだと思いますが
「企業が雇用する価値のあるレベル」
があれば、斡旋できると思います。
スクールの実績にもなりますし。
弱小スクールの弊校でも本当に高いレベルのポートフォリオが制作できた生徒の方がいて、それを望むのなら、知り合いの制作会社の方にアポイントを取ってみたり、SNSで拡散することも可能です。
それは単純に
「企業は優秀な人材を欲しい」
からです。
結局は自分のレベル次第です。
卒業生インタビューの就職先に
「Webディレクター」
が多いスクールもあります。
それは単にWebディレクターが人材不足で売り手市場だから入りやすいだけですね。
助成金で安く受講できる!?
個人向けの助成金に関しては
「受講が修了したら」
という条件付きです。
「入学者に占める受講修了者の割合」
を一度確認することをおすすめします。
スクールにもよると思いますが、5〜7割ほどではないでしょうか。
途中で挫折しないことが絶対条件になり、誰でももらえるわけではないのです。
デザイン教育
もともと、つくる力が高い方は一定数います。
そうじゃない方々へのアプローチです。
大手スクール卒業生の方が
「デザインだけ学びたい」
ということで弊スクールに結構いらっしゃいます。
「こんなこと初めて習った」
な反応をいただきます。
私がお教えするのはデザインの基礎的なロジック。
ロジックとロジックの間に言葉や数字にはできない感覚の部分があると思うので、そこは根気よくやるしかないと思うのですが、基礎的なロジックはお伝えできます。
なぜ、デザインスクールなのにデザインを教えないのか?
単純にノウハウがないのだと思います。
感覚的にできてしまったデザイナー。
死ぬほど試行錯誤して、スキルを身に付けたデザイナー。
自分がここまで培ってきた論理や感覚を整理し、誰にでも伝わる言葉や表現に置き換えて伝えることは、また違う能力が求められます。
天才は凡人の気持ちも感性もわからないということもあります。
名選手、名コーチにあらずパターンですね。
おわりに
以上、私が実際に見たものと、私が何度もお聞きしたことを文章にしました。
お仕事柄、どんな人が先生をしているかも調べたりもします。
私が知らないだけで、いい学校もあるのかもしれません。
その指標としては
「先生の能力」
を指標にしてみてはいいでしょう。
実際に教えてもらわないとわからないですが…。
どこもかしこも先生だらけで判断も難しいですね。
SNS経由ですが
「この先生はちゃんとしたことを教えてそう」
と思った人は5人もいないです。
職業訓練校 ※25.02.12追記
ここは若かりし頃の転職期に2度入学したことがあるので、その時の話とお聞きした話を元に書きますね(ちなみに2度とも2週間ほどで転職が決まったため最初に退学)。
まず「なぜ、職業訓練校を開くのか?」です。
めっちゃ儲けれるみたいです。
ただ「学校を出したい」という申請を場所や環境(PC等)が伴った状態で行い、申請が下りなかったら、その分のお金は出ないので、専門学校やパソコンスクール等でそもそも環境が揃っている場合でなければ、申請もギャンブルになります。
ここも
「先生の能力次第」
です。
ただ冷静に考えると、職業訓練校側からすると
「講師料は安く抑えたい」
のです。
職業訓練校に求められる条件は
「卒業生の就職率」
なのです。
デザイナーじゃない職業に就いてもいいし、アルバイトや派遣でも場合によっては条件を満たすとかだったはず。
ハードルの高い「デザイナーへの就職」は学校運営側として、そんなに重要じゃないのです。
となると、他の業務と並行でやりにくい(拘束時間が長い)職業訓練校の先生に優秀な講師が就くことはなかなか考えにくいです。(「先生」というお仕事に興味があり、やってみる先生の中に有能な方もいると思います)
あとは、生徒側も全員が「デザイナー、Webデザイナーになりたい!!」というわけでもなく、ハローワークに半強制で行かされる、失業保険がもらえるし無料だから行ってみようというモチベーションの低い方もいます。
あと、職業訓練校は国からのノルマでデザイン以外のビジネスマンとしての授業もあります。
職業訓練校の目的は「社会で働ける人の訓練」なので、デザインだけを学ぶわけではないのです。
私も他己紹介とかいうやつをさせられました。(ま、ムダとは言いませんが…)
あとは「クラス制スクール」と同じく
わからないことを質問しづらい
他の生徒が終わるのを待たないといけない
授業についていけずにどんどん置いていかれる
があります。
特に「デザイナーになる」が目的じゃない人と一緒に学ぶわけですから、「他の生徒に合わせる」が多くなるかもしれません。
無料で通えても、結果的にデザイナーやWebデザイナーになれなければ、時間を失うだけで、結果的に最悪のコスパ、タイパですね。