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「WEBデザインスクール」という名の情報商材屋さん

某伝染病が大流行した際に

「リモートワーク」

というものが一気に広まりました。

それを機に

「私も家で仕事をしたい!!」

という方が一気に増えました。

そういう人の心を掴むのが情報商材屋さん。

「誰でも簡単にWEBデザイナーになれる!!」

「好きな時に好きなだけ働けます!!」

「3ヶ月で月収70万円達成!!」

「あなたもフリーランスデザイナーに!!」

「自分らしく生きる!!」

などとあま〜〜い言葉をこれでもかと投げかけ

「WEBデザイナーになるのは簡単なのに、家で働けて、簡単に稼げる」

と啓蒙するのです。

謎多き業界だからか、嘘がまかり通ってしまうことがあるみたいです。

事実、私のお仕事はデザインスクールの運営ですが

「WEBデザインやグラフィックデザインは簡単だから、やってみたい」

と思って、興味を持つ方が某伝染病大流行前より一気に増えたのは確かです。

どうやって見破るのか?

たぶん、プロのデザイナーなら

「バナー広告やサイトを見たら、嘘って書いてますやん…」

とクオリティで0.2秒で判断できると思います。

ですが、意外に一般の方にはその判断が難しいみたいです。

もしくは

「これぐらいのレベルで稼げるんだ」

という謎の説得力を生んでいるのかもしれません。

情報商材屋さん系スクールの特徴として

  • 「デザイン=簡単」アピール

  • 「短期間」アピール

  • 「フリーランス」アピール

  • 「自由」アピール

  • 「誰でも稼げる情報を持っている」アピール

  • 「月額◯◯万円稼いだ」アピール

  • 「ママ」アピール

  • 「SNSの大切さ」アピール

  • 「SNSのフォロワー数」アピール

  • バナーの色が全体的に薄い(低彩度・高明度)

  • そもそもバナーがダサく、プロのデザインではない

  • いちいちLINEに登録させようとする

  • Instagramライブをやたらやる

  • Instagramのストーリーが意識高い自慢

  • いちいち誰かとランチしたことを報告する

「私はWEBデザイナーではなく、単なる情報商材屋さんです」

と、これでもかとクソ正直に伝えてくれていて、逆に真面目なんじゃないかと思うぐらいなんですが、こういうことを信じてしまう、ごくごく一部の人がターゲットなんでしょうね。

プロとしての実力がつくなら何も問題はない

大切なのはここなのですが、どんな経緯があろうが受講料に見合うだけの教育の内容が施され、謳ってるような結果になるのなら、何の問題もないのです。

「動画教材がパクられました!!」

的な事件を何度か拝見しましたが、それなら内容的にはまだきちんとしようとしているのかもしれません(法的にはアウトですが)。

そのようなスクール出身者の方で実力のある方を見たことがないので、「真っ当な教育を行っている」とは思えません。

細胞分裂のごとく、どんどん増殖する

情報商材屋さん系WEBスクールで学んだ後に待っているお仕事は何か。

そのうちの大きな一つが「新たなWEBデザインスクールをつくること」なのでしょう。

自分が通った道と同じことをやるだけです。

暖簾分けみたいなんがあるんですかね?

そこまではわからないですけど、ツッコミがほぼないInstagramやTikTokを見ると、

「どんだけWEBデザインスクールがあるねん!!」

とビビらざるをえないわけです。

最後に

「詐欺」って警察が立件するのがなかなか難しいらしいです。

自衛するしかないのですが、ターゲットが「自衛できない方」なので難しいですね。

あと、「Webデザイン」というお仕事のことを世の人が全く知らないという現実も背中を押すのでしょう。

以前は「場所」がないとスクール業は開校できなかったのですが(貸し会議室もありますが)、オンラインで誰でも開校できるようになってしまったのもよくないですね。

Instagramを見ると

「AI × WEBデザイン」

とか新たなジャンルも出てきていて、死人が出て法律が改正でもされない限り、この手のスクールが減ることはないのかもしれませんね。

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