中島たけふみ 京都府議会議員(京都自民の横顔#5)
【2023年9月29日 追記】
*議員任期や役職は、取材当時のものになります。
変更点がある場合もありますので、ご了承ください。
学生部のインタビュー企画「京都自民の横顔」。
第5回となる今回は、自民党京都府連青年局副局長、中島たけふみ京都府議会議員に話を聞いた。
インターンシップとリクルートへの就職
——政治家になられた経緯は?
もともと政治家には興味があり、大学生の頃、議員インターンシップで八幡市の市議会議員の先生のところで勉強させていただいた。
実際に活動していく中で、「批判しているだけでは何も変わらない、自分が動いて世の中を変えていくことが大事だ」という若手議員の方々の姿勢に強く共感した。
秘書になることも考えたが、リクルートへ就職した。宮津市は人口減少が進んでいた地域。若い人たちに帰ってきてもらうにはどうしたらいいかという点に問題意識があったので、リクルートを選んだ。尚且つ、もともと宮津に帰るつもりでいたので、配属先は地方を志望した。リクナビの営業を経験した。
その後、リーマンショックの影響で様々な企業の経営が厳しくなった。世の中を元気にするにはどうすればよいかと思案していたところ、観光を通じた地域の活性化という話を聞き、じゃらんに異動させてもらった。奈良県と和歌山県の営業の責任者をした。その後、29歳の時に宮津に戻り、市会議員選挙に出させてもらった。
宮津市議会議員として
——宮津市議会議員としてはどのような活動を?
宮津市議会の活性化に取り組んだ。各議員で意見交換をして、提言をすることによって、意見の重みは増す。常任委員会で1年間ごとにテーマを決め、調査研究をして、市長に提言した。
個人としては、移住定住や産業の活性化に力を入れ、質問をした。
議会の外では、イベントなどを通して、地域の皆さんと町の魅力は何かということを考え、それを発信するということに力を入れた。
谷垣禎一元総裁と本田太郎衆議院議員
——その後、府議会へ?
市会議員を3年くらいした頃、谷垣禎一先生がご勇退され、府議会議員であった本田太郎先生が衆議院議員になられることになった。そこで、自分が府議会議員選挙に出ることになった。
府議会での取り組み
——府議会での取り組みは?
府議会は地域の大きなインフラを担っている。一つは医療。北部医療センターや府立看護学校をはじめ、医療・看護体制の強化に力を入れている。もう一つは文化振興。宮津にある丹後郷土資料館がリニューアルすることになったので、ここを拠点に、天橋立の世界遺産登録をはじめ、丹後地域の文化振興に取り組んでいきたい。
平成30年の7月豪雨では、道路が寸断され、宮津市北部や伊根町が数日孤立してしまった。道路や河川の改修といった災害に強いまちづくりも進めている。
市議会と府議会
——市議会と府議会の共通点や違いは?
地域の声を議会に届けるという点は共通している。府議会だと、宮津市と伊根町と与謝野町で自分ひとりしか府議会議員がいないので、各自治体や商工団体、医療関係者をはじめ、地域の皆さんの話をしっかり聞いて、京都府に届けるというのが仕事。責任や重みは増している。
京都の南北格差と共通テスト
——京都では南北格差があると言われますが、どのようにお考えですか?
交通のインフラなどは遅れている。高校卒業後は京都市内の大学へ進学し、そのまま市内で就職して帰ってこない、その結果人口が減少する。この問題を何とか解決しないと地域コミュニティも維持できなくなっている。
自分もそうだったが、丹後地域の高校生は、大学共通テストを2泊3日で京都市まで受けに行かなくてはならなかった。1年半ほど前から要望を出し、今回、京丹後市選出の府議会議員の先生や自治体などと協力し、初めて峰山高校で受けられるようになった。
私がセンター試験を受験した際に緊張して前日に熱を出してしまった。丹後だけこういう状況というのはおかしい、何とかしなければという思いだった。
民間時代に得た知見
——民間時代の経験が議員活動に活きているなと思われることは?
リクルートの営業時代に教えてもらったのは、課題解決のヒントはお客さんのもとにあるということ。現地や現場を大切にするということは今にも通じる。地域の課題を解決しようと思ったら、地域の人達の話を聞かなくてはならない。
現場と経営を繋ぐことが大切だとも教わった。現場の意見が経営層に届いていないということは多々ある。議員も同じで、自分が知ったことを首長や知事に伝え、課題解決をするということが大切だと思う。
あとは、自分のやりたいことを描くということ。言われたことだけをやっていても意味がないので、地域の課題を知り、地域のために何ができるのか、何が大切なのか、という事を頭で描き、目的に向かって活動していかなくてはならないと思う。
これら民間時代に学ばせてもらったことは自分の基本的なスタンスとしている。
やりがい
——やりがいを感じる瞬間は?
課題を行政に伝え、解決したとき、喜んでもらえるとやりがいを感じる。
農林水産業
——農林水産業の課題については?
高齢化が進んでいる。人材の育成と確保が火急の課題。また農林水産業の従事者の年収を上げなくてはならない。一つひとつの野菜や魚をブランド化して、価値を付け、高く買ってもらうことも重要になってくると思う。
学生時代
——どのような大学生活を過ごされましたか?
1年生の頃はアルバイトを頑張りすぎてしまい、何のために大学に進学したのだろうという思いになった。政治に興味があったので2年生の夏から議員インターンシップを始めた。
若者のために
——若者や学生へ向けた政策で取り組んでおられることは?
先ほどの大学入試の話がまさにそうだった。また、自分の地域には府立高校が二つ・私立高校が一つある。府議会議員になって、高校の施設、設備といった教育の充実が重要だと思うようになった。田舎に行くと教育レベルが落ちると思われているが、田舎には田舎の教育の良さがある。その良さを引き出すべく、バックアップしていきたいと思っている。
青年局として
——青年局世代の議員として考えておられることは?
青年政治大学校や青年局の活動を通じて、同世代の人と意見交換をして、人脈を広げることで、新たな気づきを得られる。このインタビュー企画のように、学生と交流することもありがたい。宮津市議会議員の頃は何人か大学生のインターンを受け入れていたが、府議会議員になってからは、地元との往復で忙しくなり、できていない。将来の日本を背負っていく皆さんに自分の経験を伝えていくことが出来ればと思う。
インターン生
——インターン生との思い出などありますか?
市議会議員時代にうちでインターンをしていた子が、先日、遊びに来てくれた。今は鳥取県庁で働いているそう。こういう繋がりは嬉しい。学生から教えてもらうことの方が多いので、本当は皆さんともっと交流したい。今のSNSトレンドなど、教えてほしい。学生部から、1週間限定でインターンにきてもらうなどの企画があっても良いかもしれない。
——ありがとうございました!
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