0723
ケレンに行く。
そう決めてから当日に至るまで、飛行機に乗っている時も会場に向かっている時も、どこか気持ちがふわふわと浮ついて落ち着かなかった。いざ会場についてからも、コチョクはすでに人混みでごった返していて立ち止まる暇もなかった。みんなが何かしら目的をもって行動してる場所に私のようなぼんやりした人間はそぐわない。わかってはいたけどもうちょっと、ただ写真を撮って風景を眺める時間も欲しかった気がする。
いざ、会場入り!
本気か!????????????????
なにこれ、ほんまに?なにこれ、何がどうして、なにこれ、いやすご、いやなにこれ?
もうほんまにこの光景を飲み込むのに必死になって、開演1時間前には入ったけどもその後はスマホを右手にディノさん(かわうそ)を左手に持ってただただボーっとする時間が続いてた。ここまでとは思ってなかった。いや近いことは分かってたけどここまでとは。
人生山あり谷ありと言うなら確実に今が山でエベレストで宇宙で、その後じわじわ日常に戻っていくのが本当に信じられなくて。この後の自分はどうなってしまうんだろうと、ふとこの時そう思った。この輝かしい時間がいつまでもキラキラしているように、そうなればいいけれど。あまりに長い人生の中で今日だけは、目の前の幸せにしがみついていたい。はやく、はやくセブンティーンに、ディノさんに会いたい。
君たちが太陽
太陽。
あったかくて眩しくて、爆発的なエネルギー。すごい。ずっと見てたいけど、たぶんこの限られた奇跡みたいな時間だから余計にいいんだろうか。とにかくみんな眩しくて、キラキラしていて、わたしの現実の中に13人が存在してるのが嬉しくて、夢でも幻でもこんなに幸せなら、こんなに幸せなことがあるなら、わたしの現実も捨てたもんじゃないなと思った。
君という人
今回ケレンに望むと共に、わたしははじめてカンペなるものを用意した。要はやりたいこととか、やってほしいことをスケッチボードにデカデカと書くらしい。
…思いつかない。
いや、これほんまに考えたけどなんも思いつかなかった。ディノさんに?わたしが?実は5枚ぐらい用意してた(他メン・ケミ絡み含め)けどディノさんだけ、謎に、わたしが何かを要求するのが妙にハマらなくて。ディノさんはもう既に全てをわたしに与えてくれてるからこれ以上望むこともないな〜と思いつつ、ふと思い浮かんだ言葉があるからそれを採用。
ディノさんはいつも私たちのことを存在の理由って、そう言ってくれるから。よくよく考えてみればそれはお互い様で、至極当然の事なんだけど改めてこれをディノさんに伝えたいなと思った。完全なるわたしのワガママ。伝えたいとそう言って、自分のことを見てほしいなと思ってる。醜い。でも、それでも諦めきれない。今日だけは。
き、た。ディノさん。きて、くれた。
待ってほんまに美人。美人すぎる。大好き。綺麗。やばい綺麗すぎる。改めて見ても。正直ここら辺のこと覚えてない。わたし何してた?また雄叫び上げてた?ディノさんの前で?最悪すぎる。どんどん距離が近づいて、わたしの鼓動も早くなる。耳裏に血流が流れ込んで体が一気に熱くなる感覚がした。呼吸がほんとに苦しくて、生きるか死ぬかの瀬戸際みたいな、例えがよろしくないけれど、このいまのディノさんがいる視界をキープしたまま死にたいと思った。何言ってるか分からない。大好きなんだよ。
こっちの方面(方面?)見ていらっしゃる!と思った瞬間に照明の関係でディノさんのお顔が見えづらくなってしまった。ここでか、と思った。もう無理かなとも、急にここで。ぼんやり人間あるある。周りの環境に影響を受ける。よくないよ。諦めんなよ。当時の私にそう言いたいけど、まじで必死だったもんね。わかるよ。ディノさんかわいい。
しにたい、しんでもいい、大好きだった。間違いなくディノさんがそこにいた。
気持ちが一気に溢れ出して立っていられなくなって、こんなの、こんなのもらった瞬間に、わたしの人生決着ついてるんじゃないかと思った。何と決着つけるんだろう。分からないけど。
ディノさんは私のことを指さすと数回頷いてニッコリしてくれた。届いたのかな。そうだといいんだけど。これはわたしの願望込みの記録だからどうしても本当のことは分からない。それでもディノさんが見つけてくれたのが嬉しかった。生きてて良かったと思った。わたしはわたしの人生やっててよかった。わたしのままでよかった。
数秒、ひょっとしたらコンマ何秒だったかもしれない。それでもわたしは、わたしの見たものを信じてる。というかそうであってほしい。
ディノさんがくれるもの全てが特別になるみたいに、これからの日常もきっとそうなるように。ささやかな魔法をかけてくれるディノさんが大好きで、セブンティーンが大好きです。
これからも、ずっと。